春のチャンピオン決定戦  (ポーカーの奥深い世界第17話) [Mar 29, 2006]

先週の土曜日、25日はDUKEの呼び物ベガス・カップの決勝戦。半年間のチャンピオンを決める戦いである。7時からの最終予選でポイント積み増しを図ったが、惜しくも3着でポイント追加できず、45ポイントでの決勝戦進出となった。

出場は20名、現在のポイントは7位だから、そこそこ戦えると考えていたのだが、問題はまずテーブル分けで出てきてしまった。1位のCさんから4位のJさんまで、すべて同じ卓なのである。ある程度タイトに行こうと思ってはいたが、これでは誰がかぶせてくるか分からない。初めはリミットとはいえ、ノーリミットに近い、オールイン覚悟で行くしかないと覚悟した。

予想に反して、上位者は手堅くゲームを進めている。普段はブラフやり放題の方々なのだが、序盤は手を絞っている印象。さすがに、LV切符が懸かっているベガスカップ決勝戦である。その間隙を突いて、着々とチップを増やしたのがNっち。確か私の半分以下でスタートしたはずなのだが、レイズしまくりで一周しないうちに抜かれてしまった。

最初の勝負はQQ。レイズしたのだが、そのNっちにコーられる。フロップでKが落ちる。苦渋のベットだが、難なくコールされ、続くターンでAが落ちる。ここで打たれて、涙のフォールドである。早くも持ち点は30点台に減少。その後やっと来たAAをUTGでレイズしたら、みんなに下りられてブラインドしか手に入らない。やっぱり、ポーカーはポジションが大事です。

ブラインドに削られて、結局ピンクチップ6枚(30点)でノーリミットに突入。1-2なので2周しかもたない。ボタンは対面。あと10回のうちどこで飛び込むかという局面である。ここで来たのがAJs。すでにリンプインがあって、しかもチップが大きく、オールインしてもノータイムで受けられてしまいそうなのでコール。結局3人参加。フロップでAは落ちず、KとQが落ちる。ここでベットされる。まくり目はおそらくA4枚とT4枚。ポットは7枚+2枚、ベットは2枚なのでオッズは合うが、ここで入れて負けるとおそらくゲームセットである。

ちょっと考えて結局コール。しかし、ターンでは何も落ちず、追い討ちのベットには対抗できませんでした。残り2枚、UTGまで待ってQTが来たのでオールイン。しかし、BBのNっちにとどめをさされて私のベガスカップはファイナルテーブル一歩前の12位での終了となりました。

それから1時間半ほどの戦いの結果、優勝とLV切符を手にしたのはSさん。当然のことながら常連の方なのだが、なんとSさんのスタートチップは15点なのである!!ということは、スキルと運が味方すれば、私のチップ量でも優勝できたということなのだ。9月までの半年で行われる次回のベガスカップへの励みになると同時に、まだまだ修業が足りないと思ったのでありました。

いつだったか、ポーカー侍さんに「結局、じゃんけんで勝たないと仕方ないんだよね」という話を伺ったことがある。どういう話の流れだったかはよく覚えていないのだが、どんな作戦を立てていこうと、また苦労していい展開に持ち込もうと、結局じゃんけんに負けると元の木阿弥ということなのではないかと勝手に理解している。その意味で、26日、日曜日のリゾポカはじゃんけん(オールインではなかったが)に負けてしまった大会であった。

前日のベガスカップで終電になり、4時間ほどしか寝ていない状況で再び浅草橋DUKEへ。普段7、8時間は眠っている私にとって、4時間睡眠は徹夜とニアリーイコール(≒)である。しかし、上がいた。ベガスカップであと一歩のところまで行った、Cさん、Sさん、KさんといったDUKE常連組が、なんとそのまま徹夜(やけ酒?)明けでの登場である。彼らDUKE常連組に加えて、C姫の師匠Aさん(世界ランカー)も初登場されて、今回の参加者も51名と引続き大盛況である。

6テーブルのスタートで、今回もディーラーを仰せつかる。なぜかカードが手にひっかかってカットがうまくいかず、途中でダイヤのエースを折り曲げて一組だめにしてしまった。それはともかく、参加者が多い大会用としてある作戦を考えてきたのだが、それが使えなかった。なぜかというと、対面に座ってしたJさんが序盤でチップを稼いで、お金持ちプレイをされてしまったのである。

結局普段どおり、腰をおとしてタイトプラスアルファ作戦。これだと、残り3テーブルくらいまで(つまり上位半分)はほぼ大丈夫なのだが、そこから上に行くには勝負をかける必要がある。つまり、じゃんけんで勝たなくてはならない。チャンスを待っているうちに、ブラインドはどんどん上がる。Jさんはレイズ連発でさらにチップを積み増しており、オールインしても問題なく受けられてしまいそうだ。

だとすれば、勝負のシチュエーションは限られる。AAとかKKでなければ、Jさんよりポジションのいい場面しかありえない。かといって、Jさんのブラインドを取りに行くのは危険この上ない。残るはJさんのUTG。幸いそのシチュエーションで私はボタンの位置である。ブラインドはすでに10-20、持ち点150を割っているので、打ち回せる時間はそれほどない。

ここで、AJoが来た。Jさんはフォールド、あとの何人かもばたばたと下りて私の番。BBの3倍、60点をベット。持ちチップのほぼ半分である。スチールでもいいし、ポジションベットと読んでもらってコールされても、そこそこ勝負になる。ポジション的にここしかないと考えた。しかし、SBのHさんはノータイムコールである。信用されていないというより、いいハンドであるに違いない。Aとハイカードか、ポケットペアか。BBのCさんは下りてヘッズアップ。

A落ちろ!と祈ったがAは落ちず、代わりにKが落ちる。チェック。Hさんもチェック。ターンはフロップに出ている9。チェック~チェック。リバーは再びK。ボード2ペアでキッカー勝負になり、こちらはAなので有望だが、向こうもAっぽい。AJとAQで分けかな?と思ってチェック。Hさんもチェック。AJを見せると、なんとHさんはQQ!これが勝負の分かれ目となり、残り2テーブルには行ったもののあとは飛び込むしかありませんでした。

繰り返しになりますが、結局のところ勝負どころのハンドで勝てなければ仕方がありません。逆にいうと、どこかでじゃんけんに勝つしか残る方法がないというところが、この戦法の弱点なのでしょう。優勝は、前日徹夜されたCさん。ほとんどが初顔合わせのメンバーのはずなのに、さすがというところを見せてくれました。これで春のチャンピオン決定戦は終わり、4月から再び新たな戦いが始まることとなる。

[Mar 29, 2006]

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