今月のコメント 〜 ねんきん生活
二十数年ぶりに夫婦二人の生活に戻って、早くも関心は老後である。最近わが家ではやりの枕詞は、「年取って本当に貧乏になったら・・・しよう。」である。そうした中、ねんきん生活という雑誌の広告に目を引かれた。特集は「月15万円で暮らす」である。
こういう広告をみて雑誌を買うことはほとんどない。それなのにわざわざ本屋まで行って探してしまったのは、昔から、生活するのにそんなにおカネはいらないはずだと思っていたからである。
バブル華やかなりし頃、老後の生活資金は月20万では全然足りず、月30万が水準であり、そのためには定年退職時に何千万円手付かずの資金がなくてはならないなどという主張が平気でまかり通っていた。そういう記事をみるたびに、何十年先にどういう社会情勢になっているか誰にも分からないし、そもそも老夫婦二人で生きていくのに月20万円あれば十分だろうと思っていた。
時は流れて、老後資金どころか生活していくだけで精一杯という人が世間の多くの割合を占めるようになった。幸い、ここ二、三十年で急激なインフレはなく、モノの値段も株の値段も大して変わらない(円だけが相当に高くなった)。
とうとう私の考えていたように、少ない収入でいかに充実した生活を送っていくかという時代になったと、980円払って雑誌を買い、喜んで記事を読み進んでいくと、なんと看板に偽りありで、体験談を寄せている誰も月15万円でなど暮らしていないのである。
これなら、月の食費2万円とか3万円で4人家族が暮らしている「サンキュ」や「すてきな奥さん」の特集の方がましである。金返せ!主婦の友!
[jul 21,2011]