ポーカーの楽しさ (ポーカーの奥深い世界番外編3) [Jul 7, 2006]
先月下旬から世界最大のポーカーイベントWSOP(World Series of Poker)が開催されている。これから8月10日(現地時間)のメインイベント決勝テーブル(優勝賞金は10億円の大台に乗るらしい)まで、45のイベントで熱戦が繰り広げられることになるが、今週末には、現地時間で9日の日曜日から2日間行われるレディース・ノーリミット・ホールデムに向けて、わが国のトップレディース軍団が大挙してLV入りすることになっている。
参加する方々にはぜひがんばってほしいし、それ以上に楽しんできてほしいと思う。前にも書いたことがあるけれど楽しむことと勝つことは得てして両立しないのだが、われわれはポーカープロではないのだから(他にメシの種があるのだ)、参加費だけ楽しめればそれは勝ちと同じである。楽しむという中には、ゲーム自体を楽しむことに加えて、それまでの間に夢を見るということも含まれる。そして10人近い人数が日本から参加すれば、確率的に1人くらいはイン・ザ・マネーの可能性が十分あるのだから、その意味でも心から、Good Luck!!です。
さて、私にとっての今年のWSOPはあと1/20というところで終ってしまったが、今年前半の成績を振り返るとリアルマネー、名誉のみ含めて6度の優勝を飾ることができた。月に10回から15回のトーナメントに参加しているから、半年では7、80回になるだろう。参加人数は大小あるが大体15~20人前後とすると、ほぼ確率どおりの回数いい思いをしていることになるかもしれない。
楽しむことが一番と言っても、勝てなければ楽しくないというのは真実だから、私の戦略的な出発点は「確率程度には勝つチャンスがあるように」ということである。その意味では、いろいろ試すことは大事だけれども、基本的にいまのやり方を大きく変えるつもりはない。確率程度には、ということはそれ以上に勝ちたいという意欲はあまりないということなので、やや前向きでない。正直なところ、精神的にしんどい思いをしてまで勝ちたくないという傾向は確かにある。
一方で、それなりにキャリアを重ねる中で、「こういう打ち方はいいな、こういう打ち方は嫌だな」という好みみたいのが出てきたのと、どういうパターンで勝つことができるのかイメージできるようになったことがあって、1年前の打ち方とはかなり変わってきたのは確かである。そうはいっても、根本がそんなだから、世間一般でいうところの「強くなった」のではないだろうなという気もする。
いまのところ目標としているのは来年のWSOPシニアである。あと1年がんばって、楽しみながら確率程度のチャンスを期待できるような、自分なりのポーカーを極めていきたいものである。
[Jul 7, 2006]