ホームページの著作権/ホームページその他著作権の保護の有効な手段としての存在事実証明
ホームページの創作の証明・創作物の証明・著作権保護−−特許における先使用権成立の証としても存在事実証明が有効です。
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著作物の存在事実証明

著作物の存在事実証明の意義

1.権利の発生と保護
 日本では、著作権の発生に何らの要件を必要としません。著作物を創作した段階で、創作者に権利が発生します。しかし、権利をより確実にし、将来のトラブルを未然に防ぐには、創作者はそのための努力が不可欠です(著作権は私法です)。そのための努力とは「著作物保護対策」で、その著作物の創作者は自分であり、いつ創作したのかを明確にし、それらを第三者に立証できる形にしておくことが欠かせません。

2.著作権登録制度の欠点
 著作権は、著作物を創作しただけでは登録できません(プログラムを除く)。公表や発行、権利の譲渡等の事実関係があった場合に、登録が可能となります。即ち、公表や発行の事実を証明するものが必要であるため、逆に言えば、公表や発行の予定がないものは登録の対象外となります。
 また、登録時に創作物を納本・納品する訳ではないため、登録した著作物=当該創作物であると完全特定できる訳ではありません(=「推定する」にとどまります)。
◆ 公表とは、登録実務では、通常50部以上の著作物の複製物が頒布されたり、50名以上の人が著作物を見たり聞いたりしたことを指し、その証明書を用意します。HP掲載の場合は1名の証明で可能。
◆ 建築の設計図、各種の営業秘密等は、そもそも公表予定は無いわけで、また公表予定ではあるが時期は未定である場合などは、著作権登録ができません。
◆ 著作権登録では、「題号」、「著作者」、著作物の明細書「著作物の内容又は体様」での概略のみが他と区別する材料であるため、題号が同一または類似の場合は、著作権登録物が当該著作物であると完全に特定できるとは限らないこととなります。

 
それではもう一度確認しましょう!
@(日本では)著作権の取得に、何らの要件をも必要としません。創作により自動的に権利が発生します。
A著作権は著作権法により保護されます。しかし、著作権の基本は私法・親告罪であるため、トラブル発生に備えた保護対策は創作者自身の自助努力によります。
B著作権登録制度は、権利取得のための制度ではありません。また、以上でわかるように、本質的には、著作権登録は(汎用的な)権利保護の制度でもありません。出版権や権利譲渡、質権担保の場合の「取引」の安全弁制度であり、「通常は、その権利保護の側面を活用するのみ」と考えた方がよいと思います。
(注)プログラム登録の場合は、コードをマイクロフィッシュで提出するため、保護機能があります。
C従って、保護対策は、自身で方策を練るしかありません。もちろん、著作権登録制度を活用できる場面では活用しますが、「保護」の面からみると、著作権登録制度は完全ではなく、保護目的の「従」的位置付けとなります。主ではありません。
ただ、国の登録制度下での登録番号をとった=ハクがつく、お墨付きを得たとの「効果」を期待する人がいますが、一つの安心感を得ることはあるでしょう。
D日本の著作権登録制度は「ザル制度」という声がありますが、それは権利保護の機能を登録に求める視点からのもので、本来は著作物の保護制度ではないという立場にたつと、保護対策を検討する中で、登録制度の保護の側面を活用することがあるというレベルの位置付けになります。つまりは、やはり自身で保護の方策を練る必要があるのです。

3.著作権登録の弱点を克服した著作物の存在事実証明
 著作権保護のためには、著作権登録は必要十分な制度ではないとすると、ではどうすればよいのか? が次の課題となります。結論からいうと、必要十分な保護制度はありません。
 従って、創作者が保護方策を練る必要があり、その一つとして、行政書士による著作物の存在事実証明があります。これは、行政書士法第1条の2(「…(前略) その他権利義務又は事実証明に関する書類を作成することを業とする」)に基づき、創作者・創作物について事実確認を行い、その事実を事実として書面に記録し、それを証拠物として保存することで、創作の立証を担保します。
  著作物の存在事実証明の概要は次のとおりです。
(1) 作品が保護される創作物であるか否か(=著作物性の有無)を判定します。
(2) その日現在、創作者による著作物が存在することを確認し、証明フォームを作成します。
(3) 著作物を密封して上記証明フォームで封印し、確認印を押印します。
(4) 更に、日付を担保するため、公証人の確定日付を得ます。
(5) 確認した密封物は原本を依頼者が保管し、トラブル発生時に創作の立証資料として用いると共に、必要により、確認した行政書士が(裁判等の)証人となります。
つまり、行政書士が創作者・創作物を確認し、確認した事実を記した書面で創作物を密封し、その日を確定日付で担保するというもので、視点を変えると、著作権登録の保護機能よりもはるかに強力な立証方法といえます。
従って、創作物、その利用の仕方、費用等を総合的に鑑みて、どの様な立証方策がベストであるかを選択することとなりますが、第三者としての証人をたてること、依頼時に保護対策を含む各種のアドバイスを得ること等のメリットがあるため、価値ある創作物の場合は、お薦めの方法です。
   
4.著作物の存在事実証明を活用する場合の例示:
◆創作した作品を他者に売り込みにゆく前に、自身の創作の証とする
◆作品を公表・公開する前に、自身の創作の証とする
◆著作権登録とセットにし、より強固な保護措置とする(著作権登録の弱点を補強する意)
なお、著作物を開示・公開する場合は、マルシーマークの表示と共に、「著作物の存在事実証明済」「著作権登録第*****号」といった表示を付します。

5.特許における先使用権成立の証として
 他社の特許権が存在し、自社がそれを侵害しそうな場合、@侵害の有無 A侵害するとして、その特許権の有効性 B有効だとして、先使用権の存在の有無 を検討することとなるが、その先使用権の立証用に用いることも可能です。
 特許法においては、他人の出願前から実施あるいは実施の準備をしている者に対して、通常実施権を認める形で先使用者の保護をはかっています。この場合、先使用権の成立の証明をどうやって行うかが課題で、他社が特許を出願した時点で、その発明内容を実施または実施の準備をしていたことを証明する資料を用意する必要がありますが、それらを用意できない場合が多いのが現実です。
したがって、自社での特許出願を優先とする積極的な戦略をとりつつも、防衛的な特許戦略としては、商品開発の経過や製品仕様書、設計図など、通常の文書管理規程では廃棄対象となる場合であっても、立証し得る資料を「存在事実証明」の形で保存することで、先使用権の証とすることをもっと考慮すべきでしょう

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●著作権の登録は保護の要件ではありません。
 しかし逆に誰も守ってはくれません。権利を確保するためには著作権に関する登録がベストです。しかし、著作権に関する登録は、申請から完了して実際に登録されるまで6か月ぐらいかかります。そして公表が前提なので公表しない作品や公表したくない作品は登録自体できないのです。(コンピュータープログラムを除く)
 著作物をもっと手軽に守る方法として著作物の存在事実証明があります。創作物を公表しないが盗用を防ぎたい、自分が創作したという事実を残しておきたい。このような場合は著作物の存在事実証明をお勧めします。


●著作物の存在事実証明とは

 著作物の存在事実証明とは、創った作品が著作物として今日確かに存在するという事実を証明するものです。行政書士が著作物の存在事実証明の書類を作成し公証役場で確定日付をもらいます。

●確定日付とは
 確定日付とは、その私文書が公証役場に持参した日に存在していたことを証明するものです。これにより公正証書となったり、文書の記載内容が真実かどうかを証明したりするわけではあリません。確定日付を受けるのは債権に対する質権設定、債権譲渡の場合に、確定日付を押した証書で通知、承諾しないと、それらを当事者以外の第三者に主張できないからです。

●確定日付の効果は
 確定日付は、その作品がその日その人の手元にあったことを証明してくれるというだけですが、紛争の予防・対抗力をつけるためにはその著作物が存在しており、少なくとも確定日付の当日にはあったということを証明することができるので裁判になった場合などの立証物となります。
 

●著作物の存在事実証明は登録ではありません。
 創作品の存在とその年月日について、第三者が事実を証明するものです。
 行政書士法第1条の2第1項によりこの業務は行政書士しか行うことができません。


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