アイキャッチ画像:自ら撮影したデラホーヤvsホプキンス@MGMグランド

山中vsダルチニアン    パッキャオvsブラッドリー    マルティネスvsチャベスJr.
ドネアvs西岡    マルケスKOパッキャオ    マリナッジvsブロナー    メイウェザーvsカネロ
ブラッドリーvsマルケス    パッキャオvsリオス    ブロナーvsマイダナ


山中、ダルチニアンを下して初防衛

WBC世界バンタム級タイトルマッチ展望(2012/4/6、東京国際フォーラム)
  山中 慎介(帝拳、15勝11KO2引分け)
Oビッグ・ダルチニアン(アルメニア、37勝27KO4敗1引分け)

西岡がラファエル・マルケスに完勝し、石田順裕がポール・ウィリアムスに善戦するなど世界第一線に急速に近付いている印象の日本ボクシング界であるが、いよいよ軽量級における世界的ビッグネームの一人、ビッグ・ダルチニアンが日本に上陸した。長谷川と対戦したフェルナンド・モンティエルに続く大物の日本登場である。

何といっても注目はダルチニアン。フライ級時代の破竹の連続KOは記憶に新しい。問題は、最近負けが込んでいる点をどう考えるのかということである。最近の負けは、2009年ジョゼフ・アグベコ、2010年アブネル・マレス、2011年アンセルモ・モレノの3戦である。(その前の負けは2007年、ご存知ノニト・ドネア戦である)

この3戦はいずれもバンタム級。フライ級、スーパーフライ級では圧倒的な攻撃力を誇ったダルチニアンも、3ポンド4ポンドの差が意外に大きかったという印象だったが、その間にもトマス・ロハス、ヨニー・ペレスに勝っている。トマス・ロハスはその後日本に来て、河野、名城を相手にしなかったし、アグベコ戦の前にはクリスチャン・ミハレスとホルヘ・アルセをKOしている。戦ってきた相手は山中とは比較にならない。

一方の山中。世界ランキング上位に進出して、決定戦に勝ってチャンピオンとなった。確かに決定戦のエスキバル戦は強かったが、相手もチャンピオンではないし、世界レベルでの実績がなかった選手。その前の日本タイトル・岩佐戦も強敵だったし、このところ9連続KO勝ちと波に乗っているが、破ってきた相手は世界レベルとまでは言えない。

アドバンテージがあるのは体格面で、身長・リーチとも山中が上回る。だから普通にジャブを突き合う相手ならば有利な展開といえるのだが、ダルチニアンは変則ファイターである。射程圏外から一気に距離を詰めてくるし、出会い頭の一撃も強烈である。

勝負の鍵を握るのは、山中のディフェンスと耐久力だと思う。マレスやモレノのようにダルチニアンに決定打を許さず、後半動きが鈍ったところをポイントアウトすることができるかどうかである。攻めて勝ちたいようなコメントが出ているが、山中の攻撃にドネアのような切れ味やアグベコのようなパワーがあるのかちょっと首をひねるところ。

ダルチニアンが昨年春のバンタム級トーナメントの出来を維持していれば、山中が攻勢に出たところにカウンターを決める可能性が大。山中が勝つには、ダルチニアンの攻撃を12R空転させることが必要で、そのためには「倒しに行く」などと本気で思わない方がよさそうだ。



WBC世界バンタム級タイトルマッチ(4/6、東京)
山中慎介 O 判定(3-0) X ビック・ダルチニアン

山中の快勝。私の採点でも117-111で、ダルチの取ったラウンドには山中が安全策をとった12Rが含まれるから、試合のほとんどで主導権をとったといっていい。

山中の最大の勝因は、相手をよく分析していたことだと思う(その意味では、本田会長のマッチメークの勝利)。ダルチニアンは年齢とともに後半タレてしまう傾向が強まっている。試合前半の4Rくらいまでは一発を警戒してディフェンシブに戦い、中盤以降で左を大きく振るうようになった。相手に合わせて大振りになったところは改善の余地があるが、クリーンヒットは明らかに山中の方が多かった。

また、疲れたダルチニアンに追う足がないのも見抜いていたのか、終盤でフットワークを使ってアウトボクシングしたのもよかった。5Rで目をカットしたのも大きかったが、それがなくても山中が押し切ったのではないか。

問題があるとすれば、この日のダルチニアンが亀1号と戦った場合に勝てたかということである。先週行われたWBAタイトルマッチは例によって弱敵相手にパフォーマンスばかりの試合で特に論評に値しないが、そのこととダルチニアンが興毅より明らかに強いかどうかは別の問題である。ここ数試合を材料に判断すると、ダルチニアンはバンタムでは厳しいように思う。

もともとダルチニアンのボクシングはセオリーとは離れたもので、展開に関係なく一発で試合を決めてしまうものであった。カウンターとかコンビネーションではなく大振りの一発なので、相手を体力的に凌駕していないと決まらない。フライ、スーパーフライはともかく、バンタムで苦戦が続くのは体力的な問題も大きいのではないか。

山中としては、この勝ち星をステップにアメリカに進出したいところだが、このクラスの人気は本場ではあまり高くはないというところはちょっと厳しい。アグベコとかヨニー・ペレスと戦ってほしいものの、実現するとしてもMGMのグランドアリーナを埋めるのは厳しいかもしれない。

個人的には、それらのクラスを日本に呼んでの防衛路線を期待したい。

パッキャオ、落城

WBO世界ウェルター級タイトルマッチ展望(2012/6/9、ラスベガスMGMグランド)
Oマニー・パッキャオ(フィリピン、54勝38KO3敗2分け) 1.2倍
  ティモシー・ブラッドリー(米、28戦全勝12KO) 4.5倍

パッキャオがWBOウェルターのタイトルを手に入れたのは2009年の11月ミゲール・コット戦。以来、ジョシュア・クロッティ、シェーン・モズリー、ファン・マヌエル・マルケス相手に防衛するかたわら、一階級上のスーパーウェルターでアントニオ・マルガリトに勝っている。だからウェルターという階級には慣れたといえるが、一方でKO勝利から遠ざかっていることも確か。

かたやブラッドリー。スーパーライトではジュニア・ウィッター、ラモント・ピーターソン、デボン・アレクサンダーに勝っているが、ウェルター級での実績がほとんどない。スーパーライトでも小さめの体格なので、そもそもウェルターに上げて通用するかという問題がある。動きも早く試合運びも巧いが、KO率が示すように倒しまくるタイプではない。

オッズは意外と開いておらず、そう簡単な相手ではないことも確かだが、ブラッドリーがどうやって勝つかというイメージがあまりわいてこない。最もありうるパターンは、アレクサンダー戦と同様にバッティングで出血したパッキャオのペースが鈍ってブラッドリーのインサイドワークが活きる展開だが、アクシデントを予想する訳にもいかない。

試合はとりあえず中間距離からの探り合いから始まるだろう。そこでどちらが先制するかが第一のポイント。私の予想は、まずブラッドリーが攻めてパッキャオが迎え撃つとみている。ブラッドリーが勝つつもりならパッキャオのリズムを崩す必要があるが、それほどカウンターは巧くないしパンチのパワーもないからである。

そこでハットン戦のようにパッキャオの右フックカウンターが決まってしまうと、ブラッドリーは出られなくなりパッキャオのペース。ブラッドリーとしてはスピードでパッキャオをあおる必要があるが、それができるかが第二のポイント。それほど動きのスピードに差がないように思えるのが辛いところだが、可能性は小さいとはいえない。

年齢的に上がり目はブラッドリーの方が大きいのと、最近のフレディ・ローチが急ブレーキなのがパッキャオに気になるところかもしれないが、コットを完封した後刑務所に入ってしまったメイウェザーにプレッシャーをかけるためにも、似たタイプのブラッドリーにはっきりとした勝ち方をしておきたいだろう。

今回は久し振りに、パッキャオの左ストレートが鍵を握るとみる。パッキャオの中差判定勝ちを予想する。



WBO世界ウェルター級タイトルマッチ(6/9、ラスベガス)
ティモシー・ブラッドリー O 判定(2-1) X マニー・パッキャオ

私の採点は115-113パッキャオだが、僅差の判定だったことは間違いないので、こういう結果もありだろう。終わり3ラウンドは明らかにブラッドリーだったので、パッキャオ陣営としては判定リードとみて安全策を取り過ぎたのかもしれない。その意味では、フレディ・ローチの天中殺が最大の敗因。

結果的には、中盤飛ばしすぎたパッキャオがガソリン切れということになるものの、これまでもあの調子で最終ラウンドまで押し切っていた。それができなかったのは、ブラッドリーが怖がらずに打ち終わりにパンチを返していたから。予想したようにブラッドリーはカウンターがそれほど巧くないから明確なダメージは与えられなかったが、パッキャオの踏み込みが少しずつ甘くなったように思う。

中盤5~6Rで、ブラッドリーの動きが一気に落ちた。これまでのパッキャオであればあの場面で決められるのだが、鍵を握るとみていた左ストレートが今一歩の出来だった。もともとウェルターあたりまでクラスが上がると相手の耐久力があるので、ストレート系のパンチだけでは辛いところがある。

そして今回の試合で最も気になったのは、パッキャオがクラスを上げてからの主武器である右フックがほとんど出なかったこと。ブラッドリーがあれだけ左ジャブを出していたのだからかぶせて打つチャンスはあったはずである。一方で、アッパー系のパンチを相当空振りしていた。ブラッドリーが頭を下げてくると読んでいたのだろうが、アッパーの空振りはスタミナに響く。

判定が出てすぐ思い出したのは、ホプキンスがジャーメイン・テイラーに敗れた試合。あの試合も勝ったと思ったホプキンスが安全策に出て、結果判定負けした。ブラッドリーは誰がやってもやりにくい相手なので、再戦しても微差でブラッドリーが有利だろう。

軽量級から戦い続けたパッキャオには年齢的な衰えもあり、個人的にはメイウェザーとやって引退というのが一番いいような気がする。

マルティネスvsチャベスJr.

WBC世界ミドル級王座統一戦展望(2012/9/15、ラスベガス トーマス&マックセンター)
Oセルヒオ・マルティネス(アルゼンチン、49勝28KO2敗2引分け) 1.53倍
  フリオ・セサール・チャベスJr.(メキシコ、46勝32KO1敗) 2.50倍

ダイヤモンド王者マルティネスとレギュラー王者チャベスJr.の統一戦。どちらが勝ってもダイヤモンド王者となり、レギュラー王座は空位になって決定戦やるんだろうなーと思うと、世界チャンピオンの権威って何だろうと思う。日本でも亀1号が統一戦やるみたいだけど、亀1がバンタム級最強だと思っている人は、世界中で誰もいないだろう(本人を含めて)。

しかしこの試合は、懸かるタイトルにかかわらずミドル級の頂上決戦である。率直に言えばチャベスJr.にはちょっと時期尚早のような気もするけれど、過去の名王者のほとんどは時期尚早と言われながら前世代の安定王者を倒してきた。マルティネスの年齢を考えれば、チャベスJr.が世代交代しても全然おかしくない。

オッズがこれだけ接近しているのもそのせいだが、チャベスJr.は買われ過ぎだと思う。確かに、ここ数戦のタイトルマッチは強かった。それでも、戦ってきた相手はマルコ・アントニオ・ルビオ、セバスチャン・ズビック、アンディ・リーだから、マルティネスとはかなり差がある。先々週統一戦を戦ったシュトルム、ゲールのクラス、あるいは過去引き分けているモリナとか、カークランドと戦ってからの方が良かったような気もする。

マルティネスの死角は37歳という年齢であることは間違いない。米国におけるメインイベンターとなったのは2009年のカーミット・シントロン、ポール・ウィリアムス戦からだからそれほど長く戦っている印象はないのだが、2000年にはモラレスvsバレラ第一戦のアンダーカードでマルガリトと戦ってKO負けしている。

もしかするとこの試合でいいところなく敗れて、後から年齢的限界というコメントが出る可能性もなくはないのだけれど、それでもポール・ウィリアムス第二戦以降の勝ち方を見ると、まだまだチャベスJr.とは格が違うように思う。

マルティネスはサウスポーだからという訳ではなく、マルティネス・スタイルだから相手にとって戦いづらいのである。チャベスJr.も接近して打ち合う展開になれば相手の右左は関係ないけれど、接近する前にマルティネスの一撃をもらってしまった場合にどうなるか。個人的にはチャベスJr.のディフェンスには改善の余地が大きいし、タフネスもそれほどでもないと思っている。

どちらが勝つにせよKO決着になると思うが、このオッズならマルティネス。



WBC世界ミドル級タイトルマッチ(9/15、ラスベガス)
セルヒオ・マルティネス O 判定(3-0) X フリオ・セサール・チャベスJr.

11、12Rがなければ、チャベスは何を考えて試合をしていたのかと言われても仕方のない試合。ところが終盤でチャベスが追い上げ、マルティネスがKO寸前に追い込まれることとなった。最後の2ラウンドだけで今年のベストバウトになるかしれない。

マルティネスが初回から飛ばし過ぎという印象はあったが、英国勢との連戦もああいったパターンで終盤KOしているので、本人はスタミナに自信があるのだろうと思っていた。ところがあの失速は、チャベスの前に出る圧力が戦前の予想より強かったのか、あるいはマルティネスの年齢的な衰えなのだろうか。

10Rまではジャッジの採点もフルマークだったと思われ、チャベスは前に出てはマルティネスの軽い連打をもらいダメージを蓄積させていった。ところがその時点でマルティネスの余力はほとんど残っておらず、10Rのスリップダウンも予想以上にスタミナがなくなっていることを示していた。

それならば最終ラウンドに、足を使って打ち合わないという選択もあったはずであるが、マルティネスはあえて打ち合いに応じた。おそらく、それまでチャベスのガードが固く思うようにクリーンヒットを決められなかったため、フラストレーションがたまっていたのだろう。ところが、自分も疲れていて思うように体が動かなかった。

試合後のインタビューで「あれはミステイクだ」と言っていたのは、自分のスタミナの残り具合や体が思うように動かないことを考えに入れず、打ち合いに行ってしまったことを指すように思う。ところが千載一遇のチャンスにチャベスは大振りのパンチでマルティネスに決定打を打ち込むことができなかった。このあたりは修羅場のくぐり方の差であろう。

さてこの一戦、直接となるかどうかは分からないが、リマッチとなることは確実である。マルティネスが今回の不具合を修正してくるのか、あるいはさらに体力をつけたチャベスのペースとなるのか、非常に興味深い戦いとなりそうだ。

ドネアvs西岡

WBC/WBOスーパーバンタム級タイトルマッチ展望(2012/10/14、カーソン ホームデポ・センター)
Oノニト・ドネア(フィリピン、29勝18KO1敗)  1.17倍
  西岡利晃(帝拳、39勝24KO4敗3引分け)  4.50倍

ずいぶん昔からチャンピオンだった印象のある西岡だが、WBCスーパーバンタムのタイトルをとったのは2008年の9月だから、まだ4年たっただけである。ウィラポン第一戦から第四戦までの期間が3年9ヵ月、ウィラポン第四戦からチャンピオンになるまで4年半だったことを考えると、いかに雌伏の期間が長かったかということになるだろう。

チャンピオンになってからは、ジョニー・ゴンサレスをKOし、ラファエル・マルケスを圧倒して王座を防衛した。米大陸での王座防衛、ラスベガスでの王座防衛ともに日本人として初めての快挙である。

これまでの日本人チャンピオンであえてこれに近い実績をあげるとすれば、1970年に柴田国明がビセンテ・サルディバルからWBCフェザー級タイトルを奪った試合、1965年から66年にファイティング原田がエデル・ジョフレとの世界バンタム級タイトルマッチに連勝した試合くらい。

ガッツ石松はロベルト・デュラン、エステバン・デ・ヘススに完敗し、ロイヤル小林はアレクシス・アルゲリョ、ウィルフレッド・ゴメスにKOされた(それでも、世界超一流とタイトルマッチを戦ったのは並みのチャンピオンではなかったということである)。そして今、西岡チャンピオンが世界最高峰の試合に臨む。

試合前に言っておきたいのは、仮に西岡がこの試合で完敗しても、日本人ボクサーとしてこれまでなしえなかった実績を上げたことには、いささかのマイナスにもならないということである。ロベルト・デュランにせよシュガー・レイ・レナードにせよ、その強さは負けた試合ではなく勝った試合とその相手、内容で評価されるのである。

だからという訳ではないのだが、西岡の最後の敗戦であるウィラポン戦をさいたまスーパーアリーナで見ていた私としては、局面が打開できないときの西岡の手詰まり感というのが、未だに記憶に鮮明なのである。確かに主武器である左ストレートがびしびし当たればドネアの打たれ強さとの勝負になるのだが、左が決まらない時にどうするかということである。

確かに右のジャブ、右のフックはチャンピオンになってさらに進化した。しかし、例えばモンティエルのフックより強いかと言われると、それはちょっとというのが本音である。ドネアは、モンティエルに勝った試合も、ダルチニアンに勝った試合も、相手にほとんどまともに打たせておいて上からフックを被せた。ああいう武器を持っているドネアに対し、西岡がどこまで手を止めないかということである。

展開的には、ドネアも西岡も接近戦より中間距離が得意なので、西岡が右ジャブから左ストレート、ドネアは左右のフックを狙うことになる。西岡の生命線は右ジャブで距離を保てるかということになりそうで、右に効果がなければ左を打つチャンスもない。ドネアは無造作に距離を詰めるのでカウンターも決まりやすいが、かなり打たれ強いことも考慮に入れなくてはならない。

予想としては、パンチのパワーと打たれ強さの点でドネア優位は動かしがたい。勝敗にかかわらず、西岡にはウィラポン第一戦のように距離を取って打たれないだけという試合はしてほしくないが、さてどうなるだろうか。



WBC/WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ(10/13、カーソン)
ノニト・ドネア O KO9R X 西岡利晃

ドネアが西岡に圧勝した。私の採点はジョーさん浜田会長と同じくドネアのフルマーク。

西岡が右ガードを上げて手を出さないのではないかという展開は予想していたが、ウィラポン戦と違ったのは前に出てプレッシャーをかけていた点。そのため、ドネア自身もかさにかかった攻め方はできなかった。ただ、各ラウンドとも早い連打をガードの上とはいえ決めていたので、判定勝負になってもいいとは思っていただろう。

6Rのアッパーのダウンはドネアと西岡の武器の品揃えの違い。この日は得意の左フックをほとんど出さなかったのだが、例によってバンデージが血まみれだったので、あるいはまた痛めたのかもしれない。左が出せなくても右で決めてしまうのだから、大したものである。西岡が結局左ストレートだけだったのとは対照的であった。

ダウンを奪った後、ドネアが下がるようになったのは、もちろん西岡に攻めさせてカウンターを狙うという意味があったから。にもかかわらず西岡が出たのは、判定でも負けているしダウンも奪われてかえって開き直ったのだろうが、左ストレートが何回か決まったしある程度効果があったと思う。ドネアとしても、手も痛いし足も痛めたっぽいので、それほど安心して戦っていた訳ではないだろう。

そうしたことも考えると、西岡が前半を捨てて後半勝負に出たのも、多少なりとも成算があったということになるだろう。今日の試合をみても、ドネアの前半戦のパンチのキレはただごとではなく、動きの鈍る後半に起死回生のカウンターを狙うというのはほとんど唯一の逆転シナリオだったということになる。

ただ思うのは、それなら試合前に、「これまでにない仕上がりで絶好調。必ず勝って帰ります。」なんて言わないで、「世界最高の相手で興奮しています。本場のお客さんにいい試合を見せたい。」とかコメントしとけばよかったのになあということ。

多分これで引退ということになるんだろうけれど、ウィラポン戦でやめなくて本当に良かったと思う。

パッキャオ、壮絶KO負け

Special WBO belt "Fighter of the Decade"12回戦展望(2012/12/8、ラスベガス MGMグランド)
Oマニー・パッキャオ(フィリピン、54勝38KO4敗2引分け) 1.3倍
  ファン・マヌエル・マルケス(メキシコ、54勝39KO6敗1引分け) 3.0倍

4回目の対戦で、これまでパッキャオの2勝1引分け。ただし今回の注目は、2人のどちらがより劣化しているかということだと思っている。

パッキャオ33歳、マルケス兄39歳。ともに20世紀から戦っている。54勝という勝ち星も同じなら、KO数も勝てなかった試合数も大して変わらない。パッキャオの年齢は選手寿命の長くなった今日の中量級では珍しくないが、それでもピークを過ぎていることは否定できない。

パッキャオの複数階級制覇路線は、後から考えると下降線に向かっていたビッグネームをうまく選んで勝ち進んできたという要因がある。デラホーヤはじめ、ハットン、コット、モズリー、マルガリトといった面々は、パッキャオと戦った時には全盛期の動きにはほど遠いものであった。とはいえ、体の大きい相手にスピードで対抗したパッキャオの強さは特筆すべきものだ。

パッキャオがマルケスと戦うといつも接戦となるのは、マルケスのスピードやカウンターをとる巧さ、ディフェンスの堅さがパッキャオに匹敵するからである。マルケスは計4度パッキャオからダウンを奪われているが、いずれも出会い頭の一発で、連打で追い詰められたという場面はほとんどない。逆に連打を食う場面はパッキャオの方が多いのである。

ともあれ、両者とも実力のピークから落ちていることは間違いない。今週WOWOWで放映されたマルケス弟のように、どちらかが急激な下降線をたどっているとすれば、一方的な試合となる可能性も含んでいる。

その可能性がより大きいのは、マルケス兄の方であろう。ディフェンスがうまいので弟ほどパンチは食らっていないが(弟の場合は、イスラエル・バスケス4連戦の影響が大きい)、パッキャオとの3戦、バレラ戦、カサマヨル戦、メイウェザー戦、カチディス戦など激闘は数多い。蓄積したダメージは反射神経の遅れを招くことが多い。

加えて、スーパーライトのタイトルを持っているにもかかわらずそれが懸からないということは、この試合はウェルター級で行われると思われる。前回も144ポンド契約のようだから、そのあたりかもしれない。マルケスの場合、スーパーライト以上で体を作るのがやや難しいのではないかと思われる。

パッキャオも衰えが懸念されるが、こちらはウェルター級以上ではほとんどまともにパンチを受けていない。ブラッドリー戦は微妙な判定を失ったものの、140ポンド超(ウェルター級以上)では6勝1敗と、マルケス兄より実績のある体重での試合である。

マルケス兄も意地があるのでKOまでは難しいかもしれないが、パッキャオが明白な判定勝利を手にしそうな一戦である。



Special WBO belt "Fighter of the Decade"12回戦(12/8、ラスベガス)
ファン・マヌエル・マルケス O TKO6R X マニー・パッキャオ

3Rにマルケスのロングフックでパッキャオが吹っ飛んだ時、右と左の違いこそあるがパッキャオvsハットン戦を思い出した。あの試合では、パッキャオがハットンにインサイドからの右フックを再三ヒットした後、長い左フックでハットンをマットに沈めたのだった。今回は逆にパッキャオがKOされる番だった。

あのダウン以降パッキャオの足元はずっと定まっていなかったし、マルケスの左ボディやアゴへのフックが的確に決まっていた。パッキャオはダウンを取り返して攻め切れると思ったようだが、ジョーさんが言っていたように、「調子に乗って攻めるとカウンターが来る」のは明らかだった。マルケスとしては、インタビューで答えていたとおり、勝てると思ってチャンスを待っていたのだろう。

それにしても、パッキャオが踏み込んで左ストレートを打つよりも早く、カウンターを決めてしまうマルケスはさすがである。あのタイミングでカウンターを打てれば勝負になるのは分かってはいても、これまでそれができる相手はいなかった。マルケスにしても、第一戦では全く対応できなかったくらいである。

ではなぜ今回それができたのかというと、第一にパッキャオの年齢的な衰えがあり、第二にある意味ラッキーだった3Rの右フックのダメージがある。第三に、私が考えるにそれに加えて、フェザー級ではできてもウェルター級ではできなかったということなのではないか。

パッキャオがクラスを上げて以降、主武器となったのは右フックである。左ストレートはそれと比較して、より全身のスピードが要求される。同じ骨格により多くの筋肉がついているのだから、速さは落ちてしまうのはやむを得ないところである。動きのスピードそのものは軽量級時代と変わらないように見えたのだが、左ストレートを打つ動きは以前より遅くなっていたのである。

さて、ブラッドリー戦で微妙な判定を失いこの一戦でKOを食らったことで、パッキャオがこれまで築いてきた絶対的な地位は失われたと考えざるを得ない。というのは、パッキャオの衰えもさることながら、相手選手がパッキャオに抱いている「パッキャオは強い」というイメージが変わってしまったからである。現時点においてスピードのある若手、たとえばダニー・ガルシアあたりとやれば、おそらく好きに動かれてしまうだろう。

その意味では、ボブ・アラムが“Why not?”と繰り返し言っていたパッキャオ・マルケス5が、両者にとって最も望ましい引退の花道ではないかと思う。そうなると一番割を食うのは、数千万ドルの儲けをフイにすることになる“Money”メイウェザーということになるが、あまり同情できないのはカネにうるさすぎるからであろう。

ブロナー、3階級制覇

WBA世界ウェルター級タイトルマッチ展望(6/21、ニューヨーク・バークレイズセンター)
  ポール・マリナッジ(米、32勝7KO4敗) +1100(12倍)
Oエイドリアン・ブロナー(米、26戦全勝22KO) -2000(1.05倍)

いくらプロナーが強いといっても、135ポンドが147ポンドのチャンピオンと戦うのに、このオッズの開き方は尋常ではない。他のウェルター級チャンピオン(メイウェザー、アレクサンダー、ブラッドリー)の誰とやってももっとオッズは接近するだろうし、そもそも12ポンドも一気に上げてブロナーがフィットできるかという問題がある。

最近のボクシング界では、ウェイトを上げることにそれほどネックはないようである。とはいえ、モズリーがライトからウェルターに上げた頃には、それまでほとんどKO決着していたのに途端に判定決着が増えたし、バーノン・フォレスト相手に連敗ということにもなった。その後もメイウェザー、パッキャオ、ファン・マヌエル・マルケスあたりが同じような上げ方をしているが、同様に倒し切るのは難しくなっている。

ブロナーのここまでの戦績、戦い方、力の違いはモズリーとよく似ている。また、体格的にも似たところがあって、ここまで上げてしまうとサイズが小さい。だから、ブロナーが例えばプロボドニコフ(ブラッドリーに善戦)と戦うとすれば、ちょっと苦しむだろうと思う。

ブロナー自身がウェルター級にフィットするのかという点については、この試合の出来を見たいというのが本当のところである。ライト級までの相手は、ジャブで十分にダメージを与えることができたし、ブロナーの強打をかいくぐって前進できた選手はいない。ところが、モズリーの例にみられるように、それがこの階級の選手はできるのである。

だから、このクラスのチューンナップ・マッチとしてマリナッジというのは、うまく選んだという感じである。ブロナーとしては、単発の攻撃だけでなく、コンビネーションやカウンターが打てるかどうか、相手の攻撃を真正面で受けないディフェンスができるかどうかが課題となる。マリナッジ相手の場合、少々ディフェンスでしくじっても問題はないだろうが。

かたや、アマチュアの全米チャンピオンからプロ転向した“マジック・マン”マリナッジ。スーパーライト、ウェルターの2階級を制覇しており、負けた相手はほとんどビッグネーム(コット、ハットン、アミール・カーンあと一敗ファン・ディアスには再戦で勝利)だから一流とはいえるのだが、このKO率、けれん味たっぷりの戦い方では、大きな支持を得るのは難しい。

いかに間合いを外そうともブロナーの強打がマリナッジを襲うことは間違いないし、マリナッジのパンチではブロナーには効かない。スピードもテクニックもブロナーの方が上。マリナッジは「ウェルターの相手と戦っていない」と指摘してはいるものの、耐久力でもおそらくブロナーが上回るだろう。

オッズどおりブロナー勝利以外の展開を予想するのは難しい。



WBA世界ウェルター級タイトルマッチ(6/21、ニューヨーク)
エイドリアン・ブロナー O 判定(2-1) X ポール・マリナッジ

私の採点は116-112ブロナー。正直なところスプリット・デシジョンにはびっくりしたが、よく考えると、もっと地元判定のきついところでやったらブロナー負けはありえたかもしれない。少なくとも、ソウルオリンピックでロイ・ジョーンズが負けた判定と比べれば、ブロナーに言い訳はきかなかったと思われる。

その原因は、もっぱらブロナーの手数の少なさにある。確かにマリナッジのパンチは効かないけれども、あれだけ手数に差があればポイントをとられたとしても仕方がない。ましてや、マリナッジからダウン一つ奪うことはできなかった。11対1のオッズほどには差のなかった試合であった。

そして、マリナッジの側からみれば、彼のベストバウトといってもいい出来のように見えた。相手の攻撃をフットワークやクリンチですかして、軽いクリーンヒットでポイントを奪うというのがいつもの手なのに、この日は攻めた。ブロナーのボディに執拗に攻撃をかけたのは大したもの。効果は少なかったにせよ、顔面へのストレートも何発かは決まっていた。

これをマリナッジの出来の良さ、地元の大声援で後押しされたとみることも可能だが、それに加えて、現時点ではブロナーがこのクラスにフィットしていないという点も指摘しなければならない。予想記事で述べたように、モズリーがウェルター級に上げた時がまさにそうであった。スピードやキレは相変わらずでも、パワーが相対的に落ちてしまったのである。

相手がライト級までであれば、少なくともダウンくらいは取れていたと思われるカウンターやパワーパンチをブロナーは何回か決めていたけれども、単発のパンチでは倒すことはできなかったし、コンビネーションで追い詰めることもできなかった。確かにマリナッジはしぶといが、ハットンやアミール・カーンはレフェリーのストップを呼び込んでいる。今回のファイトにはそういう場面はなかった。

Boxrecのウェルター級ランキングでは、初登場のブロナーは6位で、パッキャオの下、ロバート・ゲレロの上。マリナッジは負けたのにランクを上げて19位となった。自信満々のブロナーとしては、このランキングは不本意だろうが、この見方はうなずける。この日の内容でブラッドリーやデボン・アレクサンダーとやっていたら、もっと厳しい結果となっただろう。

試合後、インタビューでブロナーは「誰とでもやるよ。(メイウェザー以外ならね。←聞き取れなかったが)」と言っていたけれど、このままウェルター級で戦えば、モスリーがバーノン・フォレストに敗れたような場面が必ずや出てくるものと思われる。しかしながら、あの体を作っておいて今更12ポンド落としてライト級というのは無理。スーパーライトで4階級目を狙う場合は7ポンドの減量、ウェルター級で戦い続けるとすればパワー不足。いずれにせよ、辛い選択になりそうだ。

少なくとも、スーパーフェザーやライト級で戦っていたときのような、付け入る隙のない圧倒的な強さはブロナーに感じられなかった。天才型のボクサーであるだけに、経験を積んで適応するということはあまりないような気もするのだが。

メイウェザーvsカネロ・アルバレス

WBA/WBC 世界スーパーウェルター級タイトルマッチ展望(2013/9/14、米ラスベガス)
  フロイド・メイウェザー (米国、44戦全勝26KO) -225(1.44倍)
Oサウル・アルバレス(メキシコ、42勝30KO1引分け)  +175(2.75倍)

メイウェザーが現役選手としてパウンド・フォー・パウンド最強であることは多くの支持を得られることと思うが、それではここ50年というスパンでみた時に最強かというと、かなり疑問が残る。その最大の理由は一発KOの破壊力がないということで、その観点からみればロベルト・デュランやシュガー・レイ・レナード、マービン・ハグラーの最盛期の方が上だったろう。

しかし、理由はそれだけではない。メイウェザーの対戦相手としてその時点でクラス最強といわれたのはコラレス、カスティージョくらいのもので、あとは盛りを過ぎた選手(コットとかモズリー)、適正ウェイトでない選手(マルケスとかゲレロ)だった。その点では、ハットン、コット、デラホーヤ、マルガリトなど難敵を退けてきたパッキャオの方が印象深い。

その点でいえば、アルバレスがスーパーウェルター級最強であることは間違いなく、メイウェザーにとってコラレス、カスティージョ以来の強敵といえる。かつてマルガリトやパッキャオとの対戦に難癖をつけて実現を避けてきたメイウェザー陣営は、アルバレスとも「体重が違いすぎる」と対戦に消極的だったはずが、急転直下実現した。

キャッチウェイト152ポンドなら、アルバレスにとってもそれほどマイナスはない。それなのになぜ、イウェザーがこの試合を受けたのかを想像するに、アルバレスの前の試合(オースティン・トラウト戦)をみて、くみし易しとみたということだろう。

確かに、トラウト戦のアルバレスはよくなかった。ダウンこそ奪ったものの手数が少なく、トラウトを追うことができなかった。加えて、ボディをはじめとした打たれ弱さも垣間見せてしまった。ただし、アルバレスは成長途上である。前の試合よりも今度の試合の方が、間違いなく力をつけてくる。

考えてみればトラウトも無敗のチャンピオンで、決して楽な相手ではなかった。アルバレスはこれまで、「勝てる」相手を選んで戦っており、カーミット・シントロンやシェーン・モズリーは盛りを過ぎた選手。本来の意味の強敵と戦うのは、前回が初めてと言ってよかったのである。だとすれば、苦しみながらも3-0判定を勝ち取り、今回さらに上の力を発揮すると考えてもいい。

確かにメイウェザーは速いしディフェンスは神業だが、パワーがないという欠点は階級を上げるにしたがって弱点となるだろう。アルバレスが被弾覚悟で前半からボディを攻め続けた場合、階級は違うもののカルデロンvsセグラのようにメイウェザーが失速することがありうる。

メイウェザーはここ数戦厳しい相手と戦っていない。かつてのカスティージョのようにアルバレスが徹底して攻めれば、メイウェザーもすべてのパンチを避けきることはできない。問題はアルバレスのディフェンスだが、もともと勘のいい選手なのでダメージをため込むことがないことを期待したい。

アルバレスの2-1判定勝ち。試合が終わってメイウェザーが、「彼のパンチなんか全然効いてないよ。こんなおかしな判定があるもんか。」って言うことを期待したい。



WBA/WBC統一世界スーパーウェルター級タイトルマッチ(9/14、ラスベガス)
フロイド・メイウェザー O 判定(2-0) X サウル・アルバレス

単にメイウェザーが強かったということなのかもしれないが、個人的にはとても期待外れだった試合。ちなみに私の採点は117-111メイなので、判定は明白。

なぜ期待外れだったかというと、初めの3Rでほとんど試合の帰趨が見えてしまったからである。カネロがああいう序盤の入り方をしたということは、もしかすると普通にやれば自分が勝つと思っていたのだろうか。それはちょっと甘いだろう。少なくとも、ビクター・オルティスとやった時の方が、まだ番狂わせの期待を持たせる戦い方だったように思う。

メイウェザーは、2009年にカムバックして以来最も出来がよかったと思うし、試合が決まるまでほとんど遊ばなかった。普段はよくロープ際で相手のパンチを交わして休むのだが、カネロのパワーパンチを警戒したのだろう。ほとんどロープに詰まらなかった。かえって、メイウェザーがプレッシャーをかける場面すらみられた。

アルバレスはとうとう最後までL字ガードを崩すことはできなかった。単発とはいえボディを攻める場面もあり、そこから左フックを返せればいい展開もあったと思うのだが、メイウェザーに鋭いストレートを打ち込まれて左をディフェンス中心に使ってしまった。ウェイトが違うのだから相打ち狙いをする作戦もあったと思うけれど、そのあたりがアルバレスの現状ということだろう。

それでも、まともにストレートや左フックを食らったカネロがダウンしそうにも見えなかったから、パンチのパワーという点でみるとメイウェザーにはスーパーウェルターは厳しいということだろう。まして当日計量が前日よりアンダーなどと聞くと、今後はウェルター級が主戦場となるのではないか。

負けたアルバレスで一番気になったのは、手数の少なさである。メイウェザーにそうそうクリーンヒットなどできるはずもないのだから、5回6回空振りしても当り前と考えなくてはいい試合はできない。手数を減らして狙いを定めてなどとやるから、メイウェザーの思う壷になる。

村田選手の解説で、「空振りは疲れるしモチベーションが下がる」と言っていたが、テクニックで劣る側がこれでは困るのである。その意味では、メイウェザーの選ぶ相手が、実績があってカネがある選手がほとんどというのは、戦略的なのかもしれない。相手の3倍4倍体力を使って、いくら打たれても前進するなどという選手は、それこそカスティージョ以来やっていない。そういうハングリーさを持たない選手では、メイウェザー攻略はできないだろう。

現状では、ウェルター級周辺でメイウェザーと組まれる選手では、誰がやっても今日の試合のようになりそうだ。最も善戦できそうな選手はプロボドニコフのような気がするが、ネームバリュー的にビッグマッチとはなりにくい点で、実現は難しそうだ。



メイウェザーvsカネロ後日談(PPV新記録とシンシア婆さんの判定)

世紀のメガマッチ、メイウェザーvsアルバレスは、大方の予想通り過去最高のペイパービュー収入を記録したとのことである。概算で150ミリオンダラーというから150億円!ただし視聴者数は220万世帯で、メイウェザーvsデラホーヤ(248万世帯)をわずかに下回った様子とのこと。vsカネロが$75、vsデラホーヤが$50という単価の差が効いたことになる。

メイウェザーの相手としてカネロ以上にネームバリューと実力のある選手はいないから(ゴロフキンとやるとも思えないし、やったとしてもカネロよりは盛り上がらない)、この記録はおそらくメイウェザー時代の最長不倒となるだろう。日本のボクサーで1試合1億円取れる選手はほとんどいないから(薬師寺vs辰吉とか畑山vs坂本でやっとこさ1億くらい。)、夢のような話である。

さて、この対戦で114-114のドローをつけたジャッジ、C.J.ロスが大変な非難を浴びている。知らなかったのだがこの方、御年64歳のお婆さんでC.J.のCは”Cynthia”だそうである。非難されている大きな要因は過去にも物議をかもす判定があったからで、その最大のものはブラッドリーvsパッキャオで115-113ブラッドリーとつけた判定だそうだ。

他にも、アブネル・マレスvsジョゼフ・アグベコ第一戦で114-114ドロー(他の2人は116-112マレス)、ファン・カルロス・ブルゴスvsルイス・クルス戦で95-95ドロー(他の2人は98-92、97-93ブルゴス)など、Fightnews.comでは6試合の疑惑の判定をあげている。

こうした非難を受けて、C.J.ロスはネバダ州コミッションに対し、「しばらくボクシングから離れます。」と申し出たということである。以前から、ラスベガスの判定には不可解なものが少なくないとされてきたのだけれど、ここまで目立ってしまっては仕方ないだろう。

正直なところ、メイウェザーvsカネロでドローをつけるというのは、どこを見て評価していたのかと言われても仕方のない判定である。しかし、あのジャッジだからおかしな判定だったと過去に遡られてしまうのは、自業自得とはいえ気の毒である。個人的には、ブラッドリーvsパッキャオは、ブラッドリーにつけるジャッジがいても仕方ないと思える試合だった。

ブラッドリーvsマルケス

WBO世界ウェルター級タイトルマッチ展望(2013/10/12、米ラスベガス)
Oティモシー・ブラッドリー(米、30戦全勝12KO) 2.3倍
  ファン・マヌエル・マルケス(メキシコ、55勝40KO6敗1分け) 1.6倍

パッキャオを破った両者による対戦。タイトルマッチとしてはブラッドリーがチャンピオンで、WBO的にいうとウェルター級とスーパーライト級のチャンピオン対決となるが、そういうお題目よりどちらが強いのかという関心の方がかなり大きい。先月のメイウェザーvsカネロは期待外れだったが、熱戦を期待したい。

スーパーライトのタイトルを獲った相手がジュニア・ウィッター、その後ラモント・ピーターソン、デボン・アレクサンダー、パッキャオといった錚々たるメンバーに勝っているにもかかわらず、評価は決して高くないブラッドリー。その理由は勝利最優先の渋い試合運びにある。KO率が示すようにハードパンチャーではないし、速射砲の連打も相手が面食らう以上の効果がない。

そのブラッドリーがイメージチェンジを図ったのが前回のプロボドニコフ戦である。相手を甘くみたせいもあるが打ち合いに応じ、僅差の判定は拾ったものの再三パワーパンチを被弾、最終ラウンドには自ら座り込むダウンも喫した。それから半年、今回underdogとなったのは、やはり前の試合が響いているだろう。

プロボドニコフ戦苦戦の原因をブラッドリーがどう考えているかが問題。まともに打ち合う戦い方がまずかったと分析しているとすると、いい意味でずるいブラッドリーだから、今回はまともに打ち合わず早い出入りを心がけるはずだ。そうなると、マルケスが非常に苦手とするタイプである。

ファン・マヌエル・マルケス40歳。軽・中量級にあってとっくにピークを過ぎている年齢だし、実際に力は衰えてきていると思う。前回の試合でパッキャオをKOできたのは自身の力が上がっているからというよりも、パッキャオの力が落ちているのと、タイプとして噛み合ったからである。

引分けor負けの3戦を含めて、パッキャオはマルケスにとって戦いやすいタイプであった。マルケスが苦手とするのは、メイウェザーはともかくとして、クリス・ジョンとかオルランド・サリドとか、まともに打ち合わずインサイドワークが巧みなタイプである。つまり、以前のブラッドリータイプである。

予想としてはブラッドリーが以前の戦い方に戻して判定勝ちとするが、もしかするとブラッドリーの前回苦戦の原因が、年齢と体重増からのスピードの衰えにあるのかもしれない。だとすると、ブラッドリーは前回同様に打ち合うことになるが、そうなるとマルケスの餌食という可能性はない訳ではない。むしろそちらの方が試合としては面白くなる。



WBO世界ウェルター級タイトルマッチ(10/12、ラスベガス)
ティモシー・ブラッドリー O 判定(2-1) X ファン・マヌエル・マルケス

WOWOWでは月曜夜のタイムリー・オン・エアながら、「メンバーズ・オン・デマンド」でインターネットのライブ中継が視聴可能であった。回線が足りるのかやや心配ではあったものの、11時の放送開始を待つ。なかなかつながらず、いったんつながったのが切れてしまう。幸いに、ラモスvsクルス戦からは回線が安定した。

音が速く届いて映像が遅れるという大変見づらい中継だったので、もしかするとWOWOWの放送では印象が違うかもしれないが、私の採点では116-112ブラッドリー。どっちに行ってもおかしくないラウンドが3、4ラウンドあったので、スプリットデシジョンか、もしかすると引分けがあるかもしれないとは思っていたので、判定には大して驚かなかった。

印象としては、最終ラウンドでマルケスが腰を落としたシーンが決め手となったように思うのだが、ジャッジの採点をみると最終ラウンドは全く勝負には関係しなかったようだ(仮にマルケスがダウンを奪っても2-1は変わらない)。

展開は予想通り。ブラッドリーはプロボドニコフ戦の反省を生かし、速い出入りで深追いをせず、最後までマルケスの距離で戦わなかった。ジャブや速射砲の連打で相手にダメージを与えられないのは最初から分かっているので、相手の攻勢を無効にする防御、インサイドワークでマルケスをかく乱し、ポイントアウトすることができた。

もっとも、ペースこそ握っていたもののマルケスに明白なダメージを与えた訳ではないので、採点が割れるのも仕方がない。試合後のインタビューで、「接戦じゃないよ。ペースは完璧に俺だったじゃないか」と言っているけれど、印象に残ったのがジャブと最終ラウンドだけなのだから、威張るくらいならもっと明白なラウンドを重ねるべきだろう。

ああいう勝利最優先のボクシングは面白みがないし、メイウェザーのような華やかさもない。とはいえ深追いしたり打ち合いに応じればプロボドニコフ戦の二の舞だし、ブラッドリーにとって、あちらを立てればこちらが立たずというところかもしれない。この勝利により、現時点ではダニー・ガルシアと並んで、メイウェザーに次ぐ位置に付けているといえるだろう。

来週、プロボドニコフとマイク・アルバラドがデンバーで戦う。マイル・ハイのデンバーだけに地元の利はかなり大きいと思われるが、ここでプロボドニコフがいい戦いをすれば、実は前回ブラッドリーが苦戦したのはプロボドニコフが強かったからということになる。そうなると、ブラッドリーvsプロボドニコフⅡで決着をつけることになるだろう。

パッキャオ、リオスにワンサイドで復活

WBOインターナショナル・ウェルター級タイトルマッチ展望(2013/11/23、マカオ)
  マニー・パッキャオ(フィリピン、54勝38KO5敗2分け) 1.3倍
Oブランドン・リオス(米、31勝23KO1敗1分け) 5.0倍

パッキャオと互角の勝負をしたブラッドリーが下したプロボドニコフに、一方的に敗れたマイク・アルバラドと1勝1敗なのがリオスである。この比較からみると、パッキャオとリオスにはかなりの差があるようにみえる。

加えて、ここ数戦のパッキャオはウェルター級。リオスはアルバラド戦こそスーパーライトだが、それ以前はライト級で戦っている。パワー、耐久力の点でもパッキャオがややリードというのが大方の見方であろう。

しかしながら、この一戦はほぼ互角、オッズからみるとリオス買いではないかというのが私の見解である。

まず体格的な比較では、リオスの方が若干上背がある。パッキャオの主戦場はもともとフェザーからスーパーフェザーだったから、体格的にはむしろリオスの方にアドバンテージがある。27歳と伸び盛り、ライト級タイトルをウェイトオーバーではく奪されていることからみても、ウェルター級で戦うこと自体には不安はない。

次に、リオスの実力評価である。アルバラドにはKO勝ちの後、判定負けながら、打たれ強さをみるとリオスの方がやや上のように感じる。ブラッドリーvsプロボドニコフ戦にみられるように、ビッグネームにとって打たれても打ち返してくる相手は難しい。リオスの手数と打ち合いを辞さないスタイルは、パッキャオには脅威となるだろう。

そして最大の問題は、パッキャオがかつての調子で今回の試合に臨めるかということである。結局昨年は、ブラッドリー、マルケスに連敗。今年は試合をしていない。約11ヵ月というブランクは、デビュー以来初めてである。現在34歳、12月には35歳となるパッキャオが、再び上昇するかどうかは五分五分ではなかろうか。

戦前のインタビューでは、フレディ・ローチが「パッキャオはアウトボックスする」と言っているが、メイウェザーのように器用なアウトボクシングはできない。マルガリト戦では打たせずに打つボクシングをしたけれど、あれはマルガリトがおおざっぱだからできたので、リオスには同じことはできないだろう。

パッキャオが多くのビッグネームを倒してきたのは、ボクシングに勢いがあったからである。左ストレートにせよ、右フックにせよ、相手の反応を上回る踏み込みで急所に叩き込むことができたからこそ、これまでの試合ができた。頭のどこかでマルケス戦を覚えているとすれば、これまでのように踏み込むことができるかどうか。

もちろん、最近のボクシング界では35歳くらいではまだまだ衰えないという選手も多いし、パッキャオのブランクもちょうどいい休養期間になったかもしれない。だから勝負は五分五分。これだけオッズに差があるのならリオス買いとみる。もちろんKO決着が濃厚で、ラウンドunder9.5の1.5倍というのがお薦めかもしれない。



WBOインターナショナル・ウェルター級タイトルマッチ(11/24、マカオ)
マニー・パッキャオ O 判定(3-0) X ブランドン・リオス

一言で言えばリオスが弱かったということになるが、少なくとも序盤戦の戦い方によってはリオスにも十分にチャンスがあった試合。パッキャオはブランクの分動きが良くなかったし、ジャッジ2人が最大2ラウンドをリオスに与えたのは、おそらく4ラウンドまでであろう。私の採点でも119-109パッキャオ。

なぜリオスが初回から打ち合いに持ち込まず、ガードを固めて打たせる作戦をとってパッキャオを調子づかせてしまったかは疑問。勘ぐりようによっては、プロモーターから何か注文を付けられていたのかとみられないこともない。中国マーケットを開拓する試合なんだから、最初はいいところを見せてやってくれとか。

向かい合った瞬間に、マルガリト戦ほどではないが両者にかなりの体格差があった。リオスがパッキャオを攻略する可能性は、この体格差に慣れないうちにパッキャオに先制打を浴びせるしかなかった。実際、芯は食ってはいないにせよ、パッキャオはかなりいいパンチをもらっていた。序盤から総攻撃していれば、KOのリスクもあっただろうが、チャンスも十分にあった。

好意的にみれば、アルバラド2戦と世界タイトルマッチの他にはビッグマッチの経験に乏しいリオスが、リングジェネラルシップに劣ったということだろうが、普通に考えれば、慣れ親しんだいつもの戦法で戦わないことに何かのメリットがあったのだろうかということ。仮に裏目に出て2Rか3RでKOされたとしても、相手がパッキャオなのだから今後に響くこともない。

逆にこうした戦いぶりをしたことによって、せっかくアルバラド戦で上がった評価が元に戻ってしまった。アルバラドともども、世界の一線級で戦える選手ではなかったということである。つまり、パッキャオorブラッドリー>プロボドニコフ>リオスorアルバラドという式が成り立つということである。

一方のパッキャオ、序盤にはもたつきは見せたものの、中盤以降はワンサイドだった。とはいえ、相手がリオスだから楽な展開となったのであって、現役世界王者の誰とやっても今日の動きだと苦戦するだろう。

まず第一に、主武器である左ストレートも右フックも、ウェルター級以上の体格になると倒すまでには至らない。ブラッドリーはふらついてくれたが、彼はそれほど打たれ強い選手ではない。だからコンビネーションとディフェンスが大事になってくるのだが、もともとパッキャオは攻撃が最大の防御という選手であり、被弾ゼロという訳にはいかないのである。

また、スピードという点に注目が集まるが、動きのスピードはアレクサンダーやブラッドリーの方が上だし、ハンドスピードではメイウェザーやブロナーに敵わない。お互いに動く展開になった場合、ブラッドリー戦同様にこう着した試合となってしまうだろう。

ボブ・アラムによればメイウェザー戦に支障はないということであるが、いまの両者が戦った場合メイウェザーに負ける要素はほとんどないということになりそうだ。プロモーター間の確執もあるので、より実現性があるのはマルケス第5戦や、マカオに来ていたコット、プロボドニコフあたりだろうか。

個人的には、トップランク社のアジア進出にはうさんくささを感じているせいもあって、今回のパッキャオvsリオス戦は純粋には楽しめませんでした。

マイダナ、プロナーを撃破

WBA世界ウェルター級タイトルマッチ展望(2013/12/14、米テキサス・アラモドーム)
Oエイドリアン・ブロナー(米、27戦全勝22KO)1.18倍
  マルコス・マイダナ(アルゼンチン、34勝31KO3敗) 5.8倍

年末恒例のWOWOWエキサイトマッチ・ベストファイト投票。昨年はパッキャオvsマルケスⅣで決まりという感じだったが、今回は熱戦が少ない。おそらくメイウェザーvsカネロが1位になるのだろうが、個人的には?マークがつく。迷った末に「その他の試合」から、ブラッドリーvsプロボドニコフに投票した。私のいいと思う試合はあまり上位に来ないことが多い。

さて、今年最後のビッグファイトである。展開次第では今年のベストファイトになるかもしれないが、全く盛り上がらない試合になる可能性もある。熱戦の確率としては、セミファイナルで行われるキース・サーマンvsヘスス・ソト・カラスの方が大きいかもしれない。

オッズが大きく離れていても仕方ないと思わせるのは、マイダナは過去、デボン・アレクサンダーに完封されているからである。打ち合いに持ち込めればアミール・カーン戦のようにいい試合ができるけれども、足を使ってアウトボクシングされると手も足も出ないというのがマイダナなのである。

今回はアレクサンダーやコテルニク以上にテクニックのあるブロナーである。ジャブで距離を取られ、器用にポジションを変えられた場合には、マイダナには対応できない可能性が大である。また、決して打たれ強くない点もウィークポイントである(特にボディ)。体格的にも、それほどアドバンテージはないと思われる。

かたやブロナー。ライト級は1戦だけで、1階級飛ばしてウェルターに上げた。前の試合ではポール・マリナッジにスプリット・デシジョン。1階級飛ばしたツケを払わされたようだが、マリナッジもザブ・ジュダーに勝ったくらいだからそれほど弱くはなかったということかもしれない。

ただ、ハットンやアミール・カーンがKOしているマリナッジを倒すどころか、ダウンに近い状態さえ作れなかったのは、ウェルター級へのフィットに向けて課題を残したことは確かである(今週放送されたホプキンス戦をみると、増量しているようだ)。もう一つ気になったのは、決して強くはないマリナッジの連打に手こずっていた印象が強かったことである。

マイダナはマリナッジと比べて手数が少ないので、ブロナーにとってやりやすいと思われるが、例によって足を止めてボディワークだけでパンチを交わそうとした場合にまともにもらえば、あっと言わせる場面がないとはいえない。

ブロナーがあまり相手をナメずに慎重に戦えば、判定勝ちはほぼ確実である。むしろ強打のマイダナをどのように捌くかに注目したい。この試合はWOWOWでライブ配信される。TV中継は月曜9時のタイムリー・オン・エアである。



WBA世界ウェルター級タイトルマッチ(12/14、テキサス)
マルコス・マイダナ O 判定(3-0) X エイドリアン・ブロナー

私の採点では114-111でマイダナ。ネットの画像では分かりにくいところもあったものの、年間最高試合を争う激戦だったと思う。難を言えば、どちらの長所も出たというよりも、どちらの短所も出た結果、激戦となってしまったという印象である。

ブロナーの敗因は予想記事に書いたとおり、相手をナメて戦ったことである。そもそもマリナッジとやった結果がウェルター級には今一つフィットしていないというものだったのだから、少なくとも相手のパンチをもらわないようにするなり、攻めを重視するにしても相手を倒し切るまで攻めなければならない。今回の試合はどちらも中途半端だった。

2度のダウンのうち、2Rのダウンは相手をナメすぎだし、8Rのが効いたとすれば打たれ弱いといわざるを得ない。こちらの方はフラッシュ・ダウンかと思ったが、頭突きをアピールして休んだところをみると効いていたということだろう。つまり、ウェルター級の攻撃に耐えるだけの耐久力がなかったということである。

終盤では採点が競っているか、あるいは若干不利ということは分かっていたはずなので、11、12Rで倒し切るか、少なくともダウンを奪うくらいのことはしなければならなかったのに、マイダナに左フックを相打ちされるといっぺんに攻撃が止まってしまった。マリナッジ戦と同様、このクラスの体力を持つ選手は現時点では倒し切れないのである。

先日のホプキンス戦で見たときに、変な太り方をしているのが気になった。ライト級から直接ウェルター級に上げた先輩であるシェーン・モズリーが、じっくり調整して体を作ってきたことでみごとにシェイプアップされていたのとは大きく異なる。全体に手数が少ないのも気になった。以前にウェイトオーバーでタイトルはく奪ということがあったことをみても、生活面で節制が足りないのかもしれない。

とはいえ、素質がある選手であることは間違いないので、今後もウェルター級でやっていくならばビッグマッチの相手には事欠かない。もしかすると、負けたことがかえって有利に働き、デボン・アレクサンダーとの敗者復活戦とか、仮想メイウェザーとして一気にパッキャオなんてマッチメークがあるかもしれない。

一方のマイダナ。今回の激闘を勝ったのは立派だが、残念ながらこれまでの試合より伸びているようには思えなかった。きつい言い方をすれば、ブロナーが勝手に転んでくれたようなもので、テクニックのある相手に対する打開策を見出したとはいえない。デボン・アレクサンダーとやったら、今でも完封されてしまうだろう。

この日のセミファイナルで勝ったキース・サーマンとのWBA王座統一戦が考えられるが、現時点ではサーマンのネームバリューが足りないので、もう少し名前のある相手との試合になりそうだ。アミール・カーン再戦、ビクター・オルティス再戦、ブランドン・リオスなど噛み合いそうな相手とやれば好試合は間違いない。個人的には、プロボドニコフ戦を希望したい。

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