2008年ストラドル杯決勝  (ポーカーの奥深い世界第81話) [Jan 14, 2009]

新年明けて最初の大会はストラドル杯決勝である。2008年1年間のストラドル杯成績上位者による一発勝負のチャンピオン決定戦で、優勝者にはWSOP$1500イベントの出場権が贈られる。去年一年間目標にしてがんばってきたトーナメントだけに、なんとか結果を残したいところだ。

このスト杯決勝戦、席が用意されるのは年間得点上位9名と、レディース代表、シーズン戦、敗者復活戦の勝者である(一昨年までストラドル名古屋の勝者という枠があった)。私の場合、年間得点がバブルの10位ということで本来なら敗者復活戦回りになるはずだったが、欠場する方がいてめでたく繰り上がりになったのである(kanさんどうも)。

そんな経緯だし、今年はプレイスタイルを少々変えるつもりでいるので、まあのんびりとした気分で参加する。上野掲示板には「繰り上がりですのでおとなしくプレイします」と書き込んだ。かなり本心である。もちろん勝負権があればチャレンジするつもりだが、あえて生き残りにこだわるつもりはないのであった。

午後1時、出場者が三々五々集合する。持ち点は10000点なので、最初の2時間くらいはバケーションにしても大勢にそれほど影響しないはずである。そしてこの日は、NFLのプレイオフ2回戦アリゾナ対キャロライナのゲームがあったのだけれど、繰り上がりの分際でバケーションなど生意気であるから、NFLの方は録画して時間に間に合うよう上野に着く。

参加者は15人、2テーブルである。ディープスタックの序盤では、妙なハンドではまってチップを破滅的に減らすことだけには注意しなければならない。いずれ勝負はアンティが始まってから、と極力控えめを心がける。1ラウンドでQQが来てフロップセットになったが、欲張らずに500点打って早々に下りてもらう。変なのを引かれたら大変だからである。

それでもこちらの卓はポットが大きくなる。1ラウンドからレイズが入ってポットが大きくなる傾向があったが、3ラウンドくらいで早くもオールイン対決があり、上家のinoさんがダブルアップする。アグレッシブな人にチップを持たせると厄介だなあと思っていたら、何周か続けてブラインド・ヘッズアップになり、そのたびにレイズを食らいスチールされた。まあ、ブラインドが小さいうちはそう意地を張ることはあるまい、とおとなしく下りておく。

そうこうしているうちに、開始から2時間半が過ぎてアンティラウンドが始まる。6ラウンドはアンティ25の200-400、ここでAKからレイズしたら2人コール、フロップでが落ちて3000点ほど浮く。その後SatoさんのオールインをAQで受けてが落ち20000点を突破、ファイナルへの目処が立ったと思った。

ところが、次の7ラウンドは逆に吐き出しモードとなる。AKレイズはnicoさまにコールされて何も落ちずダウン、AQレイズはpulserさんにリレイズされてダウン(KKだった)。66レイズはinoさんにオールインを食らって泣く泣くダウン。1ラウンド30分の間に、チップは原点付近にまで減ってしまったのである。



テーブルはそれぞれ5人、あと一人でファイナルというところである。こちらは、席順にnicoさま、naitoさん、inoさん、私、pulserさんの5名。naitoさんが遅れてきたこともあってずっとショートスタックだったのに、勝負するたびに生き残ってダブルアップし、だんだん私の方が危なくなってきた。

「繰り上がりですから、このあたりで私が遠慮しましょうか」と飛び込みどころを探っていたら、向こうのテーブルが4人になってファイナルへ。残った4名は、r-waver(なみ)さん、sasakimmxさん、matanakaさんに、宿敵せりかっちである。

ファイナルになってまもなく、向こうのテーブルでチップを持っていたなみさん(AA)とmmxさん(QQ)がぶつかる。AAがそのまま押し切って、なみさんがトップ戦線から頭一つ抜け出した。

なみさんはその後も、AxからボードA3枚のクワッドなどでテーブルを支配する(勝つ人はこのあたりが違うのである)。その間matanakaさんとせりかっちがゲームセットとなり、こちらのテーブルにいた5名となみさんが残る。なみさんが向こうのテーブルのチップをすべて持っている計算になり、断然のチップリである。

私はファイナルになってようやく到着したAAがフルになってほぼダブルアップしたけれども、アンティも大きくなっているので苦しいのは変わらない。ずっと競り合っていたnicoさまもゲームオーバーで残り5人となり11ラウンド、アンティ300の1000-2000となる。

inoさんからレイズメイク7000が入ったSBで、ハンドを見ると8h8dのペア。チップリのなみさんは上家で、すでに下りている。チップを数えると、コールすると残るのはあと7000点と少し。ここで勝ってダブルアップすればまだまだ勝負権がある。8ペアでじゃんけんにならないのは9以上のペアだけだから、ここは行くしかなかろう。

問題は、こちらの方がポジションが悪くチップも少ないこと。だから、プリフロでレイズオールインするか、コールしてフロップ開いてからオールインするかは考えどころである。ただ相手がinoさんだから、フロップ当たっていなくてもオールインしたらコールするだろう。だったら同じなので「オールイン!」

inoさんコール、ハンドはKdQd。ツーオーバーだけれど少しだけこちらがいいはず(51%:49%)。しかし、フロップ開いたらが落ちる。残念だが仕方がない。ターンまでにハートが3枚落ちて、8orハートの11アウトは十分勝負になったはずだが、何も起こらなかったのはこちらが足りなかったということだろう。5位で終了、時刻は7時前で約6時間がんばった。

翌日上野ルームのHPをみると、優勝なみさん、準優勝はinoさんであった。あそこで8かハートが落ちていれば十分戦えたはずだから、足の使いどころとしては良かったと思うことにしよう。それなりに充実した今年緒戦でありました。

[Jan 14, 2009]

ページ先頭へ    ポーカー世界80←    →ポーカー世界82    ポーカー世界目次