合同大会&AJPC大阪予選  (ポーカーの奥深い世界第42話) [May 22, 2007]

あまり言いたくないのだが、今年初めからの公式戦連敗記録がとうとう70を突破してしまった。この中には10のヘッズアップ負け(つまり2位)が含まれている。よくそんなもの数えてると思われるかもしれないが、こういう性格なのである。そんなどん底の絶不調の中、わが国初のオープントーナメント、全日本ポーカー選手権、AJPCの予選が始まった。20日が大阪、そして来週27日は東京の予選大会である。

大阪の予選大会の前日、リゾカジポーカーオフ、大阪ポーカーオフ、岡山ポーカープレイヤーズクラブ(OPPC)の合同大会が場所も同じ大阪商業大学で開催された。本番前の予行練習であるだけでなく、この大会からも上位3名がAJPC本大会に進めるのである。11:30羽田発のJALで伊丹まで。つい最近同じように伊丹に来たような気がするが、考えてみたら先月有馬温泉に来たのだった。上本町まで向かおうとバス停で待っていると、KONKONさん登場である。上本町から近鉄線で河内小阪までご一緒した。

会場の大阪商業大学に着くと、開始3分前のぎりぎりだった。3団体合同の大会だけあって6テーブルの盛況である。侍さん、リゾカジマスターやめ社長をはじめとする運営組、ディーラー組だけでなく、HさんやYさん、Oさん、Tさんなどなど東京のプレイヤーもかなりの数参加している。大阪オフやOPPCにも参加したことがあるので、知った顔が多いのはうれしいことである。そして、先週はお手伝いだけでプレイできなかったため、初めての大会用オーダーメイドポーカーテーブルなのである。普通のテーブルより1回り大きく、10人座ってもまだ余裕がある。対面がかなり遠く見える。

ゲームの方は6テーブルスタートの残り3テーブルまでが精一杯だった。とにかく手が来ない。約2時間で100手くらいはあったと思うのだが、上位10%といえるのはAKが1回とAQが2回だけである。そしてAQの1回は同じAQとぶつかり、相手にフラッシュができてこれが致命傷となってしまった。だからスーテッドコネクトやローペアで一生懸命スチールしたのだが、コールされたりかぶせられたりして失敗することも多い。逆に捨てた手でストレートになったりする。仕方がないこととはいえ、これはくやしい。

仕方なくミニトーナメントで時間をつぶして、8時から「岩山海」(いわさんかい、と読むようである)の二次会飲み放題でがんがんオールインする。最後は店員さんがあきれてワインをてんこもりに入れてくれたりして、完璧に酔っ払ってしまう。某Aみんによると、「痴呆性老人のようだった」らしい。だからコンビニで買い物してホテルに戻ったのだが、そのままダウンしてしまった。一方、主力組はそれから電車で難波まで出て飲み、さらに小阪まで戻ってきて朝まで飲んだということである。

そういえばゲームが終わった後、やはり東京から来ているBBSTARさんが、「大阪って、こんなにみんなオールインするの?」って聞いてきたので、「そうなんですよ。大阪の人たちは、『オールイン』って言うためにポーカーやってるんですよ」と誰かの受け売りを教えてあげた。大阪は東京と比べて勝負が早く、ラウンドの若いうちからどんどんビッグベットやオールインが出る土地柄なのである。ところが、本当にすごかったのは翌日のAJPC大阪予選の方であった。




正面に見えるのが会場の大阪商大。河内小阪の駅から歩いて5分くらい。


昨日書いた上位10%の手について少し付け加えると、10人テーブルとして、自分が最も強いハンドである可能性が十分あるという目安である。だから、ポジションの悪い時はAAからTTまでのペア、AK、AQ、AJくらいだから出現率で8%程度。ポジションが良くなるにしたがってペアなら88より上、Aがらみは8以上できればスーテッド、絵札のスーテッドなどが入って12%程度になる。ざっと平均10%とみて、仮に2時間80ハンド来た場合に、それが3回以下しか来ない確率はどのくらいかというと、およそ4%になる。100人中97位の運の悪さで勝ち残るのは、かなり難しい。

オールインの飛び込みどころを探す場合を同様に算出すると、1周10ハンドの間に上位10%の手が来ない確率はおよそ1/3になる。1/3というと、かなり可能性としては大きい。そんなに運が悪くなくても出てしまう数字である。だからたまたま来たのがAQでハマリ手くさいと思っても、次の10%を待つのか、体力(チップ)が残っているうちに勝負してしまうのか、どちらもありうる考え方である。

さて翌20日の9時前に当日受付の列に並ぶと、前にはすでに十数人が並んでいた。順番は17番目のナチュラルエイト、そして指定されたシートはI-6である。インシーサンピンで安心して絞れるが、点を付け損なって逆転の目を残してしまったのは辛い(バカラじゃないって・・・)。時間となりI卓に座ると、外国の方が3名、それにやまかんさん、ゆみりんさんのレディース勢がいるテーブル。そしていきなりBBである。

地元大阪商大の学長でもある谷岡実行委員長の「シャッフル・アンド・ディール」の声とともに配られたファーストハンドで、アーリーからレイズ、そしてボタンの外人さんからリレイズである。自分のハンドを見るとKJs、1レイズくらいだったらフロップを見に行ってもいいのだけれど、極めて不穏な雰囲気にフォールド。フロップATx。うーん、参加していたらガッツショットドローである。アーリーがまずベット。ボタンがレイズ。アーリーがリレイズ、そしてボタンオールインである。ああ、参加しなくて良かった。

アーリーがそれを受けて長考。なにしろファーストハンドであるから、ともに手持ちチップは3000点。コールしたら、間違いなく一人は飛ぶ。長考ということはAAではないのだろうが、テーブル一同が見守る中、アーリーはついにコールした。そして開いたのはTT、セットであるが相手がAAだとまさに「はまり手」である。そしてボタンが開いたのはAQの現状ワンペア。

あと2枚がいずれもAかQ、またはストレートを作らなければならないので、TT絶対有利の状況である(勝率で93対7)。そして事件は起こらずにそのままTセットの勝ち。大阪予選はなんと開始第一局で1飛びが出るという激しい展開となってしまったのである。

私はというと、開始間もなくTTがセットとなり、KK持ちの人と結局オールイン対決になって勝ちダブルアップに成功したものの、そのすぐ後にツーペアで最後までコーったら向こうは上目のツーペアでざっくりチップを減らし、やっと来たAAはブラインドスチールしただけ。そしてドローを引きに行ってじりじりチップを減らし、最後は原点を割ったところでAQのオールインに対して3人にコーられて、それぞれKQ、A6、Kxでかなり有利なじゃんけんにもかかわらず、フロップで6とT、続いてJ、9と出てサイドポットも取れずに終了となった。

この場合のAQの勝率は約40%だから、サイドポットすら取れないというのはあまり誉められない。そのまま新大阪まで出てのぞみに乗り、東京に着いたのは5時半。東京組のみなさんが本大会出場を賭けて佳境に入る中(ファイナルテーブルに東京組4名うちsmith?さん優勝。全裸の会会長さんもみごと本大会出場権獲得)、ひとり寂しく家路についたのでありました。

[May 22, 2007]

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