NFL予想記事。プログ開設当時からの連載です。Niftyの記事を保管しなかったのは残念。
SUPERBOWL LI展望    WILDCARD WEEKEND   DIVISIOAL PLAYOFF
CONFERENCE CHAMPIONSHIP    SUPERBOWL LI直前予想&回顧

NFL予想記事目次  2016AFC星取表  2016NFC星取表  2016PLAYOFF


SUPERBOWL LI展望

さあ、早くも今年のNFLシーズンがやってきました。ほんとにNFLを見ていると、一年の経つのが早いこと早いこと。今シーズンも2月のスーパーボウルまで、よろしくお付き合いをお願いいたします。

SUPERBOWL LI オッズ(2016/7/20現在)
ニューイングランド・ペイトリオッツ 9.0
△キャロライナ・パンサーズ 9.0
Oシアトル・シーホークス 9.0
ピッツバーグ・スティーラーズ 11.0
◎グリーンベイ・パッカーズ 11.0
アリゾナ・カーディナルス 12.0
△シンシナティ・ベンガルズ 17.0
デンバー・ブロンコス 21.0
カンザスシティ・チーフス 23.0
ダラス・カウボーイズ 26.0
▲インディアナポリス・コルツ 26.0
ミネソタ・ヴァイキングス26.0

スーパーボウル・オッズの上位12チームは以上のとおり。この中で昨年のプレイオフに出ていないのはカウボーイズとコルツで、ともに主戦QBをケガで欠いたという事情があった。まさにオッズの示すとおり、この両チームはロモとラックさえ万全なら注目すべきチームであり、カムバック賞はこの両者のいずれかになりそうだ。

本命グリーンベイ。一昨年はシアトル、昨年はアリゾナにプレイオフで紙一重の負け。そうこうしている間に、スーパーボウルからは6年間遠ざかっている。マニング兄が引退し、ブレイディも開幕4試合出場停止のハンデを負っている中、リーグNo.1の司令塔はアーロン・ロジャースを置いて他にいない。昨年はディフェンスにもケガ人が多かったが、それさえなければ。

対抗格は同じNFCのシアトル。昨年はキャロライナの上昇度にしてやられたが、ニュートンはスーパーボウルで弱点があらわになり、今年はそこを狙われるだろう。ディフェンスの堅さではシアトルも引けを取らず、ラッセル・ウィルソンも安定度ではニュートンを上回る。レギュラーシーズンで取りこぼしをせず、第1シードを取れればスーパーボウルも十分。

AFCではコルツを推す。デンバーは主戦QBが定まらず、NEはしばらくブレイディ抜きということになると、コルツが浮上してくる。ただし、何と言ってもアンドリュー・ラックの復調度合いに左右されるので、上にあげた2チームと比べると期待半分、不安半分となるのはやむを得ない。

あとのチームの中では、AFCはシンシナティ、NFCはやはりキャロライナ。シンシナティは昨年終盤でドールトン抜きで戦った。大一番に弱いという定評があるとはいえ、出られなければ仕方がない。今年は期すものがありそうだ。キャロライナはスーパーボウルの負け方がよくなかったので、特に序盤に注目したい。ニュートンはパスがもう少し巧くならないと、今年は厳しいかもしれない。

SUPERBOWL LI オッズ続き(7/20現在)
34.0 ▲ボルティモア・レイヴンス、オークランド・レイダース
41.0 ヒューストン・テキサンズ、ジャクソンビル・ジャガース、▲NYジャイアンツ、NYジェッツ
51.0 △アトランタ・ファルコンズ、バッファロー・ビルズ、デトロイト・ライオンズ、ロサンゼルス・ラムズ、マイアミ・ドルフィンズ、フィラデルフィア・イーグルス、ワシントン・レッドスキンズ
67.0 シカゴ・ベアーズ、△ニューオーリンズ・セインツ、△サンディエゴ・チャージャース、タンパベイ・バッカニアーズ
81.0 テネシー・タイタンズ
101.0 サンフランシスコ・49ナース
151.0 クリーブランド・ブラウンズ

スーパーボウル・オッズの下位20チームがこちら。ここ10年でスーパーボウルを制した上、当時と主戦QBが変わっていないチームが3チーム、昨年地区優勝を果たしたチームが2チーム含まれている。

この中でブレイクがあって全くおかしくないのはNYジャイアンツ。2度のスーパーボウル制覇があるマニング弟がいて、WRにオデル・ベッカムがいる。昨シーズンはジェイソン・ピエールポールの出遅れもあってディフェンスが今一つだったが、今年は一気の台頭があっておかしくない。一方で、HCコフリンが交代したのがよくない結果となる懸念もある。

レイヴンスも、HC・QBがスーパーボウルを勝った時と変わらない。こちらもオッズほどには弱くないだろう。WRスティーブ・スミスが引退を取り消してもう1年やるのは好材料だが、心配なのはRBが誰なのかということと、ディフェンスの世代交代が遅れていること。北地区を勝ち抜いてプレイオフまで進めば、かなり有力。

スーパーボウル当時とHC・QBが変わらないということでは、セインツも同様である。こちらは崩壊したディフェンスをどう立て直すかが大きな懸念材料で、それさえ改善されればオフェンスではパンサーズに引けを取らない。

プレイオフをなかなか勝てないのはチャージャースとファルコンズ。ともに主戦QBが万全なうちにスーパーボウルまでたどり着きたいところだが、シーズンが始まるとなぜかだらしがない。オッズよりも可能性はあると思うので、遊びで1枚といったところ。

意外と人気があるのはレイダースとジャガースで、ともに若手の有望株がオフェンスを引っ張っている。ただ、毎年安定した成績をあげられるQBかと問われれば、まだまだその域には達していないとみるのが妥当。正直なところ、今年は期待ほどには成績は上がらないのではないかとみている。

[Jul 31, 2016]


WILDCARD WEEKEND

Week17の最後のゲーム、パッカーズ@DETは、それまでの結果で地区優勝orワイルドカードが決まっていたので、両チームともあまり緊張感・切迫感がなかった。他にもDAL、PIT、SEAいずれもプレイオフが決まっていたので、わざわざ推した割にはだらしない試合で残念。来年はこういうことのないよう気を付けます。

予想した中では、DENだけが気合いの入ったゲームだったが、これはキュビアックの最後の試合ということがあったようだ。強豪チームだけに後任が注目されるが、第一感はウェイド・フィリップスで、ついでにロモを獲得したら相当おもしろい(ロモの売り出した当時、ダラスのHCはフィリップス)。サラリー・キャップが余っていればの話だが。

レギュラーシーズンの予想成績は43勝38敗4引分け。2006年シーズンの48勝には届かなかったが、2年連続の勝ち越しとなった。それでも、2回のパーフェクトがあるのにこの成績では、それ以外の週は負け越しということで反省しなくてはならない。

昨シーズンはワイルドカード勢が全勝したWildcard Weekend。今年はすべてのカードでホームチーム(地区優勝チーム)がFavoriteとなっている。

AFC  Saturday
  オークランド・レイダース(ワイルドカード・12勝4敗)
Oヒューストン・テキサンズ(南優勝・9勝7敗) -3

Week11にメキシコで対決している両者、その時は27-20でレイダースが勝っているが、第4Q逆転勝ちしたのはカーがいたからで、今回はさすがにそういう訳にはいかないだろう。

テキサンズは平均得点17.4より平均失点20.5が多いにもかかわらず、Week16で2年連続地区優勝を決めたのは、チーム作りが軌道に乗っているということ。特にホームゲームで7勝1敗、地区内5勝1敗というのは強みで、2012シーズン以来のプレイオフ勝利を目指す。

レイダースはカーが欠場してしまっては、ブロンコスに完敗したのも仕方がない。地区優勝・1回戦bye目前からワイルドカードになってしまい、デルリオも目の前が真っ暗というところだろう。Week17ではマグロインも負傷していたが、果たしてどうなるか。

NFC  Saturday
  デトロイト・ライオンズ(ワイルドカード・9勝7敗)
Oシアトル・シーホークス(西優勝・10勝5敗1分け) -8

ともに終盤戦ではだらしないゲームが続き、どちらも推したくないというのが本当のところ。どちらかというと3連敗で地区優勝を逃し、接戦に強かったのにあっさり土俵を割ったライオンズに不安要素が多い。

シーホークスはかつてのようなホームゲームの圧倒的な強さはなくなったような気がするが、それでも今シーズンは地区優勝を決めた後のARZ戦の1敗のみで、ファルコンズ、パンサーズ、ドルフィンズあたりにはきっちり勝っている。ウィルソンはポケットを出るときちんと投げれているようだが、問題はベストメンバーが組めないディフェンス。

ライオンズはカルビン・ジョンソン引退後の初シーズンでプレイオフに残れたのは上出来だが、最後の3連敗は痛かった。でも、よくみるとプレイオフ進出チームに対しては5戦5敗だから、相手にも恵まれた9勝だったということ。シーホークスの現状のセカンダリーは攻略可能だが、プレイオフではランが出せないとなかなか苦しい。

AFC  Sunday
Oマイアミ・ドルフィンズ(ワイルドカード・10勝6敗)
  ピッツバーグ・スティーラーズ(北優勝・11勝5敗) -10

Week6でドルフィンズが30-15で勝っている。あの試合でもPIT-7.5という大きなハンデにもかかわらず、ロスリスバーガーがINT連発、ベルもアントニオ・ブラウンも不発で、ドルフィンズか快勝している。

にもかかわらず、またもやPITが圧倒的Favoriteである。確かに、主力3人をベンチに温存しても勝って(相手がCLEだが)7連勝、プレイオフに向けて視界は良好だが、かつての「スティール・カーテン」鉄壁のディフェンスがやや後退していて、オフェンスのチームとなっている点がプレイオフ向けといえるかどうか。ただ、ハンデが大きすぎる点を除けば、有利は有利だ。

ドルフィンズはワイルドキャットの年(というよりも、ブレイディが休んだ年)以来のプレイオフ。あの時と同様、注目はランで、アジャイはWeek6に200ヤード走っている。シーズン中にも書いたが問題はディフェンスで、マリオ・ウイリアムスとエンダムカン・スーがいるのに、1試合23.8点、140ヤードのランを許している点は気がかり。それでもハンデが大きすぎるので。

NFC  Sunday
Oニューヨーク・ジャイアンツ(ワイルドカード・11勝5敗)
  グリーンベイ・パッカーズ(北優勝・10勝6敗) -4

Week5に23-16でパッカーズが勝っているが、当時はジャイアンツが連敗中で、シーズン終わってみるとジャイアンツの勝ち星の方が多いのだから、いい勝負。

今シーズンのジャイアンツで最大のセールスポイントは、カウボーイズの強力オフェンス相手に2度勝っているディフェンス。いまのパッカーズはランの脅威がそれほどないので、守りやすいことは守りやすい。ここを勝って3たびカウボーイズ戦となると面白い。問題は十年一日のようなマニング弟のインターセプト癖。

パッカーズはシーズン終盤、しり上がりに調子を上げて地区優勝。得意のランボーフィールド厳寒の戦いに持ち込んだ。ただ、2011年シーズンのディヴィジョナル・プレイオフ、ランボーフィールドで20-37でジャイアンツに敗れた時も、オッズは-8.5と圧倒的なFavoriteだった。この時もジャイアンツはワイルドカードからで、結局スーパーボウルまで制したのである。

[Jan 5, 2017]


DIVISIOAL PLAYOFF

ワイルドカード・プレイオフはホームチームがすべて勝って、ディヴィジョナル・プレイオフに進出したのは地区優勝の4チームずつということになった。これは2011年シーズン以来5年ぶりのことで、その2011年のディヴィジョナルはホームチームの3勝1敗、アウェイで勝ったのはそのままスーパーボウルを勝つNYジャイアンツだけだった。

先週は主戦QBを故障で欠くチームが多く、差が開いて途中から面白くないゲームもあったが、今週は白熱したプレイオフらしい勝負を期待したい。私の印象では、チャンピオンシップよりもディヴィジョナル・プレイオフに名勝負が多いような気がする(2005年のスティーラーズ@コルツとか)。今年は4試合いずれもレギュラーシーズンで一度戦っているのが面白い。

NFC Saturday
  シアトル・シーホークス(西優勝)
Oアトランタ・ファルコンズ(南優勝) -4.5

ファルコンズが第2シードでプレイオフに残った。ファルコンズはプレイオフで勝てないチームというイメージがあり、2004年にヴィックで、2012年にマット・ライアンでチャンピオンシップで負け、スーパーボウルには進めなかった。ロングパスを多用するオフェンスは破壊力はあるものの安定味は今一つだが、いまのシーホークスにはアール・トーマスがいないので有利だ。

先週のシーホークスはランもパスもシーズン以上の出来だったが、シーズン終盤ディフェンスが崩壊したライオンズ相手である。もちろんファルコンズのディフェンスも大したことはないが、点の取り合いになったらいまのウィルソンではちょっと厳しい。Week6にホームで26-24で勝っているが、今度は敵地だ。

AFC Saturday
  ヒューストン・テキサンズ(西優勝)
Oニューイングランド・ペイトリオッツ(東優勝) -16

ブレイディの4試合出場停止があったのに、終わってみれば第1シードのペイトリオッツ。プレイオフ最初の相手テキサンズは、Week3、ブレイディ抜きで27-0で勝っている。今度はブレイデイがいて、しかも先週はバイウィーク。プレイオフでは聞いたことのない-16というハンデだけが不安要素。

テキサンズはもともとオスワイラーが主戦なので、先週のレイダース戦、お互いにQB故障とはいえダメージの大きさが違った。とはいえ、頼りにならないことには変わりなく、よほどディフェンスががんばらないと大差をつけられることになりそうだ。先週の現地実況では、オブライエン、ロメオ・クレネル、ヴレイベルのコーチ陣は、冬のフォックスボローがなつかしいだろうと言っていた。

AFC Sunday
  ピッツバーグ・スティーラーズ(北優勝)
Oカンザスシティ・チーフス(西優勝) -1.5

今週のゲームの中では、最も接近したオッズとなっている一戦。

第2シードのチーフスは最終週に逆転地区優勝を決めたが、Week4スティーラーズに14-43、第1Qに22点取られて大敗している。20点以上取ったゲームはすべて勝ちで、18点取れなかったゲームをすべて負けているように、ツボにはまらないとホームもアウェイも関係なくもろい。ディフェンスがスティーラーズの攻撃をどれだけしのげるかがポイント。

スティーラーズはWeek17に休ませたロスリスバーガー、ベル、アントニオ・ブラウンがそれぞれ大活躍してドルフィンズにWeek6の借りを返した。これで8連勝とシーズン終盤に調子を上げてきたのはさすが。とはいえ、ロスリスバーガーに軽率なパスがいくつかあり、2つのインターセプトを献上した点は気がかり。どちらかいうとチーフスの方がプレイオフ向きではある。

NFC Sunday
  グリーンベイ・パッカーズ(北優勝)
Oダラス・カウボーイズ(東優勝) -4

Week6にランボーフィールドで戦って、カウボーイズが30-16で勝っている。当時パッカーズはたいへん調子が悪い時期で、攻守ともに精彩がなかった。シーズン終盤に6連勝で地区優勝、ジャイアンツに勝って7連勝とパッカーズの調子は上がっているが、それでもWeek16のゲームをみる限りカウボーイズの強力オフェンスに対するのは容易ではない。

カウボーイズは2週にわたって主力を休ませ、万全の態勢でプレイオフ初戦に臨む。カウボーイズも近年なかなかプレイオフに勝てないチームで、その発端はロモがホールドをミスして負けた2006年のプレイオフだったと思うので、心機一転、プレスコットとエリオットでプレイオフ勝利をめざしたい。相性のよくないジャイアンツが負けてくれたのは、少し安心したのではないか。

[Jan 13, 2017]


CONFERENCE CHAMPIONSHIP

G+のディヴィジョナル・プレイオフ中継では、実況・有馬、解説・村田のGAORAコンビが久々に復活、安心して日本語放送を聴くことができた。どうやら、日テレアナウンサーが出にくい時間帯のライブ放送には近藤、有馬、河口正史といったところが起用されているようなので、チャンピオンシップも期待しよう。トランプ新大統領が、日本人もNFLを見ろと強権発動しないかなあ。

ディヴィジョナルは初日がホームチームの楽勝、2日目が接戦でアウェイチームが勝った。開始時刻の変更でスティーラーズ@KCのゲームが見れてない(1/17時点)のが残念だが、パッカーズ@ダラスのゲームは今季プレイオフの決定版ともいえる名勝負だった。私が思うに、ダラスが最後に40秒残したのが敗因で、ギャレットもリネハンもプレスコットも老獪さが足りなかった。

2011年シーズン以来、6年連続してチャンピオンシップに駒を進めたペイトリオッツ。まさに王朝Dynastyの名にふさわしく、この記録は当分破られないだろう。ディヴィジョナルのブレイディは2つのインターセプトを喫したが、最初の一つはフロイドとの呼吸が合わなかったためだし、次のはインターセプトされた後のディフェンスを練習しているのかと思った。

NFC Championship
  グリーンベイ・パッカーズ(北地区優勝)
Oアトランタ・ファルコンズ(南地区優勝) -4

ファルコンズのディヴィジョナルは、ウィルソンがオフェンスラインに足を踏まれてセイフティの時点で、ほぼ趨勢が決した。とはいえ、アール・トーマスがいないセカンダリーということと、ダン・クインHCがシーホークスのディフェンスを知り尽くしている点が大きかった。ダラスには勝てないと思っていたが、グリーンベイ相手のホームなら勝機十分。

4勝6敗スタートから8連勝でチャンピオンシップに残ったパッカーズ。ディヴィジョナルはロジャースが今季一番の出来で、絶好調カウボーイズを振り切った。とはいえ、勝ち進む中で次々とレシーバーが負傷しているのが気がかりで、ランがもう少し出ないことには一発勝負のプレイオフでは苦しいのではないか。

AFC Championship
Oピッツバーグ・スティーラーズ(北地区優勝)
  ニューイングランド・ペイトリオッツ(東地区優勝) -6

ともに強豪チームながら、プレイオフで当たるのは2004年ロスリスバーガーがルーキーの年以来である。その時はペイトリオッツが勝ってそのままスーパーボウルを制している。2004年以来10戦はペイトリオッツの7勝3敗。今年もWeek7にハインツフィールドでペイトリオッツが27-16で勝っているが、この試合はロスリスバーガーが欠場していたので参考にはならない。

4勝5敗スタートから9連勝でここまで来たスティーラーズ。パッカーズ同様序盤戦の不振から巻き返した。とはいえ、スティーラーズの場合はオフェンス主力の欠場が響いていたので、ここへきての上昇度には注目すべきだ。ハンデは+3程度だと思ったら意外と大きかったが、ここは12年前の借りを返すチャンス。

終わってみればテキサンズに3ポゼッションの差をつけたペイトリオッツ。ブレイディはいろいろ試していたけれど、信用できるレシーバーはエデルマンしかいなかったようだ。スティーラーズオフェンスをゲーム通して抑えるのは至難の技で、グロンコウスキーのいないいまのペイトリオッツにキャッチアップができるかというと、ハンデほどの強みは感じられない。

[Jan 20, 2017]


SUPERBOWL LI直前予想&回顧

SUPERBOWL LI(2017/2/4、テキサス・ヒューストンNRGスタジアム)
Oニューイングランド・ペイトリオッツ(AFC) -3
  アトランタ・ファルコンズ(NFC)

いよいよ今シーズンもスーパーボウル。毎年思うことだが、始まったと思ったらすぐにスーパーボウルになるのがNFLである。今年はファルコンズが勝ち残って、少しだけ目新しい組み合わせ。そして、2002年の4地区分割以降、NFC南が4チームすべてスーパーボウルに進出した最初の地区となった。3チーム進出しているのもあとNFC西だけである。

チャンピオンシップはともに試合中盤で大勢が決し、大差のゲームとなってしまった。スーパーボウルに残った2チームとも1st Round Byeでプレイオフ2試合をともに圧勝し、ここまで勝ち進んできた。このマッチアップは、2000年以降ペイトリオッツが4連勝中である。

ファルコンズのダン・クインHCにとって、2年前のスーパーボウルの雪辱戦となった。あの試合で勝負を決めたのは最後のインターセプトで、DCだったダン・クインには腕の振るい様がなかった訳だけれど、それだけに今回のゲームには期するものがあるはずだ。

そして、コーチングスタッフという点では、カイル・シャナハンvsパトリシアの攻守対決に注目している。このゲームを決めるのは、マット・ライアンのオフェンスがペイトリオッツ相手に大量得点を取れるかどうかにかかっていると思うからである。

チャンピオンシップのペイトリオッツは、ベル、アントニオ・ブラウンがケガで本調子を欠いたという要素があったにせよ、スティーラーズを寄せ付けなかった。ロスリスバーガー同様、ロングパスを多用するマット・ライアンに対し、パトリシアがどういう策をとってくるか注目である。ブリッツを仕掛けるのか、カバレッジを厚くするのか、どちらも厳しいことには変わりはない。

ただ、昨年のニュートンほどではないにせよ、マット・ライアンも好不調の波が大きく、不調の時でも何とかするというQBではない。ここ数試合のように毎シリーズ得点できている間は問題はないが、そうでない場合どうするか。ファルコンズ自体、今シーズン中盤で負けが多く、最終週まで1st Round Byeを決められなかったことを忘れない方がいい。

一方のペイトリオッツ。チャンピオンシップまでほとんど毎年進み、その結果スーパーボウルにも20年間で7回目の登場である。これだけ出ていると、勝利への執念という点でどうなのか懸念があるが、今年に限ってはそういう心配はなさそうだ。というのは、序盤4試合サスペンドによりブレイディが出られなかったからである。

後から考えると、コルツ相手に空気圧で小細工しなくても勝てたことは間違いないのだが、リーグの調査に対する非協力と言われては致し方ない。いずれにしても、ベリチックもブレイディも、制裁を受けても関係ないということを示したいところだ。ブレイディ復帰以来、チームは13勝1敗、負けた相手はシーホークスだけである。

マット・ライアンとブレイディでは踏んでいる大舞台の数が違うので、不調の時でも何とかできるかどうかの差はかなり大きいとみている。一発勝負なので、ライアン絶好調・ブレイデイ絶不調というケースもありえるのだけれど、そうでなければ最後は経験値が生きてくると思う。久々にベリチック得意のサヨナラFGがありそうで、ペイトリオッツのML中心に。

[Comment from Saitohさん]

今年もついにこの時期がやってきましたね。
セミファイナルでのライアンは絶好調でしたが
ファイナルでも同様のパフォーマンスを出せることが
できるかどうか疑問なので今年はペイトリオッツ乗りです。
実力が双方共に充分に出せたら点の取り合いになる
良いゲームになると思うのですが・・・。
私事ですが調度その頃L.Aにいるので現地のテレビ放送
(orスポーツブック)で観戦してきます。
(おかげで2/5はトーナメント開催されず、ガックシ)

[Comment from NoNameさん(ビートルさん?)]

 プロボウルも終わり、今年のNFLもスーパーボウルを残すのみになりました。18年ぶり2回目のNFC優勝を果たしたアトランタ・ファルコンズと、2年ぶり9回目のAFC王者となったニューイングランド・ペイトリオッツの初顔合わせであり、なかなか新鮮なカードです。
 大方の予想は経験豊富なペイトリオッツに傾くでしょうし、私もペイトリオッツの優位は動かないと思います。どうも好不調の波があるファルコンズと異なり、ペイトリオッツは自滅するということはまずないでしょう
。  しかし、私は何とかファルコンズに勝ってほしい(このチームはまだスーパー制覇がないですし)。そのためにはディフェンスが何とか最少失点で食い止めてオフェンスの爆発を待つことが必要と思います。ペイトリオッツは確かに強いですが、勝機はあると考えます。NFLに新しい風をふかせてほしいですね。
 最後にいつも言ってることですが、好ゲームになってほしいですね。3年前みたいな内容になったら目も当てられません。今年はプロボウルがわりと接戦になった(AFC20対NFC13)ので、スーパーボウルで大差がついたら「プロボウルの方がまし」と言われかねませんし。それでは。

なぜか回顧記事を書いてません。ご存じのように、ブレイディ渾身の大逆転だったのですが。

[Feb 3, 2017]

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