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澳門ワイン博物館


09年春のマカオ速報 [Apr 1, 2009]

昨日、マカオから香港・ソウル経由帰ってきました。今回の遠征は4泊5日だった訳ですが、終わってみるとあっという間のことでした。まあ、いつものことですけど。とりあえず今日明日は気がついたことからぼちぼちと書いてみます。

今回の大きな目的の一つが、信徳中心から最近オープンしたコタイジェットに乗ること。ターボジェットとどう住み分けてるのかなぁと思っていたら、チケット売場はターボジェットと同じ階で代理店の中にあり、出国管理は同じ。待合室と乗り場はコタイジェット用に一部を仕切って使っていたのでした。

だから乗る手間はいつもと同じ。エコノミーとスーパークラスがあるのも同様。正確にはCotai Firstというのだが、スーパークラスで通じました。食事と飲み物のサービスも全く同じ。

違ったのはここからで、ターボジェットだとまずフレンドシップ橋が見えてきて、次にサンズとマカオ・フィッシャーマンズワーフが現れて到着ということになるところ、コタイジェットだとほとんど何も見えない。よく見るとマカオ空港滑走路の防波堤があるのだが、今回はずっと天気が悪かったこともあって、いきなり港に入ったように感じたのでした。

あまり便数がないせいもあって、入国管理はほとんど待たない。だから30分は確実にかかるあちらの混雑と比べるとかなり魅力的。問題はターミナルを出ても何もないことで、銀行ATMが1台あるのと、誰もいない観光案内所があるだけ。タクシーも1台しか止まっておらず、あとはベネチアンをはじめとしたカシノ送迎車が狭いロータリーにたくさん。

コタイジェットを利用する際には、あらかじめ宿を確保しておく必要があるのと、まずどこかのカシノに行かなければ不便、というのが注意事項でしょうか。

カシノ送迎車(免費巴士)といえば、旧フェリーターミナルはかつて二重三重にバスが止まっていて、どこに何があるのか分からなくて大変難儀したのだけれど、今回行ってみたら、なんとカシノごとに停車位置を固定する工事が終わっており、とても分かりやすくてよかった。

昔のカシノバスの定位置には、MGM、リスボア、ファラオ(バビロン)、新世紀、英皇、星際など。通りを渡った向こう側に、ベネチアンとかが止まっていた。かつてのSJM独占時代から打って変わってカシノ間の競争が激化しているので、こういった利用者重視の姿勢が求められるのであろう。

このため大ホテル、大カシノは分かりやすくなった一方で、中小ホテル(ギアとかロイヤルとか)のバスがどこに止まっているのか分からなくなってしまったのは少し残念かも。

コタイジェットのチケット売場。ターボジェットとは反対側(山側)の、代理店の中にある。


コタイジェットの船。青がイメージカラー。ターボジェットの小さい方と同じくらい。


次に、いま注目コタイ地区の状況である。しばらく前にサンズ経営難のニュースが出ていたし、昨年11月に遠征した時に見た限りベネチアン近辺の工事があまり進んでいるようには見えなかった。今回はどんな具合なのかと思っていたので、この週末はずっと雨模様だったけれど、意を決して(?)バスの車窓からの現状視察となった。

昔はタイパ・コロアネ・コーズウェイといったコタイ・ストリップ、ベネチアンとフォーシーズンスの他に目立った新装開店はなかったが、ベネチアンをはさんで逆側の工事が大分進んでいて外観が大分はっきりしてきた。

コタイ・ストリップは金都のあたりから北西→南東に走っていて、ベネチアンの敷地に沿ったロータリーで北→南に約45度方向を変える(下の写真のあたり)。このあたりがいま最も様変わりしているところで、30~40階建てのビルが3棟姿を現わし始めているのである。

一番北寄りにあるのがクラウン(皇冠)である。新世紀のところにあんなに大きなホテル&カシノがあるというのに、ここにも同じかそれ以上の規模のものを作るようである。その南にはHard Rockと表示してあるホテル。そしてこの2つからちょっと奥にみえるホテルの外装には、まぎれもなく”HYATT”と表示してあるのであった。

私がかつて定宿としており、一昨年閉鎖してしまったハイアット(凱悦)。現在は同じ建物で別の経営のホテルが営業しているが(麗景湾)、あのハイアットがコタイ・ストリップに復活するようなのだ。もしかして、フラミンゴ(紅鶴、凱悦内にあったマカオ料理店)も入るのだろうか。この調子でいけば、早ければ秋頃には営業できそうな気配に見えるのだが。

あと、今回の遠征で最も印象深かったことの一つが、帰りのターボジェットで出た食事である。たいていサンドイッチとかそういうものだったはずなのに、なんと出てきたのはうな丼である。もしや私が日本人と知ってわざとやったのかとあたりを見回してみると、みんなに同じものを配っていたのでちょっと安心。

そしてそこには、なんと定番のたくあんが!私の前に座っていた中国系の家族連れはたくあんは残していたし、あんまり口に合わなかったのか別にサンドイッチを注文していたけれど、こんなところでうな丼に出会えるとは思わなかった。

まあ、味の方はそこそこでしたが(w)、米もこちらのスチームライスで出されるタイ米ではなくてジャポニカ米。日本であまり輸入しなくなったせいでうなぎがダブついているのか、それとも回転寿司の盛況にみられるように和食ブームであるのか、とにかく興味深く味わわせていただいたのでした。

[Apr 1, 2009]

雨でバスの中からでちょっと見づらいですが、左からハイアット、クラウン、ハードロック。


こちらが、Turbojet謹製うな丼。


09年春のマカオ [Apr 20, 2009]

不景気である。世間の流れと同様、個人的な懐具合も厳しい。3月末になって、ようやく今年最初のマカオ遠征にこぎつけたけれど、大盤振る舞いはできない。とはいっても、せっかくの休暇をshabbyに過ごすのも悲しくないか?という訳で、ノースウェストにたまった特典を使って行き帰りのエアだけは贅沢をすることにした。

問題はノースの場合、香港便が深夜着の早朝発ということである。寄る年波で日が暮れてからの行動が不自由である私の場合、これが困る。行きは香港で1泊するしかないが、帰りはどうするか。いろいろ考えた結果、夜までマカオで過ごしてから香港入りし、深夜発のインチョン経由・KAL便を使うことにした。幸いなことに、たいしてマイルは変わらない。

というわけで3月26日木曜日、ノースのラウンジである。17番ゲート出発なので、いつもの第2サテライト(考えてみれば、ノースのラウンジを使うのはサイパン便ばっかりであった)ではなく第1である。第2よりは若干狭いけれども、十分な広さ。赤ワインがジュースのようだったので、ブルゴーニュの白をいただきながら、まったりする。今回のテーマは”清貧”、ラウンジと機内食の他では、食事には贅沢しないつもりである(涙)。

定刻になり機内へ。いったん滑走路に出たにもかかわらず、エンジン不具合とかで駐機場に戻る。いつぞやの11時間ディレイのことが頭をよぎる。まあ、今回は4泊5日なので、1泊遅れたとしても朝便で行ったと思えば大したことはなかろう、ビジネスだし・・・、と思っていたら、小1時間ほどたった後、確認がとれたので出発するとのアナウンスがあった。

うーむ、これは朝になるより始末におえない。ただでさえ香港到着が遅いのに、真夜中すぎてしまって機場快線が走っているのだろうか?と不安が頭をよぎるが、ワインが回っているので深くは考えられない。離陸してからは順調に飛び、ラウンジで飲めなかった赤ワイン(サンテステフ)をおかわりしているうちに、香港に到着。

ほとんど最後の到着便だったらしく、入国管理はがらがら。機場快線もちゃんと走っていて、無事にホテルにチェックインして最初の一日が終了した。

二日目は香港からマカオへ。速報で述べたようにコタイジェットでタイパ島へ入る。泊まりは新世紀、星期五(金曜日)で500HK$は、現在のマカオでは最安値水準であろう。

そして前にも書いたことがあるが、今日のマカオはカシノが多くタクシーを捕まえるのも難しいので、短期間で全部のエリアを回ろうというのは無理がある。新世紀泊の場合は、ギリシア神話、クラウン、海島と、旧ジョッキークラブくらいを回るのが無難であると思われる。私の場合はクラウンにこれまで入ったことがなかったので、ここから回ることにした。

クラウン(皇冠)はご存知オーストラリアのカシノで、マカオではここ新世紀前にホテル&カシノ、さらにコタイ・ストリップにもう一店舗を建設中である。地元資本のSJMが伝統の大陸からの一攫千金目的客マーケット、米国資本のウィンやベネチアン、MGMが今後おそらくイベント集客に力を入れていくであろう中で、クラウンがどのような戦略をとろうというのか、注目である。

上まで一通り回ってみる。意外と狭いというのが第一印象。にもかかわらず、客が少なく空いているテーブルが多い。3、4階にはレストランもあるのだが、低ミニマムが1階なのでここまで客が上がってこないのか、ほとんど客がいなかった。金曜日の夕刻にもかかわらず麺粥店には私の他に客は来ない。かなりおいしい店だというのにもったいない。

1階の100ミニマムのノンコミッションバカラで腰をすえる。今回はバンクロールがないので、絞りにこだわるつもりはなくディーラーオープンでまず一勝負である。連敗はしないのだが、連勝もしない。ツラも伸びない。しかも、ベットアップすると、必ず負ける。

ベットアップしてもしなくても、勝ち負けの確率は同じはずである。3回ベットアップして全敗する確率は、1/2×1/2×1/2=12.5%、AAを持っているのにKQに負ける確率とほぼ同じである。言葉を変えれば、ついてないということである。そんなことを考えている間にもどんどんチップは少なくなっていくので、いったん場所を変えることにした。なんといっても、まだ来たばかりなのである。

ノースウェストNRT-HKG、Cクラス機内食。ビーフのあんかけライス、シュリンプカクテル、グリーンサラダ、デザート。ワインはおかわりしていただきました。


クラウンで芽(目?)が出ないので、お隣りのギリシア神話カジノへ。リニューアル当時のギリシア神話はSJM版サンズとしての意気込みから気合が入りすぎていて、サンズほど広くもないのにライブショーなどやっていたものだからうるさくて仕方なかった。この頃はほどよく気合が抜けて、シアターが旅行客の休憩場所と化しているのはむしろ好ましいことである。

まず廿一點(ブラックジャック)卓に座る。2、3ゲームするうちに、ちょっとした違和感がある。あれっ、何で10点でダブルダウンできるんだ?ふと見ると、ディーラーの脇、エンドレス・シャッフルマシンの近くに、「2008年○月×日より、美式廿一點ルールを適用します(原文もちろん中国語)」と書いてある。

攻撃的な大陸客にとってこれは有利な改定であり、ブラックジャックのチャンスはダブルダウンとスプリットにあると考える私にとっても、これはうれしいことである。ただしバックベットが林立するSJMであるから首をかしげる場面もあって、実際、前と後でダブルダウンするしないでもめている場面もあった(ディーラー6だと、7とか8でダブルしようとするので)。

ともあれ、なじみのルールでできるのだから文句はない。例によってバックベットされて調子をくずされそうになる場面もあったが、なんとか水平飛行に入る。しかし、大きくチップが増えそうな場面は来ない。実はこの遠征のブラックジャックでは、一度もスプリットが来なかった(対子に賭けて当たることもなかった)のである。

しばらく座っていたが調子に乗ることはできず、ディーラーが変わったところで連敗モードに入り、潔く席を立つ。次は三公百家楽へ。最初連敗して気が滅入ったが、なんとか持ち直す。4とか5とかで勝つ場面が続いて、クラウンと廿一點での負けを取り戻したところで三公は終了とする。いい印象で終わっておけば、明日以降また来ることがあるかもしれない。

この日よかったのは久々にやってみた大小である。このゲーム、見た目以上にコミッション(ハウスエッジ)が大きいのと、マカオだとどこのカシノでもにぎわっているので落ち着いて打てないということがあって、あまり近づくことがなかった。ところがこの夜、ちょっと気が向いて100HK$をチェンジし、ミニマムの20ずつをゾロ目(24倍)と4(50倍)に張ったところ、いきなり来たのがディーラーもちょっと驚いていた”555”である。

なんと気晴らしのつもりが500HK$戻ってきた。当たったのはその1回だけであとはダメポだったのだけれど、とにかくプラスして一日を終えることができたのである。もちろん数百HK$は勝ったともいえない額ではあるが、ともかくも1日楽しんで損しないで部屋に戻れたのだから、これはなかなかの成果なのではないか、とちょっとうれしく思いつつ、例によって10時前には床についたのでした。

マカオ唯一のビーチ、黒沙海灘。“黒沙”と書いて“ハクサ”と読みます。今回初めて行きました。もやって見えるのは、ウェスティン・リゾート(行ったことないなあ・・)。


翌28日は土曜日。マカオのホテル相場が急騰する星期六(センケイロック)である。前日負けなかったため、懐具合には若干の余裕があるけれども、それでも1200HK$(約15,000円)くらいには抑えたいところ。朝食は普段と同様バナナダイエット、新世紀1階のコンビニの量り売りで6本20HK$(260円)、日本のスーパーよりちょっと高い。

荷物はそのままで、免費巴士に乗ってフェリーターミナルへ。もう一泊新世紀となる可能性もあるので、とりあえず手ぶらで代理店へ向かう。碼頭から金龍にかけての一帯はヤオハン移転後ばったりと人の気配がなくなっていて、ちょっと不安なくらいである。なじみの環宇代理店へ。価格表を見せてもらうが、やっぱり高い。

新しいホテルは時価か、2000HK$以上。半島のそこそこのホテルでも1500HK$より下はない。金龍と皇家金堡(カーサリアル)が1250HK$なのは、やはりこの一帯がさびれていることによるのだろう。一方、新世紀は700、タイパ島の普通のホテルでも800くらいである。

うーん、やっぱりもう一泊新世紀かなあ。550の差は大きいし・・・、でもまたあのあたりのカシノを回るのは代わりばえしないなあ。と、うじうじ考えていたら、代理店の小姐が「金龍の朝食なしなら、1040でいいわよ」と言ってくれた。なかなか気の利くシュウチェである。わずか200のディスカウントではあるが、これなら納得である。金龍のバイキングは大したものがないので、つけなくてもほとんど問題はないのである。

再び新世紀に戻ると、ちょうどチェックアウトの12時であった。今度は路線バスに乗って半島へ。路線によってはへんなところを回ってしまうのだが、適当に乗ったら一番古くからあるマカオ・タイパ橋を通ってリスボア前が最初の停留所だった。ラッキーである。この日の昼は、おなじみ徳興の飲茶の予定なのである(徳興はグランドリスボアの向かいなので)

。 徳興のいいところは、なんといっても安くておいしいところである。席についてまずジャスミン茶を頼み、最初に白粥と油條、次に特製シュウマイ、エビシュウマイ、チャーシュー包、野菜の湯葉巻きなど点心で攻め、最後に冷たいマンゴープディングで締める。もう、お腹いっぱいである。こんな贅沢していいのだろうか、と思ってしまう。

これでお勘定は120HK$(1500円)くらい。チップ込みで150で済んでしまった。香港国際空港で同じように食べると、お茶やらお通しやらにもチャージがあって、大体300くらいにはなるはずである。それでも、実はこれが今回遠征で最高額の食事だったのだから、どのくらい節約したかお分かりいただけるのではないだろうか。

チェックインにはちょっと早いので、徳興から金龍までだらだら歩く。この日の午後だけが雨が降っていなかった時間帯で、後はほとんどずっと雨降りだった。途中、サンズと旧ギャラクシーの前にある金色の蓮の花の広場で大勢の人が集まっていたので、しばらく見ていたのだが結局何なのか分からなかった。

さて、2日目の戦いである。金龍泊ということになると、サンズからファラオにかけてのカシノで勝負することになる。

まず歩道橋を渡って金沙(サンズ)に向かう。相変わらずすごい人出である。土曜日の午後なので当然ともいえるが、他のカシノには閑古鳥というところもあるので、サンズの一人勝ちということではないのかと思った。今回はリスボア周辺、永利(ウィン)~MGM、コタイ地区には行っていないので断言はできないが。

低レートのところはほとんど座れないので、ディーラーオープンバカラを数手やっただけで引き上げる。2階奥のイベントスペースでトーナメントをやっていたので見てみると、ポーカーではなくブラックジャックのようだった。

次はちょっと歩いて利澳(リオ)へ。こちらは打って変わって空きテーブルが目立つ。満員で席が空いていないとできないが、がらがらのカシノでもやりにくい。特に利澳の1階は狭いので、ちょっと肩がこるような気がする。ここは結局のぞいただけで、すぐ近くの法老王(ファラオ)へ。

おなじみ徳興の飲茶。なじみのお店が次々となくなる中、ここにはがんばってほしいものです。上から時計回りに、千層羹(甘い蒸し菓子)、エビシュウマイ、野菜の湯葉巻き、チャーシュー包。


ファラオはサンズほど混んでいないし、リオほど空いていない。それに結構広くて天井も高いので、好きなカシノなのである。まずブラックジャックテーブルへ。前日の希臘神話が欧米式ルールだったのでこちらもそうだと思って10でダブルしようとしたら、ダメだと言われた。こちらは引き続きマカオルールのようである。

ところが、全く手が入らない。初めはディーラーとヘッズアップでやっていたが、初手の2枚がいつも12から16なのである。ほとんどがバストで終わり、たまに7とかが入って20になっても、ディーラーは7から3、Aと落とすような具合である。しばらくして下に一人入ったが、そうしたら向こうにAJとかATが続け様に落ちた。

結局30~40手プレイする間に、初手の絵札2枚は1度だけ、ブラックジャックは来ないし、ダブルもスプリットもチャンスなしという状況で、テーブルを変わる。この後、三公の調子がよくて若干取り戻したものの、絞れるバカラをやったら初手からブラックジャックといった調子。いまこうして振り返ってもなぜ大して負けなかったのか不思議なくらいの状態で、午後の部を終えたのでありました。

思うに、ほとんどをミニマムベットでやっていたから、というのがその答えなのだと思う。そして、ミニマムベットで賭けるということよりも、バンクロールがなくてベットに強弱をつけられないということの方が相当つらいのである。これまでは200~1000の間で強弱をつけていたが、そうすると少なくとも1万5千~2万のバンクロールがないと厳しい。恥ずかしながら今回は(おそらくこれからも)、それほどの資金を用意するのは難しいのであった。

さて、夕食の後は金龍である。金龍では何万HK$か用意するとローリング(キャッシュバック)等のプログラムがある。今回代理店とかカシノで見ていると、ほとんどのところでこうしたプログラムを提供しているようだ。

もちろん昔からこうした企画ものはあったのだけれど、最近の競争激化でその金額は下がってきているし、かなり宣伝を強化している。できれば、ラスベガスのようにホテルの価格そのものを戦略的に下げてほしいものである。今回ディスカウントされた金龍でも、ルームチャージはラクソー級よりずっと高いのである。

さて、私クラスでも利用可能なプログラムは、宿泊者に提供される50HK$の優待券くらいである。会員用キャッシャーに現金50HK$と一緒に持っていくと、100HK$のノンネゴチップと交換してもらえる。50賭けたと思って、一攫千金を狙うのがベストの戦略であろう。

だとすれば、今回好調の大小である。出目をみて、ゾロ目か4のどちらかに賭けようと思って大小卓へ。ディスプレイをみると、どちらも出ていない。じゃあゾロ目でいこう、と思ってよく見ると、数ハンド前から、大小大小大小・・・の横ツラができている。次は大の番である。大に賭けるか、それとも初志貫徹か、と迷っているうちに、ノーモアベットとなってしまった。

そしてご想像のとおり、ふたを開けたら”222”のゾロ目である。しまった、そこに置いてある2400取り損なってしまった、参ったなーと思っていたら、次に出たのは”112”の4である。目の前真っ暗というやつである。ゾロ目で当てれば、ノンネゴチップはそのまま4に行くはずだったから、合計7400の取り損ないである。

ぼう然としたままノンネゴチップを大に置いたが、当然来たのは小である。どうせ外すなら、”666”の150倍に置いた方がまだましである。あまりに不甲斐なくて、まだ宵の口だったのだけれど、部屋に戻ってヤケ酒をあおる。ホテル前にコンビニがあったので、そこでボルドー赤を仕入れたのであった。

いつか書いたように、「ありうべき自分に負ける」の図である。「幸運の神には後ろ髪はない」なんて言葉も思い出す。どうして、ノンネゴチップを置かないまでも少額チップを置いておかなかったんだろう、とその時になって思うけれども、後悔は先に立たず、というやつである。

黒沙海灘(ハクサビーチ)前の通り。ここから路線バスで半島まで戻ると、料金は6.20パタカ(70円)。 こちら側にはレストランがあって、それなりににぎわっていた。


3月29日、日曜日。マカオ最終日の朝は、金龍で目覚めた。前日のショック(大小で取り損ない)は大きいけれど、まだ負けた訳ではない。この日の帰りは香港から夜中発のため、夕方まではマカオにいることができる。おそらく勝てないだろうとは思ったが、かといってチャンスがない訳でもなかろう。

チェックアウトは12時。その前にまず、マッサージである。金龍からカーサリアルにかけての一角はマッサージ店が集中しているが、夜中ホテル代わりに眠りに来る人が多い。だから午前中に行くと、周り中爆睡している人ばかりということになりがちで、この日もそうだった。「フットマッサージ」とオーダーすると、ごつい兄ちゃんがついた。

”1 hour or 2 hour ?”と尋ねるので、”2 hour!”と答える。私の体だとマッサージする方がたいへんなので気をつかうが、この兄ちゃんなら2時間でも(といっても実際は1時間半)大丈夫だろう。足ツボを心地よく押されて、至福の時間を過ごす。チップ込みで200HK$(2,600円)、これをやってしまうと、日本でマッサージする気にはなれない。

マッサージの後は、旧ヤオハン前の麺屋でワンタンメンの昼食。肉飯も注文したのだが、イメージと違うものが来てしまい、半分以上残してしまった。11時半になったので、ホテルに戻って荷物を片付け、チェックアウトする。午後はどこで打とうか考えて、初日と同じく新世紀周辺に行くことにした。

免費巴士に乗り、新世紀の荷物預り所にリュックを預ける。20HK$置こうとすると、若い小姐が”三天以内は、免費です”と言って受け取らない。しばらく前まで、半強制的にチップを取る上に、荷物の中身をひっかき回して改めていたのとは、えらい違いである。帰りにチップを置いて行ったら、違う小姐だったがうれしそうにお礼を言われた。マカオもどんどんサービスが向上しているのはうれしい。

しかし、結局この午後は、クラウンからギリシア神話で、バカラ~三公~廿一點と粘ったのだけれど、原点から少し沈んだところでゲームセットとなった。クラウンのノンコミッションバカラは最初調子よかったのに、ベットアップした途端連敗モードに入り最後はとうとう9連敗。

おまけにディーラーが、プレーヤー6バンカー0(絵札2枚)で片付けようとするので(私はバンカー)、「おい、もう一枚あるだろう」と危ういところでワン・モア・カードをめくらせたのに、当然のように絵札。これは三公に行けということだなと判断してギリシア神話に移動したのだけれど、やっぱり三公バカラでは三公は一度も来なかった。

最後は廿一點。ノンネゴチップを細かくしながら3点で賭けているおじさんの上でプレイする。こういう人なら、BSとそれほど違うアクションはしないだろうと思ったからである(マカオのBJはこの点に注意なのである)。そして、確かに基本どおりのプレイで、おじさんは確実にノンネゴを現金化するのだが、こちらは全然チップが増えない。

テニアンに行った時に感じるのだけれど、ノンネゴを現金化するときはどちらかに波が偏らない方が安全であり、キャッシュで打つときは逆に、偏った波が来てほしいものである。流れがディーラーに向いているのなら席を立てばいいし、こちらに向いていればどんどん押せばいいからである。

ところが約2時間プレイする間、流れはどちらにも向かず行ったり来たり。私についてはスプリットは全くなく、沈みはしないもののチャンスらしいチャンスも来ない。ノンネゴおじさんにはうれしい展開だったかもしれないが、こちらには少々消化不良という状態で時間となってしまった。致命傷を受けなかったので、また次回に期待というところか。

再び免費巴士に乗り、フェリーターミナルへ。大勝ちしたら、まだ乗ったことのないヘリコプターで香港に戻ろうと思っていたのだけれど、そううまくはいかなかった。ともかくもスーパークラスに乗って上環へ。今回は香港発0時45分でインチョンへ。インチョンは9時半発で成田に着くのはお昼前になる。

ヘリには乗れなかったものの、帰りの便はKALのプレスティージ(ビジネス)・クラスである。ふかふかのシートで、夜中のフライトでもストレスは少ない。インチョンの待ち時間も、ラウンジを使えるのはうれしい。

まだマイルは残っているし軍資金も底をつくことはなかったので、今年もう一度来ることはできそうである。リスボアにもベネチアンにも行けなかったので、次回はそっち方面に行こうと思いつつ、贅沢な節約遠征は終幕を迎えたのでありました。

[Apr 20, 2009]

KALのプレスティージ(ビジネス)・クラス。隣は来ませんでした。機内食にはビビンバが出ました。


青衣・華逸酒店 [Apr 21, 2009]

香港にホテルをとる際、困るのはやたらと高いことである。着くのは深夜だし、翌朝は早々にマカオへ向かってしまうので、はっきり言って寝るだけでいいのだけれど、街中まで出てしまうと1,000HK$(13,000円)以下で部屋を見つけるのは非常に難しい。

前回の遠征は、Rent-a-Room Hong Kong という、ホテルではない宿泊施設を利用したが、そこさえも結構なお値段になってしまっている。街中はあきらめて青衣(Tsing Yi ; チンイー)にすれば、6,000~7,000円で泊まれる所がある。青衣は機場快線で機場の次の駅、電車から見た感じさほど風紀が悪そうではない。今回はここにすることにした。

ノースウェストがお約束のディレイで、香港到着は日付が変わってから。かなり心配したけれど、駅を下りると的士がいっぱい止まっていて、女性も一人で歩いている。なんとなく大丈夫そうだ。的士に乗り、「華逸酒店」のメモを見せ、"Rambler Garden Hotel "とリクエストすると、運転手さんはすぐに高層ビル街を抜けて車を走らせる。

10分ほど行ったところが、ホテルだった。料金は20HK$を少し越えたくらい。かなり大規模な造りで、ホテルの他にマンションやショッピングセンターも複合されている施設のようだ。何百という部屋がある割にフロントは小さく、狭いロビーで若い人達がパソコンを使っていたのは、もしかすると無線LANがあるのかもしれない。

指定された部屋に入ると、それほど広くはないものの、天井が結構高くて10m近くある。バストイレユニットにバスタブはないが、シャワールームにはちゃんと扉がついていて、一晩過ごすには十分である。香港でおなじみ、「小心地滑」のシールも貼ってある。ただし、タオルはあるけれど歯ブラシはない。

「これは値段以上であるな」と安心して眠りについたのもつかの間、値段の安さが納得できるのはここからだった。ホテルのすぐ前にあるコンテナヤードからなのか、それとも館内のどこかがまだ工事中なのか、朝早くから鈍い振動音が響いてとても寝ていられない。時計を見たらまだ午前7時である。

しばらく毛布をかぶってがまんしていたが、あきらめてノイズレス・ヘッドホンをして音楽を聞きつつ、日本から持ってきた本を読んでだらだらする。あまり早くマカオに行くと、チェックインの時間になっていなくて部屋に入れないからである。

着替えてからホテル内を回ってみると、客室の下はやはりショッピングセンターで、麺粥店やセブンイレブンなどがある。セブンイレブンではオクトパスカードが使えるので、小銭が増えなくていい。

日本のビジネスホテルと違って、自動販売機があまり置いていない。やはり、人のいないところに現金と品物を置いておけるほど、安全な土地柄ではないということであろう。それさえ分かっていろいろ準備しておけば、十分過ごせるホテルだと思う。少なくとも、前回のレンタルーム・ホンコンと違って、ホテルである。

[Apr 21, 2009]

青衣酒店・シングルルーム。部屋は狭いがベッドはダブルサイズ。十分です。


香港の地下鉄に、やたらと貼ってあったCASIOの土屋アンナポスター。日本でそんなにやってたかなぁ。


2010年春のマカオ [Apr 6, 2010]

海外遠征のチャンスがないまま、1年が過ぎて春になった。最後の連休にエアを予約したものの忙しいのは相変わらずで、1週前には四国往復を2回。遠征の週には、東北、関東をそれぞれ日帰りと九州往復。金曜日の夜の飛行機で東京に戻ってきて、土曜日には香港へ出発というハードスケジュールである。

午前中はゆっくりして、午後から成田空港へ。こんなケースも想定して、午後便にしておいてよかった。考えてみたら昨年の遠征もノースウェストで、さくらラウンジは初めてだったが、人が一杯でノースのラウンジより気ぜわしい。置いてある飲み物もイマイチっぽいのは、やっぱり会社更生法の影響だろうか。

それでも、(往路だけ)アップグレードしていただいたので機内食はビジネス仕様となり、文句はいえない。カメラで撮ろうと思ったら、今回は携帯で全部すませるつもりでデジカメを持って来ていなかった。機内食は破たん前のノースウェストがびっくりするほど良かったが、その後グレードダウンしてしまった。ところが、今回のJALはそれよりさらにグレードダウンしているような印象。やっぱり会社更生法の影響だろうか(しつこい)。

飛行機がやや遅れて到着したので、チムサーツイに着いたのは現地時間の午前0時。この時間にもかかわらず、地下鉄も大通りも人がいっぱいである。若い人がいるのは分かるけれど、仕事帰りのおばさんが真夜中過ぎに、普通に地下鉄に乗っているのにはやや違和感がある。今回の香港泊はKowloon Hotel 。あのペニンシュラの系列ビジネスホテルで、立地もすぐ裏。便利でかつ安いので、何度か使っているホテルなのであった。

さて、今回マカオに直行せず香港泊を入れたのは、しばらく行かない間に香港の食材が品薄になってしまったからである。老抽というあちらの醤油、香醋・紅醋といったあちらの酢を使うとスーラータンなどの中華料理がひと味違ってくるのだが、なくなってしまった。中国茶や貝柱も、補充する必要がある。

翌朝はまず地下鉄・港島線に乗り、銅鑼湾(コーズウェイベイ)へ。ここにはそごう(崇光)があって、わが家ご用達の福茗堂茶荘の支店がある。福茗堂は香港国際空港にもあるのだが、前行った時は工事中で見当たらなかった。今回も見つからないかもしれないので、まずそごうに向かったのである。

しかし、なぜか地下鉄は大混雑。しかも、昼日中にもかかわらず、ゆうべ真夜中過ぎに乗っていた人たちと比べてもずいぶん人相がよろしくない(?)。昼間と夜中の客層が入れ替わってるなと思っていたら、みんな銅鑼湾で下りて駅も大混雑である。「ああ、なるほど」と気がついた。この日は日曜日。週に一度、フィリピンからの出稼ぎおばさん達がヴィクトリア・パークに大集合する日なのであった。

思わぬ人ごみで気疲れしてしまって、福茗堂で鉄観音とジャスミンティー、上環の問屋街で貝柱を仕入れたところで、気力が途切れてしまった。思えば、ずっとハードスケジュールで昨夜もあまり寝ていない。あとはマカオに行ってから買えばいいだろうと作戦変更して、信徳中心からターボジェットに乗ったのでありました。

八百伴(ヤオハン)跡に忽然と現れた青い建物。海立方娯楽場です。


今回は普通にターボジェットで港澳碼頭へ。入国は相変わらずの混雑で、1年前と変わった点といえば、表示がゴンベイと同じく電光表示となったこと。ただ、”VISITOR”ではなくて、”PASSPORT”となっているので、一瞬どこに並んだらいいのか迷う。ともかく、1年ぶりのマカオである。

フェリーターミナルを出ると、行く手に青い妙な模様の巨大なビルがある。かつて、ヤオハン(八百伴)のあったビルは1年前は工事中だったが、この建物となったらしい。近づいて見ると「海立方」と書いてある。娯楽場とも何とも書いてないので、何だか妙である。ただし入口にセキュリティがいて、この立地なので多分そうだろうと思っていたら、やっぱり娯楽場だった(中は普通のカシノである)。

さて、今のマカオは焦点を絞らないと、とてもじゃないが全部の地区を見て回るのは無理である。今回、事前に計画していたのは、まずグランドリスボアで常設となったというポーカールームの状況調査、次にコタイ地区の現状視察である。

グランドリスボアのポーカーについては、長くなるのでまた改めて書くことにするが、コタイ地区については、昔のタイパ・コロアネ・コーズウェイ、今ではコタイ・ストリップと呼ばれる大通りをはさんでベネチアンの向かいに工事中であった一画が、堂々オープンされていた。

名前をCity of Dream Casinoというこの娯楽場は、建設中だったグランド・ハイアット、クラウン、ハードロック3ホテルをグランドレベルで結んでいるカシノで、周囲をブランドショップなどのテナントがぐるりと取り巻いている。大通り沿いは大きな池になっていて、おそらく噴水ショーなどが行われるのであろう。もちろん、カシノから直接各ホテルに入れるようになっている。

中は普通のカシノだが、昔のマカオに比べてマシンゲームのスペースが広くなっているのが特徴のようだ。スロットマシーンはもちろんのこと、大小、ルーレット、バカラのマシンゲームが置いてあって、ほとんど席が埋まっていたことからそれなりに集客力があるのだろう。

特に大小はしばらく待っていても席が空かないくらいの盛況で、3つのサイコロが最後のタイミングで「どかーん」と上に跳ね上がるのは、見ていて結構面白い。ご存知のとおりリアルの大小は覆面をかぶせされていてダイスが動くところは見えないので、視覚効果という点ではマシン大小はすぐれものではないかと思う。

テーブルゲームは当然バカラが主体で、じっくり座っていないので分からないが新しい賭け方が出てきているらしい。ベネチアンでも2つのゲームを同時並行して進めるバカラテーブルがあって、全部対子だと大変な倍率になるという卓があったが、おそらくそういうパターンだろう。

思うに、テーブルに腰をすえてじっくり賭けるという客よりも、まさに一攫千金、カシノにいるわずかの時間の間に大儲けするか有り金全部スルか、という客を想定しているのではないだろうか。平日の昼間ということもあったのだろうが、テーブルは半分以上閉まっていた。もっとも、平日の昼間に半分開いているというのもすごいが。

今回は座った途端にいきなり連敗というパターンばかりで、ここも傷口が大きくなる前に退散せざるを得なかった。遠征を通して、バカラは1回もナチュラルが来ないし、三公はファーストベットが235(最も弱い)。ブラックジャックは最もいい手がA7で、基本は最初の2枚で10以下という厳しい状況。1年前もこんなだったかなぁと思いつつ、ぴかぴかのカシノを後にしたのでありました。

ベネチアン向かいにオープンした新カシノ、City of Dream Casinoのエントランス。ハイアット、クラウン、ハードロックの3ホテルと中でつながっています。


さて、City of Dreamを後にして、官也街あたりまでのんびり歩こうとしばらく進んでから、そういえば以前もこのルートを歩いたことを思い出した。天気もいいし風もないので、今回は新しいルートを開拓してみようと、少し戻ってマカオ空港へ行ってみることにした。

高台を前方に見て、右側(東側)に向かう。片側3車線の広い道路に沿った敷地は、澳門科技大学である。澳門大学はご存知のとおり新世紀酒店の上にあるので、マカオの2大学はいずれもタイパ島ということになる。キャンパスは静かで、中を歩いている人達をみるときちんとした身なりをしている。それなりの高額所得者の子弟ということだろうか。

科技大学の先にある建物は、科大医院と書いてあるから、大学病院である。したがって科技大学には、医学部があるということである。結構新しいので、コタイ再開発以降に作られたもののようだ。マカオの病院というとギア灯台隣の山頂病院があるが、見た目だけでいうと科大医院の方が新しくて安心そうだ。もっとも中まで確認した訳ではないけれど。

科大医院を過ぎると、緩やかな上り坂。右手は空港の敷地で、多くの飛行機や航空貨物を運ぶトラック、空港利用者のための駐車場が広くとられている。マカオ空港はタイパ島の沖を埋め立てて1本の滑走路を作り、その滑走路と空港ビルを2本の埋立て道路で結ぶという面白い構造となっている。

この春の成田空港発着枠増に伴い、エア・マカオの成田・マカオ直行便が飛ぶようになったらしいが、まだ同社のホームページにはダイヤが掲載されていない。毎日ではなさそうだから使い勝手は良くないかもしれないが、香港乗換えの手間がかからないのは魅力である。東京・マカオの早割は49,000円。満席になることもなさそうだし、一度使ってみたいものである。

空港ビルに入る。ちよっと狭く感じるのは、香港国際空港や広州国際空港と比べてしまうからで、開港からそれほど経っていないのできれいなビルである。銀行も入っていたが、おそらくレートは若干落ちるのではないか。今回良かったのはリスボア横の環球で円対香港ドルで0.0835。サンズが0.0831で、香港国際空港が0.0788。以前は0.06台というときもあったから、10万円両替しただけでホテル代違うことになる。

上の階に登ってロビーの写真を撮り、階段を下りていくと前方に見慣れた顔が。なんとTeshiさんである。今回の遠征ではどなたともお会いできなかったのだが、またカシノではなく散歩の途中でお会いするとは奇遇である。この日の午後帰国されるそうで、出発までまだ1時間ほどあるのでVenetianに行かれるということでした。

私の方はこの日の夜、今回唯一の戦果といっていいグランドリスボアのイン・ザ・マネーがあったのだが、Teshiさんも前の日のデイリー・トーナメントでイン・ザ・マネーということでした。おめでとうございました。

今回のマカオは天気に恵まれて、外を歩いている分にはすごく気持ちよかったけれど、街中は相変わらず大勢の大陸客でにぎやか(うるさい?)。特に帰りの香港国際空港行きのフェリー待合室では、狭いところに長時間、耳をつんざくような中国語の大声で気が遠くなりそうになり、その点でも次回は直行便かな、と思わないでもなかった1年ぶりのマカオでした。

[Apr 6, 2010]

マカオ国際空港ロビー。10と書いてあるのは、おそらく開港10周年。この写真を撮って階段を下りるところで、てしさんとばったり顔合わせしました。


澳門ワイン博物館 [Apr 19, 2010]

マカオの観光ガイドブックを見ると、必ず載っているのがワイン博物館とマカオグランプリ博物館。しかしなぜか、これまで行く機会がなかった。今回の遠征ではなぜかタイミングが合って、初めて訪問することができた。

場所は前から分かっていて、理工学院の隣、つまり、ゴールデンドラゴンからファラオパレスに行く途中である。だから前を通る機会はいくらでもあったのに、なぜか休みだったり時間外だったりして入ることができなかった。入場券(免費だけど・・・)によると、毎日午前10時から午後6時、火曜日定休ということである。

さて、ビルのエントランスから階段を下りると、右手がマカオGP博物館、左手がワイン博物館である。好みが分かれるところだけれど、わたし的にはワイン博物館の方により興味がある。奥へ進むと、長い廊下になっていて、左右にパネル展示がある。内容は、ワインの歴史、製法、世界のワインといったものだが、説明は中国語、ポルトガル語、英語で、残念なことに日本語はない。

突き当たりまで進むと、ワイン農家の様子が展示されている。ぶどうをつぶす機械や、樽、貯蔵庫の模型である。考えてみれば、わずか十数年前までマカオはポルトガル領であった。そしてマカオではワインは製造されていない。コロアネ島まで行けばぶどうの樹くらいあるだろうが、ぶどうの農業生産自体がないと思われる。

つまりこの展示は、マカオの人とマカオに観光に来る人に、わがポルトガルの名産であるワインはこのように作られるんですよ、ということを広報するために作られたものなのだろう。いわば、マカオがポルトガルのアンテナショップの役割を果たしていたのである。そう考えると、世界史で習う大航海時代が、すごく身近に感じられるような気がする。

さて、ワイン農家のジオラマから入口方向に戻る途中には、大量のワインボトルと、ポルトガルの民族衣装を着たマネキンがずっと並んでいる。正直なところ、ポルトガルワインというとマテウスぐらいしか知らないが、ポルトガル通によると、マテウスをポルトガルワインと思ってもらっては困るというくらい、かの地にはおいしいワインが多いらしい。

そして、最後にワインの試飲ができるコーナーがある。1杯HK$5だから70円くらいで、ポルトガルのワインを実際に味わうことができる。この日用意されていたのは赤、白とポルト。もちろん全部試飲させてもらって、それでもHK$15である。ポルトはさすがに甘かったが、赤は深みがあり、白はきりっとドライでなかなかのものであった。

大陸からの団体客が入ってきたので引き上げたけれど、すいているとなかなか居心地のいいところなので、時間に余裕をみて訪問するのが望ましい。そのせいかこの時間に、なぜか日本人の個人旅行と思われる人が何組か来ていたのはちょっと不思議でした。

[Apr 19, 2010]

ワイン博物館の、ワインと民族衣装の展示。


グラスHK$5でワインを試飲。白・赤・ポルトワインがある。


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