チャンピオンシリーズ前夜  (ポーカーの奥深い世界第38話) [Apr 5, 2007]

4月第一週から3週連続で行われる18年度の総決算を、自分で勝手にチャンピオンシリーズと名付けている。

まず第1週はベガスカップ・シーズン4の決勝。これは勝つとベガス、2着で韓国、負け戦(開始1時間半でゲームアップの人のトーナメント)優勝でも熱海がついてくる一大イベントである。そして2週目にはJPPA主催のWPJ4決勝。こちらは勝つとWSOPメインイベント出場権、2・3着でもそれぞれWSOP出場権が獲得できる。そして第3週は有馬温泉で行われる我中心派難民ポーカーチーム&岡山ポーカープレイヤーズクラブ合同のトーナメント。こちらは勝つと6月に行われるポーカー日本選手権の出場権を獲得できるのである。

このチャンピオンシリーズに向けての最終調整として、先週土曜日の上野JUMPSに向かった。このトーナメントは4月第2週のWPJ4の予選でもあり、40分ラウンドという長丁場、かつこの日はリミットなので、手を待ちたい私にとってはがんばれるシチュエーションである。参加者は9名。いずれ劣らぬ強豪との戦いである。

序盤の1ラウンド(25-25)、2ラウンド(25-50)で、ここしばらくおみえにならなかったAA様のご降臨である。1回目は3人位の打ち合いになったがなんとか残り、2回目は隠れようとしたところがフロップ、ターンでそれぞれ5が出てしまい、コール回りを余儀なくされてしまった。幸いここも5持ちはおらず、序盤でチップを倍増させる。ただ、もう少し勝負どころで来て欲しかったのになぁ、と欲深なことを考えてしまった。

3ラウンド(50-100)、4ラウンド(75-150)と、徐々に手が来なくなる。幸いにブラインドが小さいし9人まるまる残っているのでなかなか回ってこないということもあって、チップ量はそれほど減らない。最初の1時間でAAが2度来たのに、次の2時間はAAはおろかペアは来ないし、Aがつれてくるのもせいぜい8止まりである。

5ラウンド(100-200)、開始3時間を過ぎたあたりでそろそろオールインが出始める。ここでショートスタックだったIさんのレイズを受けていくのだが、このあたりからおかしくなった。リバーでフラッシュを作られたり、Jスリーカードを作られたりして、オールイン間近だったはずなのに1、2周のうちにトップに立たせてしまう。Iさんに回ったチップのほとんどは私の持っていたもので、逆にこちらがショートスタックになってしまった。

6ラウンド(200-300)、時刻はすでに6時近い。入賞ポイントは4位から。JUMPSはポイントが4倍つくので、入賞すれば最低でも4ポイント。本番(WPJ4)の400点に相当するので、これは大きい。25-25の第1ラウンドなら、1時間寝ていても大丈夫である。気がつくと残っているのは6人。あと2人かわせば入賞なのだが、その時点で持ちチップは5、6位争いである。そしてBBの5倍をやや上回る程度。黙って1周回してしまうとそれだけで危険水域である。

ただ、このあたりで妙なことが起こっていた。ボードにやたら、Jが出まくるのである。それもフロップで2枚とか、勝負を決めるリバーで登場とか、3回続けてとか、「ちゃんとシャッフルしてる?」「だって色が違いますから」って会話になるくらい偏った出方をしていた。当然そのことはみんな気がついていて、Jが来たら相手が何でもコール(レイズ)みたいな雰囲気であった。

私も当然オールイン体制(とはいっても最初から全部は入れられない、リミットだから)なので、Aがあればもちろん、Jだけでも参加、でもフロップだめそうだったら下りる、という作戦をとっていた。もちろん全然ダメというゲームもあったのだが、浮上のきっかけとなったゲームはJ9で参加して、ボードで8TTQA(順番忘れた)と出たときである。この時チップリのIさんはJJだったのだが、なんとかかわして安全圏に脱出することができた。

そうこうしているうちに入賞の4位以上を確保。次にポイントが高くなるのは2着である。2着を取れば8ポイント、800点違うということは本番WPJで2ラウンドの25-50まで寝ていられる(いられない?)。ここでまたいい展開となった。66で参加したら、ボードで466と出てくれたのである。なんと1年ぶりくらいのクワッド(4カード)である。このゲームでほぼ2位以上が確定。

最後のヘッズアップはライバルせりかっち。チップ量は大体1:1.5で負けている。7000点近く持っているので粘ろうと思えば粘れるけれど、あまり勝ち目がないのに長引かせるのは勝負の美学に反する。ギャラリーも6時開始のHOPSに移ってしまい、ディーラーと3人だけの戦いである。200-300からSBでもBBでもオートマチックレイズで短期決戦を挑む。

ブラフを利かせないため、すべてリバーまでコールで戦ったのだが、こういうときに限って相手にマジ手が入っている。最後はペアもAもKもないのにコーられて、5ヒットだかで撃沈である。この間のヘッズアップは2勝10敗くらい、これでは今年7度目のヘッズアップ負けも致し方ないところであった。

それでも、最後3時間くらいはAAもKKもAKも来ないで2着だから、ハンドに恵まれさえすればなんとかなる、と一縷の望みは持ち続けている。チャンピオンシリーズ前夜。いよいよ、勝負の時は目前に迫ってきた。

[Apr 5, 2007]

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