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2004年1月1日号

目次

主要記事
新市名称候補8点に 白井市民活動推進センター 消防協力者表彰
住民投票請願採択 骨董市大賑い ニッポン鳥日記「シジュウカラ」
北総鉄道黒字決算 夢ふれあいサークル プリズム【合併私論】
首長アンケート 印西市芸術文化協会 プリズム2【市町村合併】
成田新高速・北千葉道路意見書 いんざい子ども劇場NPOに 北総東西(お知らせ)
新年・今年の抱負 白鳥の里で野菜直売 北総今昔【五輪貨幣を求めて】
印旛村道鎌苅師戸線 新成人が「二十祭」 まいたいアンケート【年忘れ川柳】


 新市名称候補8点に

目次へ 印西市・白井市・印旛村・本埜村合併協議会は、1月5日から31日までの期間、2市2村に在住する住民を対象に、新市の名称のアンケートを実施する。
 協議会では昨年10月、4市村住民に新市の名称候補を募集。2713件の応募があり、そのうち2501件が有効、539種類の名称案が寄せられた。
 応募者(有効)の内訳は印西市が1077、白井市が663、印旛村が516、本埜村が245件。年代別では50歳代(574)60歳代(556)が最も多く、次いで40歳代(385)、70歳代(355)、30歳代(224)と続く。80代以上は65件、10代・20代も271件あり、10歳未満からも32件の応募があった。
 無効は住所・氏名・理由等の不記載、重複応募、漢字・片仮名・平仮名以外、4市村以外在住者等。
 539種類の名称では「北総市」「印旛市」「いんば市」「千葉ニュータウン市」「印西市」「北千葉市」「秋桜市」「コスモス市」「ほくそう市」等が大方の予想通り票数で上位を占めた。少数派には「太陽市」や「四つ葉市」「牧場市」「若葉市」「若草市」などがあり、自然や若さを名称にこめたものが多かったが、中には「せんべい市」「オーケストラ市」「すてきな市」などユニークなものも。
 合併協では34人の委員が539案の中から一人3点を選択。その結果、12月4日の会議で名称候補が「北総市」「印旛市」「いんば市」「印西市」「秋桜市(こすもすし)」「ほくそう市」「印波市(いんばし)」「北千葉市」の8点に絞られた。
 協議会では今後、この8候補から1点を選ぶ住民アンケートを1月31日(消印有効)まで実施。その結果をふまえて協議を行い、新市の名称として決定する。決定した名称は3月頃、合併協議会だよりやホームページ等で発表予定。
 応募は新聞折込みで配布予定(主な公共施設にも配置)のアンケート専用はがき、または官製はがき、ホームページ専用フォーム、FAXで。一人1点限り。問合せTEL:0476〜40〜3322、合併協議会事務局。
 
                                                    

 住民投票請願採択

目次へ 白井市で「住民投票で合併を決める市民の会」が議会に提出していた「住民投票条例制定を求める請願」が12月5日、総務常任委員会で採択。12日の本会議でも採択され、住民投票条例が制定される見通しとなった。市では議会の請願採択の結果をふまえ、今回の4市村合併について住民意志の確認を行う方向。
 請願は同市民の会(横山久雅子代表)が4826人の署名を添えて提出。総務委員会では◎投票は二者択一か多肢選択か◎なぜアンケートではなく住民投票か◎投票結果は法的拘束力を持つか等の質疑の後、4委員が賛成討論。採決の結果4対1で採択された。
 12日開会の本会議では賛否両論が続出。「住民投票は法的拘束力はないが、票差で結果が即合併の是非と受け取られる」「1票差でも決まり、市民感情に対立ができ将来に遺恨を残す」「結果の取扱いについて提案がない」等の反対意見、「住民投票は住民主体の参加」「合併する場合、しない場合の十分な情報を提供し住民の意志を問うべき」「合併の是非は別として住民の権利を行使する場は必要」などの賛成意見が次々と述べられ、採決の結果13対10で採択された。

 北総鉄道黒字決算

目次へ 北総開発鉄道(株)(亀甲邦敏社長)は12月、平成15年度の上期決算を発表。同期の千葉NTの新規入居が578戸と、5年ぶりに500戸台に回復したことなどから、輸送人員は前年同期より22万3千人増の1606万7千人となり、営業収益も64億8400万円と前年比1・2%の増加となった。営業利益は23億6800万円(前年比1・9%増)。当期利益は10億7300万円を計上。累積赤字は394億円とやや改善された。
 上期に入居開始したのは千葉NT中央駅前の大型マンション(364戸)、印西牧の原駅圏のペット共生賃貸住宅(94戸)、西白井駅前のマンション(201戸)等。
 同社では12年度から4期連続で上期黒字決算。しかし累積赤字のほか鉄道建設時の債務約1270億円等もあり、今後の沿線の入居者増等による鉄道利用者増に期待したいとしている。
   

 首長アンケート


目次へ
【質問項目】
(1)2003年で最も印象に残ったこと。またご自
 分の市村で最も良かったできごと・催し等。
(2)市村長としてこれまで最も力を入れてきたこと
 と今後の課題。
(3)2004年度及び今後数年間の主要施策・事業。
(4)市町村合併についての現在の考え。合併のメリ
 ット・デメリット。また住民意志の確認方法は。
(5)成田新高速鉄道、北千葉道路、千葉NT事業の
 今後の見通しと取り組み。
(6)活力のある地域づくりに重要と考えていること。
(7)我が市、我が村の「日本一」は。
(8)新年に当たっての抱負・決意をご自由に。

【海老原栄印西市長】
(1)イラク戦争をはじめ、中東、ロシアなどで勃発している内乱・紛争。市では「県立高等学校再編計画第2期実施プログラム案」の中で、印旛高が千葉ニュータウン内に移転することが示されたこと等。
(2)千葉ニュータウン地域と北部駅圏の均衡のとれたまちづくり。今後は、安心安全なまちづくりを進めていく上で、どのように市民の声を反映させていくのかが重要と考えている。
(3)千葉ニュータウン事業について、この度、「新住法の事業として10年間で収束させる」との方針が発表されたことから、ここ10年間が非常に重要な時期。
(4)合併協議会において具体的な事項を協議しており、その可否を決定する重要な時期を迎えることになる。住民意志の確認方法については、検討をしていく。
(5)「成田・千葉ニュータウン業務核都市」「成田新高速鉄道」や「北千葉道路」などの実現により、成田空港との近接性と優れた住環境という可能性を広域的に活用し、諸機能の集積が期待される地域であり、関係機関とともに推進を図る。
(6)市では現在、合併問題や千葉ニュータウン事業の見直し等、大きな変革の要因を抱えており、今後は、これらの動向を視野に入れた行財政運営が必要であると考えている。
(7)三方を利根川・手賀沼・印旛沼の水に囲まれ、緑豊かな自然を有しながらも都心まで50分弱で通勤通学できるポテンシャルを持つ大きな可能性のあるまち。
(8)行財政の健全化を図りつつ、「人と自然が笑顔でつながるまち」の実現に向けて諸施策を展開。今後も市民の皆様の意見を聞きながらまちづくりを進めていきたい。


【中村教彰白井市長】
(1)県内での全国植樹祭に出席。両陛下に気さくに声をかけていただくなどやさしいお人柄に接したこと。市では、NPOなど市民活動が活発に行われ、その協力で「市民活動支援センター」を開設、市民と行政の連携協働へさらに前進した事。
(2)行政運営への市民の参加・参画を進め、より開かれた行政であることを基本と心掛けてきた。その成果として、本年は住民参加条例を制定し、より一層の市民参加を進めていく。
(3)2004年度は第一地区のコミュニティ施設整備の準備、花いっぱい運動の推進など。今後は、少子高齢化への対応や健康づくり事業、防犯対策など市民が安心・安全に暮らせる施策の充実に努める。
(4)合併はまちづくりの手段の一つであり、市が将来にわたり持続的に市民生活の向上を維持できるかが重要な問題。市では、市議会の住民投票条例制定を求める請願採択の趣旨を踏まえて住民意志の確認を行うこととしている。
(5)本地域は新東京国際空港と羽田空港・都心の中間に位置し千葉NTを擁することで高い潜在能力と可能性を秘める。成田新高速鉄道や北千葉道路の開通で利便性が大きく向上、地域の飛躍的な発展が見込まれ、一日も早く完成するよう積極的に働きかけていきたい。
(6)経済基盤を支える産業の均衡ある発展と、商業施設の集積や鉄道の利便性の向上、生活環境の整備により、人や情報が集まるにぎわいのあるまちづくりを進めることが大切。
(7)県下一の生産量を誇る日本一おいしい「しろいの梨」と梨を活用した「梨ブランデー関連商品」。「自治体初のISO14001」認証取得をはじめとする環境対策への取り組み。
(8)市民の多様なニーズに応えるため徹底した行政改革で財政健全化を図り、市民の皆さんとともに「住民参加で快適な健康文化都市」の実現に努めていきたい。


【佐藤榮一印旛村長】
(1)健康医療学園都市づくりの骨格の一つとして「ふれあいセンターいんば」が完成。健康・福祉・文化等の総合拠点として活用していただけると信じている。
(2)村づくりは人づくり、人づくりは教育からの観点で教育重視を村政の柱に。また利便性や経済効果、地域住民の安全安心を願い主要村道の整備を促進。今後は限られた財源の有効的、効率的な活用が重要。
(3)順天堂大学・日本医科大学付属千葉北総病院と連携し、予防医学を含めた健康づくりを推進。村民が未来に希望の持てる健康と生きがいづくりを進める。
(4)急速な少子・高齢化や地球規模での環境悪化、高度情報化が進む中、施策を一層効率的で柔軟に講じていくには合併も視野に入れて考えていく必要がある。[メリット]住民の利便性、サービスの多様化、行財政の効率化・安定化、地域資源の効率的活用等。[デメリット]地域格差の拡大・行政サービスの低下や負担の増大に対する不安等。[民意の反映]議会と相談しながら、何らかの形で確認したい。
(5)県、沿線市町村、成田新高速鉄道アクセス(株)、関係機関と共に、今後も2010年開業を目途に新高速鉄道、北千葉道路の建設促進に努力。千葉NT事業についても公団、企業庁、関係市村と連携し推進を図る。
(6)地方分権が進む中、人材育成が最も重要。「子どもを大事にする教育」の推進、「いつでも、どこでも、だれでも」学べる環境づくり。健康づくりに関する活動もその一環。
(7)順天堂大学、日本医科大学両大学と連携しながら村民の健康づくりを推進できる村。
(8)開かれた村政を目指して村民と行政が協働しながら真の豊かさを実感できる村づくりに努力する。


【五十嵐勇本埜村長】
(1)本埜中の生徒達が元気になった。社会科の授業に出、通学路整備を県に一緒に陳情し、ミニ集会に出てみて生徒達の澄んだ目の輝きを実感できた。関係者に感謝。
(2)広域的視点での地域づくり。特に在来地区とNTとのアクセスの改善。筑波・成田をにらむ幹線道路網の整備。環境と経済対策を兼ねた農村振興計画の策定。
(3)時代的要請である地方分権の確立には、経済的自立が必要。地域経済活性化が不可欠。その基盤づくりを念頭に行ってきた諸施策の仕上げをしたい。
(4)市町村合併は究極の行財政改革。同時に効果的な経済政策である。有効なNT対策にも合併は効果的。デメリットは政策で解決できる。特別、反対意見はない。
(5)空港へのアクセス改善はこの地域の発展にも寄与する。成田と一体化する業務核都市に期待。NT事業は民営化すべき。新住事業はとっくに清算段階にある。
(6)千葉NTの活性化なしに在来の活性化もない。合併を機に、前述した政策を強力に推進する必要がある。北総公団線に公的資金を入れて運賃を標準化すべき。
(7)都心と国際空港との間にありながら湖沼をはじめとする多様な自然に恵まれ、晴れた日の陽の光や透き通った空気は秀逸。そうした環境に冬、白鳥が飛来。
(8)「北総新時代」というにふさわしい地域ができるか、合併が切所を越えるか、今年はまさに岐路。使命に忠実に、強い信念と責任感を持って事に当たりたい。

 成田新高速・北千葉道路意見書

目次へ 印西市、白井市、印旛村、本埜村の4市村議会は、12月議会でそれぞれ「成田新高速鉄道・北千葉道路の事業促進を求める意見書」についての発議案を上程し可決。内閣総理大臣、国土交通大臣、千葉県知事、県土木部長等にあてて意見書を提出した。
 意見書では◎成田新高速鉄道について「目標年度にとらわれず一日も早い開業」◎北千葉道路について「成田新高速鉄道と一体的に進め早期開通。特に印旛村から成田市に至る区間についてはルートの確定と早期事業化」◎「円滑な道路整備を進めるため所要の道路財源の確保」を要望している。

 新年挨拶・今年の抱負

目次へ ■企業庁鈴木部長
新年明けましておめでとうございます。
 千葉ニュータウンにお住まいの皆様には、よいお年をお迎えのことと存じます。
 長引く景気の低迷で、昨今の土地需要は非常に厳しい状況にあります。
 このような経済状況の中で、住民の方々のニーズを受け止めながら、いま事業者は何をなすべきかを的確に捉え、これからの千葉ニュータウンの街づくりと活性化に、地元の皆様と一緒になって取り組んでいきたいと考えています。
 昨年は、都心と成田空港とを直結させる成田新高速鉄道が2010年の開通に向けて本格的に事業着手され、また、北千葉道路計画の進展、さらには地元4市村の合併の機運の高まりとも相俟って、千葉ニュータウンのポテンシャルはこれから飛躍的に高まるものと期待されます。
 これらのメリットを生かすとともに、一昨年立ち上げた「千葉ニュータウンステップアップ2010研究会」からの具体的な提案、提言が年度末にされることになっており、今後も、自然と調和した魅力ある街づくりに取り組んでまいりますので、住民の方々の一層のご支援、ご協力をお願い申し上げます。
 本年の皆様のご多幸とご繁栄を心より祈念し、ご挨拶とさせていただきます。【千葉県企業庁ニュータウン整備部・鈴木幸男部長】

■都市公団森下本部長
明けましておめでとうございます。
 昨年は、ニュータウン事業にご協力いただき、誠にありがとうございました。
本年が、地域の皆様方にとりましてよい年となりますよう、心からお祈り申し上げます。
 昨年は、定期借地を本格的に導入したほか、こだわりの住まいづくりを実現するため、「はあとふる倶楽部」を設立し、宅地分譲を実施いたしました。
 また、住宅では、ペット共生の集合住宅の入居を迎えました。
 十一月には、ステップアップ2010シンポジウムを開催し、堂本知事のご挨拶と大西東大教授による意見交換を盛会のうちに実施いたしました。
 本年は、ニュータウンの基幹的道路であります県道船橋印西線が、国道16号に新たに接続し、供用開始の予定です。
 また、施設では、牧の原駅圏に、各種物販店が開店する運びとなります。
 なお、私共公団は、本年7月に、独立行政法人「都市再生機構」としてスタートいたします。引き続き、都市と田園とが調和した新郊外居住の実現に向け、ニュータウン事業の推進に取り組んでまいりますので、ご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
【都市基盤整備公団千葉ニュータウン事業本部・森下庄三本部長】

■松本印西議長
新年あけましておめでとうございます。希望に満ちた平成16年の初春を迎えられましたことを心よりお慶び申し上げます。
 今、国の進める三位一体改革の推進の中で、地方自治には大胆な改革が求められています。不安を抱き、守りの姿勢でいては、事態は好転しません。
 本市では、自治体間の競争の時代に突入した現在、すばやく、かつ的確な対応が大切であることから、2010年を目途にした将来都市像「人と自然が笑顔でつながるまちーいんざい」を実現するため、取り組むべき主要な施策及び事業を柔軟で弾力性のある横断的な運営により、将来を見据えた希望と夢のある街づくりに取り組んでおります。
 また、本年は、新たな地方分権を目指す合併協議会での協議が大詰めを迎えることから、当市の進むべき道を皆様と共に考え、決定していく大切な年になります。
 市議会といたしましても、市民の皆様の負託に応えられるよう、行政に対する監視・牽制機能を担う第一義的機関として、これまで以上に能力の充実・強化を図り、また個性豊かで活力に満ちた自主・自立の分権型社会の実現に向け、今後とも最大限努力していく所存です。市民の皆様の一層のご協力とご指導をお願いし、皆様のご多幸をお祈りして、新年のご挨拶といたします。【印西市議会議長・松本多一郎】

■矢野白井議長
新年明けましておめでとうございます。
皆様には、輝かしく希望に満ちた新春をお迎えのこととお喜び申し上げます。
 昨年は、印西市・白井市・印旛村・本埜村の4市村での法定合併協議会が発足され、現在、将来のまちづくりについて協議、検討がなされております。
 白井市議会としましては、十月に議会主催による合併協議会中間報告会を開催しましたところ百名を超える方々にご参加頂き、多くのご意見を伺うことができました。今後とも最大限の取り組みをしてまいりたいと存じます。
 さて、昨今の社会経済状況は相変わらず厳しく先行きが見えない状況にあります。また、犯罪の多発、低年齢化などが問題となっております。このような中、本市においても克服すべき多くの課題を抱え、また、市民の市政に対する要望や期待はますます複雑多様化しており、急速に変化する時代への的確な対応が求められております。
 私ども議会といたしましては、今後さらに一層の創意工夫を重ね、皆様の意見を十分に反映できる民主的な議会運営を通じ、行政と一体となり安全で活力あふれるまちづくりを積極的に目指してまいりたいと存じます。
 本年も変わらぬご支援とご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げ、年頭のご挨拶といたします。【白井市議会議長・矢野富子】 

■小川印旛議長
様には、希望を持って新春を迎えられたこととお喜び申し上げます。
 今、全国の自治体は、長引く景気低迷による税収の落ち込みや地方交付税等の歳入が減少していく中、保健・医療・福祉に係わる住民生活の維持、教育・文化の振興、経済支援等と住民要求は益々大きくなっております。執行部も行政改革に取り組んでおりますが、議会も昨年の村議会議員選挙時より議員定数を2名削減し、16名となりました。また、各視察研修、事務経費の削減を積極的に行い、村財政の健全化に取り組んでいます。
 また、国は地方分権時代における国と地方のあるべき姿について「自己決定・自己責任」の持てる一定規模の自治体を目指し市町村合併が必要とし強力に推し進めています。議会としては村民の意向、2市2村の動向を見極めながら、将来に禍根を残さないよう尚一層調査検討研究を重ね判断する所存でありますので多くの方々よりご意見をいただければ幸いと存じます。
 このほか、印旛沼の水質改善のための浚渫計画、北総公団線の運賃値下げ、北千葉道路の早期事業化と成田新高速鉄道の早期実現などに議会として働きかけ、さらに推進します。
 本年もあらゆる問題に対して創意と工夫を重ねがんばる所存でありますので、ご支援とご協力をお願い申し上げます。【印旛村議会議長・小川勇】

■小林本埜議長
新年おめでとうございます。今年こそ我が国にとっても地域にとっても発展する良い年であるよう皆様と共にお祈り申し上げます。
 昨年は衆議院選挙も行われ、我が国の重要課題である外交問題、そして少子高齢化を迎える中で年金の問題が大きくクローズアップされました。
 本村の場合は合併問題が最大の課題であり、昨年四月から合併協議会が毎月開かれ十一回を数えました。
 市町村合併は、お互い差異と格差のある中で協議をし、協調のもと合意の一点を見い出し、目標にこぎつけなければなりません。その過程においては、地域の利益あるいはプライドをかけて根底には凄まじい葛藤と戦いの場があるように思えます。
 印西地区二市二村の場合は比較的大きな格差があるとは思えません。昔からある印西大師巡礼講や現在の千葉ニュータウンのつながりは切っても切れないものがあります。
 本埜村はいち早く合併へ向け、議会が全会一致で決議もしてきたところですので、さほどの目標の変更や動揺は感じられませんが、他市村においては今後の動向が注目されるところであります。
 財政優遇措置など合併に伴うメリットの期限は来年三月三十一日です。これまで費やしてきた苦労と経費を無にしないよう明るい将来を目指して頑張ります。【本埜村議会議長・小林信善】

 印旛村道鎌苅師戸線

目次へ  印旛村が村の幹線道路の一つとして11年前から取り組んできた「村道鎌苅−師戸線」が12月18日開通。印旛沼に架かる舟戸大橋そばで県道千葉ー臼井ー印西線と接続する新設の「龍ヶ谷橋」で開通式が開かれた。
 鎌苅−師戸線は、村道鎌苅ー岩戸線の鎌苅地先から師戸地先まで、全長約2・8q、幅員13mの村道で、千葉NTいには野の県道千葉ー佐倉−印西線から千葉−臼井−印西線舟戸大橋そばまでをほぼ直線で結ぶ主要なバイパス道路。村中心部から佐倉、四街道、千葉方面へのアクセスが格段に改善される。
 村では平成3年から同バイパスを計画。総工費21億9千万円と11年の歳月をかけて建設を進めてきた。
 待望の開通とあって、式典には吉岡前々村長、山口前村長をはじめ鈴木県道路部長、阿部印西署長、用地協力村民ら約90人が出席。安全祈願祭に続き、佐藤栄一村長や来賓、龍ヶ谷橋の名付け親の根本さんらがテープカット、くす玉割り。また地元の佐藤勝美さん方3世代夫婦を先頭に龍ヶ谷橋の渡り初めを行って、バイパスの完成を祝った。

 白井市民活動推進センター

目次へ NPO活動やボランティアなど市民活動の拠点となる「白井市市民活動推進センター」が12月1日、白井駅前センター1階にオープン。オープンを前に市内の市民活動団体等が協力して準備を進めた手作りの記念イベントが行われた。
 推進センターは、情報コーナーや会議室、共同作業室、フリースペースなどがあり、公益的な市民活動を行う団体等が互いに交流しながら情報の発信や活動を行い、市が目指す「住民参加のまちづくり」の拠点ともなる施設。
 市民活動団体等では昨年6月、各団体からの代表者等による市民活動推進委員会を設置。部会を設置してセンターの設立準備、オープニングイベントの企画、情報紙の発行等の準備を進め、この日を迎えた。
 記念イベント当日はあいにくの雨模様にも拘わらず、多数の市民がセンター前につめかけ、南山中学校ブラスバンドの演奏や中村市長、なし坊も交えての風船飛ばし、市や市民活動についてのクイズなど市民手作りのイベントでなごやかに開所祝い。
 続いて「市民参加と活動支援」をテーマとする松原明氏の講演や印西市等近隣の市民センター代表らが参加してのパネルディスカッションが行われ、市民活動の未来を語り合った。

 骨董市大賑い

目次へ 印西市の木下駅南口で毎月第一土曜日に開かれている《木下駅南骨董市》が、毎回1万人以上の人出を集め、大人気となっている。
 骨董市は木下駅南口商店会(石塚保会長、30会員)が、利根川水運の宿場町として栄えた木下の歴史を生かしてまちの活性化を、と骨董市の大規模業者団体と共に昨年10月から開始。
 商店会の通りは歩行者天国となり、毎回50〜60店舗の骨董店が約300mの通りの両側にびっしりと店開き。振り子時計や美術品等のアンティークや今では貴重な道具類などがずらりと並び、掘り出し物を探して一軒一軒ていねいに見てまわる人や値引きの交渉を始める人、雰囲気を楽しみながら行き来する家族連れなどで大賑わい。商店会によるジャガバタやコーヒー等の模擬店も。
 新年は1月3日(土)、朝7時から午後4時頃まで。雨天決行。約60店。問合せは▼木下南口商店会TEL:0476〜42〜2124、石塚会長、または事務局TEL:0285〜84〜7121。

 夢ふれあいサークル

目次へ 「白井を好きになろう、良いところを見つけよう」と楽しみながらそば畑やさつまいも畑づくりなどの活動を行っている「健康文化都市夢ふれあいサークル」(長崎孜会長・約80人)が12月7日、大槻千葉県副知事を講師に招き、自分たちで育てたそばの実でそばを打ち、味わう「そばの収穫祭」を開いた。
 同サークルは、市が開く「健康文化都市大学」で学んだ仲間が、卒業後も楽しくできる活動をと結成。毎年神々廻にピンクと白の彩りも鮮やかなそばの花畑を作り、秋には「そばの花街道びゅうウォーク」を行っている。
 講師の大槻副知事は、長野県在任時にそば打ち名人について腕を磨いたという経歴の持ち主。そば職人のいで立ちで登場し、粉の配合やこね方、空気の抜き方などについて解説しながらそば打ちを実演。みごとな手さばきでそばを打ち、切り揃えた。
 この後会場では、訪れた中村市長などもまじえ、グループごとにそば打ちに挑戦。そば談義に花を咲かせながら、自分たちで作った手打ちそばを味わい、自然の恵みを楽しんだ。

 印西市芸術文化協会

目次へ 100を超える印西市内の芸術文化団体・サークルが参加する「印西市芸術文化協会」(鈴木元臣会長)が創立10周年を迎え、昨年11月30日、文化ホールで記念式典が盛大に開かれた。
 同協会は、昭和35年の第1回印西町文化祭から30年以上活動してきた「印西町文化団体連絡協議会」を母体に平成5年設立。音楽、絵画、書道、工芸、華道、茶道、舞踊、詩吟、邦楽邦舞、園芸、短歌、俳句、囲碁、将棋の14の協会・連合会が加盟し、文化祭はじめ各種の文化活動を行っている。
 海老原市長や佐藤教育長、大野県議など多数の来賓を迎え、ハープの演奏で開会した記念式典では、鈴木会長が40年にわたる市文化団体の活動を振り返り「今後も市民が心を一つにふれあいと創造を。印旛郡市の各団体ともさらに協力を深め、地域の芸術文化の発展に邁進したい」と挨拶。同協会の発展を支えてきた8人に特別功労表彰を、また53人に功労表彰を、7団体・1協力団体に団体表彰を行った。
 

 いんざい子ども劇場NPOに

目次へ  印西市で16年間にわたり子どもの育成活動に取り組んできた「いんざい子ども劇場」(清宮絹代代表)が12月7日、特定非営利活動法人(NPO)の設立総会を開いた。
 同子ども劇場は88年の創立。子どもと親を対象に生の舞台鑑賞等の文化体験、自然の中での遊び体験等で豊かな心と創造する力を育む活動を行っている。NPO法人の設立は、こうした活動の一層の充実発展と基盤づくりを目指し、準備をを進めてきたもの。
 設立総会では定款や事業計画、役員、設立代表者等の議案を満場一致で承認。市生涯学習スポーツ課長ら来賓が次々と長年子どもの育成活動に関わってきた同子ども劇場のNPO法人設立を祝った。
 同法人では今年度からさっそく(1)子どもの芸術・自主的な遊び・自然体験(2)乳幼児の子育て支援(3)子どもと文化に関する学習・研修(4)地域社会づくり(5)子どもと文化に関わる情報収集・発信、等の事業を行っていく。印西市木刈ショッピングセンター内、TEL:0476〜46〜7760。
 

 白鳥の里で野菜直売

目次へ 今冬もすでに550羽の白鳥が訪れている本埜村では、車の混雑を防ぎ野生の白鳥を守るため飛来地周辺の交通規制を行っている。村では見学者のため3カ所の無料駐車場を用意。甚兵衛沼隣の第一駐車場には農産物直売店もあり1月18日にはイベントも。また農産物直売所、朝市通りの日曜朝市、滝野公園水曜朝市、滝野近隣センター朝市(水・日)などでも村内の新鮮な野菜や米が買える。TEL:97〜1111、村産業課。

 新成人が「二十祭」

目次へ  白井市の新成人たちによる成人式前日祭「二十祭」(にじゅっさい)が、今年も1月11日、白井市役所駐車場で賑やかに開かれる。
 「二十祭」は、全国的に成人式の荒廃が問題となった3年前から「成人としての自覚と責任感を」と新成人らが自ら企画。祭りの準備や資金集めで地域の大人たちとも交流・協力し、テーマを持った祭りを実施している。
 第3回の今年は、吉本大輔実行委員長はじめ25人の実行委員が10月頃から準備を開始。「環境問題」をテーマに、学童保育所の子どもたちとの協力でブリックパック紙容器で作る大壁画(横約3・7m×縦約2・5m)のほか、ステージや会場イベントなどの計画を進めている。
 ステージでは太鼓演奏や「かたりば!しろい」(新成人討論会)「白井市のすごい人」(有志発表)「フードファイト」(料理早食い)などの真剣かつ楽しい企画。会場では神輿や模擬店、展示ブース等のほか抽選会もあり、賑やかに。
 1月11日(日)10時〜15時30分。白井市役所駐車場。問合せは本部TEL:090〜3818〜0850。

 消防協力者表彰

目次へ 【消防長消防協力者表彰】 
 印西地区消防組合(細谷幹雄消防長)は「迅速、的確な判断と行動で人命救助に貢献した」として11月5日、白井市七次台の武田智子さん(20歳・学生)と茨城県牛久市の小松正さん(54歳・会社員)の2人、また12月16日、印西市大森の宮本明さん、川嶋三郎さん、櫻井誠治さんの3人にそれぞれ感謝状を贈った。
 武田さんと小松さんは10月15日、西白井駅連絡通路で突然倒れた53歳の男性に、救急隊員が到着するまで人口呼吸等の救命処置を懸命に行った。男性はドクターヘリで病院に運ばれ、回復に向かっている。
 宮本さんは11月19日未明に大森地区の民家で起きた火災を発見。消防署に通報すると共に、川嶋さん、櫻井さんと協力して、はしごを使い、逃げ遅れて2階に取り残された4人を救出。人命救助に貢献した。

 ニッポン鳥日記「シジュウカラ」

目次へ 30年以上前、私が日本に来てすぐに知った日本の鳥の一つは「シジュウカラ」です。その時からずっと、この鳥の名前の由来は不思議に思っていました。漢字では「四十雀」ですが、ある説によると、元々の漢字は「始終雀」だそうです。なるほど、非常に広く棲息していて、いつでもどこにでもいる鳥だからかと納得しました。
 シジュウカラは日本全国に留鳥(渡りをしない鳥)としているばかりでなく、東アジアからイギリスまで山地から平地の森にかけて広く分布しています。しかしヨーロッパのシジュウカラのおなかは白ではなく、薄い黄色です。
 カラ類は日本に5種類いますが、シジュウカラの特徴は大きな白いほっぺたと黒い「ネクタイ」です。「ホオジロ」と名付けた方がいいのではとよく思いますが、それは別の鳥の名前です。雀よりちょっと小さいですが、カラ類の中では一番大きいため、学名は
Parus major(大きいカラ)です。黒いネクタイは雄の方が大きく、求愛時には雄同士で互いに胸を突き出し黒い部分を見せてライバルを脅す仕草(きれい比べ)をします。
 早春になると澄んだ声で「ピイーツーピイ」と4〜5回続けてさえずります。樹木の穴や民家の建物の隙間、郵便受けなどにも巣を作り、巣箱を用意すると喜んで使います。卵は小さい鳥では珍しく7〜10個を産みます。雛の餌探しは大変です!寿命が短く天敵が多いので、たくさんの子供を育てなくてはなりません。
 晩夏に入ると森の声はだんだん静かになります。シジュウカラは最初は自分の子供と共に、次に他のシジュウカラ家族と共に、やがて他の種類の小鳥類と共に群れをなして、春まで過ごします。他の種類と共に群れを作るのは「混群」と呼ばれています。群れを作る理由は二つ。天敵に気付く目が多くなることと「多いならおれは捕られない」ことです。ひとりになることは一番危険です。
 さて、今回で「ニッポン鳥日記」は最後です。私は定年退職でアメリカに帰国しています。一年間読んでいただき、ありがとうございました。これからも、周りの自然界をよく見て、楽しみましょう!《R・シェード氏=元東京キリスト教大学教授。日本野鳥の会千葉県支部会員》

 プリズム【合併私論】

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 印西・白井・印旛・本埜の合併問題が大詰めを迎えている。2004年は各市村にとって、住民の子々孫々の生活に関わる決断の年になるだろう。
 昨年4月から始まった4市村合併協議会は、12月4日の会議で第11回を数え、総務、企画、建設、産業、環境、福祉、保健、教育等行政の全ての分野で各市村の施策・事業を出し合い、一つ一つ調整方針を協議。新市が発足した場合の施政方針を定めてきている。
 今後は、これをもとに今年4月、具体的な施策、事業計画、財政計画などを定めた新市建設計画(まちづくり計画)を策定。住民説明を行い、9月、各市村議会に上程。各議会で議決されれば、県議会での議決、総務大臣の告示等の手続きを経て17年3月、新市が誕生することになる。

 しかし、合併協議が具体的になるにつれ、協議会では様々な問題で時折、不協和音が見られるようになってきた。
 合併協議は「サービスは高い方に、負担は低い方に」合わせるのが原則であり、2市2村では、千葉NTの開発が最も早く比較的住民サービスが進んでいる白井市、次いで印西市のサービスを基本としている項目が多い。しかし財政面等から全てを新市に取り入れることはできず、いくつかの点で見直しが図られている。また税制等で、1市村だけ特例として課されていなかったものなどもある。
 新しいまちを創る時、こうした点を見直すことはやむを得ないことであり、必要なことでもある。合併すれば同じ市民として負担をしながら、まちを創り、同じ条件で施設を利用し、サービスを受けるのである。

 白井市では「市の進んだ住民サービスが引き継がれても、白井市民には何もメリットがない」という論もある。しかし本当にそうだろうか。
 白井市は4市村で千葉NTが最も早く開発され、昭和54年からのNT入居で1万人余の町から今や5万3千人の市になり、現在は施設、サービスともかなり充実している。しかし、市内の千葉NT事業はほぼ終了し、今後は従来のように働き盛りの人々が毎年大量に入居するような理想的な人口の伸びは見込めない。NTの街びらき当初30〜40代で一斉に入居した世代が人口のなかで最多層を占め、この「団塊の世代」が入居25年を経て60代前後にさしかかり、一年毎に高齢化が進行。税収減と共に福祉、医療、保険等、新たな行政需要が格段に増えてくる。10年後、この「団塊の世代」が70代となり、最も安心が求められる頃、税収の不足を補うために現在の住民サービスを一つ一つ見直していかざるを得ない。
 しかし、他の市村ではNT入居者の年齢層がまだ低い。しかも千葉NTの土地にまだ余裕がある。合併により高齢層が突出した世代構成が平均化され、さらに若い世代の転入が進めば、逆三角形の人口構造が改善されるメリットがある。

 「市内に必要なものはほとんどある。行政のスリム化を進め、新たな施設を我慢すれば、単独でもやっていける」との意見もある。
 昔、市といえる大きなまちには劇場・映画館が不可欠だった。「市になる要件」の一つにもなっていた。しかし、今市制を施行するからといって劇場・映画館を作るところはない。代わって印西市も白井市も市制を前に文化会館(ホール)・図書館を建てた。
 市村に必要な施設は、時代や住民の構成によっても変わってくる。これまで保育園や学校作りに追われた市町村に、これからは福祉施設や医療・保健施設が次々と必要になる。

 「合併特例法の期限に合わせた合併は必要ない」という声もある。「今回の合併は国・県の台所事情からの押し付け。合併が必要なら、特例法などに関係なくじっくり議論してすればいい」という意見である。しかし、今回のような全国的な合併の動きなくして、果たして行政、議会から合併の話が出てきただろうか。
 様々な事業を単独で行う近隣の船橋市、松戸市、柏市などの大都市に比べ、消防、環境(ゴミ行政)、衛生事業も、組合を作って共同で行ってきた4市村である。火葬場・斎場もこれまで他の市町に依存し、建設が緒についたばかりだ。千葉NT事業や成田新高速鉄道等共通の課題もあり、これまでにも合併の機会はいくらでもあったはずだ。しかし、これまで4市村では広域行政はあっても合併の話は具体化しなかった。
 だれも皆、自分の市町村に愛着がある。あえて合併などしたくはないのが人情だ。平成の大合併の動きがなければ、4市村には未だに合併の話など存在しなかったに違いない。
 それは今後も同じだ。合併特例法の財政支援措置や特例市になるなどのメリットが全くない状況で今後合併が具体化するとすれば、それはその自治体が本当に単独では生き残っていけなくなった時である。その時の合併は新しいまちを創るなどの理想等持ちようもなく、たんに吸収されるだけの協議になろう。
 しかも、合併には相手がある。自分の都合だけで相手が選べるわけではない。「A町は自分のところより財政状況が悪い。自分のところより豊かなB町と」と考えるC町は、豊かなB町が自分の町をどう見るかを考えてみるべきだろう。「編入(吸収)でもよい」とラブコールを送っているのに、相手が受け入れてくれない例は多々ある。
 以前、昭和の大合併について調べたことがある。
 印西は昭和29年、大森町・木下町・船穂村・永治村の一部が合併して印西町となった。白井では同時に、白井村に永治村の一部が編入し、現在の区域の白井村となった。印旛は昭和30年、六合村・宗像村が合併し現在の印旛村に。栄は同年、安食町・布鎌村が合併し現在の栄町になった。
 大正2年、本郷村・埜原村が合併してできた本埜村は、昭和の大合併の際、印西・栄・印旛のそれぞれに近い地域が各町村への合併を希望して意見がまとまらず、結局1村だけ単独で残った。それから50年。本埜村はNT入居まで人口4〜5千人の村であった。
 4〜5千人(子ども・高齢者も含む)の税収で行政組織を持ち、議員を抱え、役場や保育園、小中学校を建て、道路を作っていくのは並大抵のことではなかっただろう。実際、村は立派に村政を進めてきたが、それは小さい自治体ほど手厚い地方交付税があったからである。しかしこれからは違う。何が必要であろうと国、県からの補助金は以前のようには期待できないのである。
 村では今回の合併に全会一致で法定協への参加を決めた。それは同じ千葉NT地域でも、小さい自治体では住民の様々な要望に応えるにも限度があるという認識であり、また50年前の大合併に参加しなかったことへの反省、次の世代に同じ苦労をさせたくないという思いでもあろう。
 同じことが平成の大合併でも起こり得る。5〜6万は、首都圏では小さな単位だ。15万、20万の都市に囲まれ、隣の大規模都市では常識のサービスが、こちらの小都市では受けられないという状況が出てくる。実際、松戸や船橋、我孫子市等にはずっと以前から図書館があったが、印西、白井にはほんの10年前まで図書館はなかった。
 どれだけスリム化しようと、自治体には最低限の行政組織は必要である。またスリム化すればするほどサービスは低下する。時代が変わり新たな行政需要が次々と出てきた時に、小さく残った市が本当に対応できるだろうか。これは印西にも白井にも言えることだ。まちの将来を見据え、高い見地で、相互に思いやりを持ちながら協議を進めていただきたい。
 都市間競争は今後ますます激化する。今年は最後の決断の年になる。100年の計を見誤らず、次世代に悔いを残さない選択をしていきたい。【編集長・松尾栄子】

 プリズム2【市町村合併】

目次へ 【市町村合併を100年後の北総の街づくりの第一歩に】
 印西・白井・印旛・本埜の北総・印旛地域の周りを見回すと▽船橋市(55万7千人)▽八千代市(17万4千人)▽佐倉市(17万2千人)▽我孫子市(12万9千人)▽成田市(9万7千人)等の大きな市に囲まれている。
 こうした大きな市に囲まれて当地域はこれまで、例えば保健所は佐倉市に、税務署は成田市に、職安・社会保険事務所は船橋市になど、主要な国等の行政機関のほとんどをこれらの都市に依存してきた印旛郡の小さな市町村であった。我々の地域は、小さいながらもこれらの都市に負けないようにと、国・県の補助金を獲得しあいながら発展の度合いに応じてそれぞれ図書館や文化施設、スポーツ・行政施設などを一つ一つ作ってきたわけである。
 さて好景気の続いた高度成長も終わりを告げ、国・県の財政が逼迫、地方に市町村合併を促す時代になった。これが昔のままの印西町や白井町、印旛村、本埜村であったなら、現在のような大きな市町村合併の波が押し寄せてきた時、それぞれ近い大都市を選んで吸収合併の道を探るしか生き残る方策はなかったであろう。人口5〜6万の規模では、医療・福祉・介護等今後の行政需要の増加には耐えられないからだ。
 しかし、現在の北総・印旛地域は違う。我々の地域は、力を合わせれば人口13万数千人の都市として、どこにも吸収されずに自分たちで21世紀の新しい街を協力して創り上げていくことができるのである。
 着手後30余年を経過し進捗の遅れに批判もある千葉NT事業ではあるが、そのおかげで白井、印西、本埜が次々と人口増加率日本一を達成。印旛村でもNTの入居開始以来20%を越える人口増加が進んでいる。印西は平成8年、白井が平成13年に念願の市制施行を果たしたのも記憶に新しい。少子高齢化社会を迎え税収が伸び悩む現在の疲弊しきった日本で、若い働き盛りの人々が住民として次々に入居してきて子どもたちを生み育てる、これほど活気のある、未来に夢のある、恵まれた地域が、今の日本にほかにあるだろうか。
 道路や鉄道をめぐって国と地方が対立している時代に、この地域では国・県・地元が一体で成田新高速鉄道、北千葉道路の実現に向けて第一歩を踏み出した。それは、この地域が東京と成田の中間に位置するという恵まれた条件にあるからこそである。この恵まれた立地に、長い間開発の手が伸びなかったからこそ、今の時代に、自然が豊かで環境を保全し生かすことを考えた21世紀型の都市づくりを考えていくことができるのである。
 しかし、新しい都市づくりであるからこそ、まだまだ前途は多難だ。成田新高速鉄道・北千葉道路、千葉NTの完成までにはまだいくつもの山を越えなければならないだろう。国策一つで始まった事業は、いつまた国策一つで延期にならないとも限らない。地元が一つになって協力し、大きく声を上げていかなければならないのだ。
 そのほかにも、この地域は共通して自然や歴史、伝統、文化を豊かに残している。また梨や野菜、米など都市型の農業が生きている地域でもある。こうした伝統や文化、自然や環境、農業を乱開発等でズタズタにしたりしないためにも、全体を見渡した計画的な都市づくりと大きな費用が必要になる。
 ユニバーサルの時代に、小さな市町村が互いに競い合うよりも、より大きな視野で協力しあうことでこそ豊かな農業生産物、自然、歴史、また新しい文化といった地域の良さをバランス良く生かした、日本また世界の中でも注目される個性豊かな新都市を創りあげていくことができるのではないだろうか。
 この地域は、今の日本社会にあって、そうした理想の都市を創れる可能性を残す数少ない地域の一つである。千葉NT事業は10年後には終了するかもしれない。しかし、おかげでこの地域にその素地はできた。今度は地元が一体になって、我々の街を我々自身で100年後の子孫に胸を張って渡せる、素晴らしい自然環境の中で心豊かに暮らせるなごやかな街に創り上げていく番である。
 各市町村が「100年の計」を見据えて、どこの都市にも負けない、新しい素晴らしい都市づくりに向け協力して第一歩を踏み出されることを期待したい。
 (文責/松尾 栄子)(※平成14年9月。再掲)

 北総東西(お知らせ)

目次へ ■白井市プラネタリウム1月の催し(白井市文化センター内TEL:047〜492〜1125)…【一般投映】▼25日まで《2004年の天文・宇宙開発カレンダー》▼31日から《new白井のなしとほし》。[水〜金]15時30分[土日](1)14時(2)15時30分。27〜30日投映休止(番組入替)。大人310円、子ども150円。【幼児投映】《まいごになったトリケラぼうや》(日曜11時〜)【星を見る会】無料。17日(1)11時30分〜13時30分(正面玄関前)(2)19時〜20時15分(ドーム・駐車場)【星空CDコンサート】(1)30日11時30分(2)31日17時30分。【マタニティコンサート+α】15日13時30分〜15時。星空の中で癒しのひととき。妊婦さん他一般。無料。健康課・図書館共催。【休館】月・祝・12月28日〜1月4日(5日は月曜休)・20・21日(点検)。
■北総花の丘公園TEL:0476〜47〜4031…【緑の教室】申込6日10時〜▽庭木基礎講座(1月18日13時30分〜)▽初めて育てるキウイ(1月24日13時30分〜)。【展示会】▽ちばの公園・緑地写真コンクール入賞作品展(6〜18日)【コンサート】▽フルートとオーボエ(1月11日14時〜)。
■白井市年末年始歯科診療…新年の診療日は1月2日9時〜12時。保健福祉センター2階・白井市歯科診療所。健康保険証、受給者証持参。当日連絡TEL:492〜1111、内線5206。
■印西《小林まち育て塾》に参加しませんか…小林駅圏を元気にしよう、と1年・全10回の活動で提言。小林地区周辺在住のどなたでも。【第1回】1月24日13時30分〜、小林コミュニティプラザ視聴覚室。▽「まち育て」とは(千葉大園芸学部・木下勇助教授)▽ワークショップ「小林のここが好き!」。申込締切1月16日。詳細TEL:42〜5111、印西市企画政策課。

■白井市商工会年賀状コンテスト…パソコンで作成したオリジナル年賀状を募集。入賞者6名に賞品(総額5万円)。市内在住者対象。一人一枚限。住所・氏名明記の上、〒270−1422白井市復1458白井市商工会へ郵送。1月30日必着。詳細TEL:492〜0721、白井市商工会。[ホームページ] http://www.shiroi.or.jp
■印西地区消防組合・消防職員意見発表会…災害現場での体験や将来の消防像等、消防防災に関する意見発表。1月16日(金)9時30分〜。白井市文化会館大ホール。TEL:0476〜46〜4321、印西地区消防組合。
■白井市公民館6館合同講演会『生涯学習で人が元気・まちが元気』…1月11日(日)、文化センター中ホール。13時30分〜。講師=福留強聖徳大学教授(全国生涯学習まちづくり研究会代表)。問合TEL:491〜0166中央公民館、ほか各公民館。
■白井の自然を考える会・第6回写真コンテスト作品募集…テーマ「北総の四季」。千葉県北部、千葉NT周辺で撮影したもの。カラー・白黒プリント。2Lサイズ基本。2作品まで。撮影場所・撮影日・カメラの機種を写真に添付し〒270−1424白井市堀込1−5−2−104白井の自然を考える会宛に郵送。1月10日消印有効。最優秀賞1万円他。TEL:047〜491〜9291、事務局・山口。
■東京キリスト教学園卒業・退任記念コンサート…卒業生による独唱、オルガン・ピアノ独奏等。合唱曲「平和の祈り」、聖書カンタータ他。無料。2月6日19時開演。東京キリスト教学園チャペル。TEL:0476〜46〜1131教会音楽委員会。
■しろい「こころのフォーラム2004」…1月25日13時30分〜16時。白井市文化センター中ホール。無料・申込。斉藤万比古氏(国立精神・神経センター児童・思春期精神保健部長)による講演「児童・思春期のこころの内は?」。こころのアトリエあんしん館・しらゆりの会。TEL:047〜497〜3140。
■婦人之友創刊100年記念講演「たましいの保護を求める子どもたち」…1月31日13時30分〜、柏市民文化会館大ホール。講師=新田目建氏(児童養護施設「恩寵園」園長)。一般600円(当日700円)・中高400円。主催・全国友の会松戸支部TEL:04〜7173〜7626。友の会ニュータウン地区TEL:0476〜97〜1984前田。
■平和コンサート「Peace with…21」…1月18日16時〜、アミュゼ柏クリスタルホール。司会=ベイFM・小島崇弘氏。主催=生活協同組合エル。協賛金1口500円。申込TEL:047〜420〜2600・飯島。
■NPOしろい環境塾…▽子どもの環境教育…1月17日(雨18日)10時〜15時。平塚の里。炭づくり他。TEL:491〜1140柳澤、491〜0660上西。

■印西市社会福祉協議会家庭介護講座…1月24日、31日、2月7日、14日の各土曜日全4回。高齢者の介護の知識と実技を学ぶ。(1)講演「高齢者の福祉制度」・実技(シニア体験・移動のしかた)(2)講演「高齢者の健康について」・実技(衣服の着脱・ベッドメーキング)(3)在宅介護体験発表・実技(排泄・清潔ケア)(4)調理実習「高齢者の食生活」・フリートーク。参加費1800円(テキスト・材料費)。受付1月5日〜、TEL:42〜0294、印西市社会福祉協議会。

 北総今昔【五輪貨幣を求めて】

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 東京オリンピックが開かれ、日本の高度経済成長時代が幕を開けた昭和39年、造幣局から、1000円と100円のオリンピック記念硬貨が発行され、各地で大人気となった。
 印西では、印西局、船穂局、永治局の3郵便局、千葉銀行、千葉相互銀行、成田信用金庫の各支店に、近郷近在からも大勢の人々が早朝から居並び賑わった。写真上は木下上町にあった千葉相銀木下支店。写真右は印旛高校下にあった印西郵便局。(山口正士)

 まいたいアンケート【年忘れ川柳】

目次へ 【年忘れ川柳】
▼我が家にも公的資金下さいな
   安江  信(印西市大森、70代無職)
▼東京へ行くかやめるか切符代
   仙洞田千恵子(印西市高花、主婦)
▼いつもより言葉も暗し流行語
   澤井 博昭(白井市けやき台、60代会社員)
▼夢買うも現実を知る年の暮れ
   石谷幸一郎(船橋市小室町、60代無職)
▼大量のミサイル落とし兵器出ず
   細川 祥子(印西市原、60代主婦)
▼外出に防犯カメラほしくなり
   山田 貞二(本埜村笠神、80代無職)
▼冬野菜安値で今夜も鍋となり
   吉清 和子(本埜村滝野、60代主婦)
▼スーパーのポイント集めで梯子(はしご)する
   清水 祥子(白井市南山、40代パート)
▼ひっこして白鳥見られる西白井
   宮川 絵理(白井市清水口、9歳、小4)
▼ほんねんも良くも悪しくも変わりなし
   藤田 豊彦(白井市堀込、60代無職)
   

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