2011 WSOPシニア ~ポーカーの奥深い世界第96話 [Jun 20, 2011]
先に書くと続きを読んでもらえなくなるのだけれど、今年のWSOPシニアは過去最速のラウンドでゲームオーバーという結果に終わりました。
それではさぞかし調子が悪かったかというとそうではなくて、これまでで最もハンドが入った年でした。ただしAA、KKが来ないのはいわゆる半ヅキというやつで、QQから66までペアはずっと入り、Aハイカードも一通り来た。ところがボードと全くといっていいほど当たらず、最後はTTvs98からストレートを作られるというバッドビートで飛んでしまうという嘆かわしい結末となりました。
こうして書いているとやっぱり今日の調子ではどうやってもダメだったようで、その意味では落ち込むことはないのかもしれないけれど、さすがに結果が過去最低だったことにはがっくりきています。明日のメガスタックシニアもおカネを捨てるようなものなので、エントリーフィーの安い他のトーナメントにするかもしれません。
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会場入りは11時半前。何回も出ているし昨日下見もしたので、いずれにしても10分前までテーブルに着くことができないのは分かっているのでゆっくりリオに向かう。場内を歩いていると、今年のAJPCシニアチャンピオンの余語さんとばったり会う。今回も誰かと示し合わせて来た訳ではないので、知っている人の顔を見るのはうれしいものである。
指定されたアマゾン青の290番に着席。今回の参加者はトーナメントボードを見ると約3,700人と、昨年からますます増えている。とはいえ、まずは目の前の9人からチップを取らなければ先に進めない。25-25スタートはリミットのようにみんな付いて来るのでやりにくいが、平均チップを維持していないとすぐにオールイン・シチュエーションになるのがWSOPの特徴である。
幸い、開始1周目でAKが入り、ターンでAが出てファーストポット獲得。さらにボタンで参加したJ5の5が2枚ボードに出たりして、非常に調子がよく、手持ちチップはたちまち3500点ほどに増える。ここで、QQ、JJをコールで入るというスロープレイをして、フロップでAが来て下りたのだが、このあたりが良かったのかどうか。きちっと大きくレイズしておくべきだったのかもしれない(でも、50点100点じゃしょうがないと思っちゃうんだよなぁ)。
ほぼメンバーの癖を確認したところで、テーブルブレイク。アマゾンのオレンジに移動。この後もメイン会場の黒に移動するなど、序盤で次々とテーブル移動があったのも痛かった。
3ラウンド開始頃に、最近の優勝者の表彰式で放送され、優勝者の国歌(カナダとアメリカ)が流される。日本人のブレスレットホルダーが出ると、君が代である(motoさんがんばってください)。また、WSOPシニアの最高齢参加者87歳のインタビューも流される。さすが世界的イベントである。
メインテーブルは・・・遠かったです(涙)
ラウンド3(50-100)に入ってから、ハンドに勢いがなくなるとともに、ボードと全然合わなくなった。
Aハイカードで何度かスチールを試みるが、コーられてフロップノーヒット。ポジションはこちらがいいのに打たれて下りることの繰り返しとなる。レイズ300とかだとチップを持っている人達には簡単にコールされるのである。そうこうしているうちに、ラウンド4の半ばでとうとう2000点を切ってしまった。
ブラインドでたまたまストレートができたのと、JJオールインスチールで戻したけれど、やはり2000点を大きくは上回らない。ブラインドだと23とかが平気で続くので、少々のレイズにもコーることができない。
そして4ラウンド残り10分というあたり。ポジションはBB。このままブラインドを回せば次のレベルに進めるが、いまのチップ量ではいずれにせよいつかはつかまる。SB含めて3人コール。ハンドを見ると66。ここでスチールを決めれば次のレベルで若干の余裕ができる。約2000点をオールインした。
まさかスロープレイはいないだろうと思ったのだが、一人だけショートがコール。出てきたのはKK。1000点足らずしかないショートなのに、KKをリンプで回すとは大したものである。もちろん何も起こらず、チップはとうとう1000点を切って600点くらい。
次はSB。もうこのチップ量では、次のレベルに残っても望みは薄い。3人コールで回ってきたので、もちろんオールイン。とはいえハンドはTT。何とかなるのならばなるはずである。2人がコール、そうしたら最後のボタンがオールインである。
ボタンのチップ量は8000点くらいあるので、さすがにあとの2人は下りた。そしてヘッズアップはこちらの望むところ。おそらくボタンはエニーハンドオールインと考えたのだろうが、それは違うのである。ここで勝てれば、原点には足りないが次のレベルには十分に期待を持てる。
出てきたのは89s。85%のじゃんけんである。ところがフロップはJ76。あろうことか、Tが出たら逆に相手がストレートになってしまう。何も起こるなと祈ってターンはラグだったのに、リバーで5が出て試合終了となったのでありました。
ゲームオーバーとなりロビーに出ると、AJPCチャンプの余語さんと再度ばったり会う。余語さんはQQでレイズしたら後ろにKKがいてオールインとなり、そのまま何も起こらなかったとのことである。今回は他の日本人プレイヤーにはお会いできなかった(この日にベガスに入ったスナイパーさんと後で連絡が取れました)。
これまでのWSOPと違ってスチールを多く使ったのは、Aハイカードがやたらと来たからである(これまではほとんど来なかった)。ところが、ボードで何も当たらなければどうしようもない。ハンドが来るのにボードとかみ合わないのは、ハンドがこない以上に厄介なことであるのを痛感した2011年のWSOPシニアでした。
[Jun 20, 2011]
WSOPシニア開始前。廊下にたむろする老人の群れ。