AJPCシニア第10回記念大会 (ポーカーの奥深い世界第106話) [Oct 5, 2016]
先々週、AJPC東京予選に行ったら、たいへん立派なパンフレットをいただいた。その中に、第1回からの入賞者の写真が掲載されている。見ていると大変楽しく、またなつかしい。
第1回優勝者・全裸の会会長、第1回シニア・akiさん、レディース2008・まりさん、レディース2015・あけみん、シニア2008・はたらくさん、シニア2010・べいさん、シニア2014・Lupinさん、他にもたくさん古くからの知り合いがいらっしゃる。
かくいう私も、シニア2008、2009連続3位で顔写真が出ている。シニアを勝ってメインも勝った中尾さんには遠く及ばないが、まずまずがんばっている。2008年の写真がチャージャースCap、2009年が大阪ポーカーオフのポロシャツというのもよく撮っておいていただけたとうれしくなる。欲をいえば、その頃は今よりかなり太っているということだ。
少しだけ残念なことがあるとすれば、ストラドル杯の古株メンバーがあまりいらっしゃらないということである。その分、Hatterさんがトーナメントディレクターとしてご活躍されているものの、かつて週に1度は凌ぎを削った方々とたまにはお会いしたいものである。その意味で、シニアはかなり楽しみにしていた。
当日は7時に家を出て9時前に横浜到着。会場はワールドポーターズ、みなとみらい線でも行けるし、JRから歩くこともできる。行きは念のため、みなとみらい線の馬車道駅から歩く。まだ時間が早いせいか人通りが少ない。
会場は6階のイベントホール。まだ空いていたのであっさり受付が終わる。7テーブルの8番、昔の競馬でよく買った枠番だが、いいことはあるだろうか。まだ時間があるので2階に下りる。イベントスペースのような場所に椅子があるし、Wifiがつながっている。気になっていたリナレスの結果を調べる。3-0判定で勝ったようだ。
そうこうしていると、かずさんとあんがーさんが通りかかる。「受付は上?」「エレベーターで6階に上がって、AかBの会場です」。このお二方は上野ルームのメンバーの中では珍しくAJPCに毎回いらっしゃる方々だ。
10分前になったので再び6階へ。会場にはカメラを持ったてしさんがいる。「そこでそうしているということは、メイン飛んだの?」「全然ハンドが入らなくて・・・」普段は奥さん以外とは誰とも話さないことが多いのに、もうすでに普段の何日か分を発声している。先日の東京予選の時には、しゃべりすぎて声が嗄れてしまったくらいである。
開始時間が近づき、知った顔が続々とテーブルに着く。となりのテーブルにLupinさん、後ろのテーブルにSaitohさん(メインはどうしたのだろう)、斜め向こうのテーブルの女性は、何年か前のシニアを勝った余語さんだ。その向こうに、全裸の会会長もいる。私のテーブルには、お名前を失念してしまったがコナポケでもAJPCでも何度かご一緒している方がいらっしゃる(失礼しました。ごらんになっていたらコメントお願いします)。
左隣に座っていたのは、後から将棋の森けい二九段だと聞いた。実は森九段とは、第1回の大会でも同じテーブルでプレイさせていただいている。ほぼ十年の年月を経て、またプレイできたのはたいへんうれしい。
一方で、最初の頃のシニアの常連、akiさんや侍さん、はたらくさん、途中から新たにシニア入りした千葉さんやべいさん、あけみん、看板にゃさんの姿がみえないのは寂しい。もちろん、みなさん本職の仕事の方でも責任が重くなっている年代であり、私のようなリタイアした無職のような訳にはいかないのだろう。
開始のあいさつも私の知らない人だ。「シニアの大会ですと毎年同じ顔ぶれがおみえになってうれしいです」ということだが、上に書いたように第1回からすると随分顔ぶれは変わっているのであった。全部出ているのは、本当にかずさんとあんがーさんくらいではないのかな(私も仕事で何回か不出場である)。
第10回AJPCの会場は、横浜みなとみらいのワールドポーターズ。前の週は雨が多くて、ようやく傘がいらない1日となりました。
さて、第10回AJPCシニアにおける私の成績だが、残り6テーブルでゲームセットとなったので、100人ちょっとの中で50何番のようである。ただ、この日のトーナメントでは過去なかった経験をした。第6ラウンドまでのほぼ3時間、一度もポットを獲得できずに終わったのである。
もちろんこれまでも、序盤でぶつかってオールインとなり、そのまま負けてゲームセットということは何回もあるから、一度も上がれないという経験がない訳ではない。しかし、今回はそれとは異なり、ほぼ3時間ノーチャンスで最後まで行ってしまったのである。それでも3時間も残れたということは、まあ、maosさんの言い方を借りれば、「ああ、よく遊んだ」というところであろうか。
それでも、負け惜しみかもしれないが、今回の場合まったく悪手がなかったのである。後から考えて、あそこでああしておけば、という反省点がないのである。それに、プレイしていてストレスがほとんどなかった。いつもだと胃がきりきり痛くなるのだが、緊張しないものだから何ともない。いいことなのかどうか分からないが。
5000点スタートなので、序盤はリミットのようなプレイになるのは仕方がないと思っていた。ここで、やたらと手が入る。だが、QQが入るとAが落ち、TT、99だと絵札がずらずら落ちる。AK、AQ、AJが入ると、ボードには小さい数字ばかり。まあ、最初はこんなもんだろうと余裕だった。まだ、チップは4000点以上ある。
あせったのは100-200のラウンドだったか、JJが入ってメイク750のレイズをした時である(この日最大のレイズがこれ)。一人ついてきて、ポジションは私がいい。ところがフロップは、KTTである。
相手の第一本命はAKだと思ったが、それだとKヒットで負けているし、Tなんかいかにも持ってそうなカードである。相手はチェックだが、ここで打ってもレイズされたら下りるしかないのでJが落ちることを祈りつつチェック。
なのに、ターンはQである。ここで打たれてダウン。もはや、AKでもAQでもAJでもATでもダメ。これで私が勝っているとすれば、相手は99とか88でコールしたことになるが、いくらなんでもそれはなさそうだ。ストレートドローではあるが、フル目がある以上引いたって負けになる可能性が大きい。耐えがたきを耐えて下りるしかない。まだ3500点ある。
なんて言っていたら、第4ラウンドから第6ラウンドまで、Aハイカードもポケットペアも、ミドルのコネクトも全く来なかった。23、24、25、27、また24などという無限ループである。2500点を切るくらいから飛び込みどころを探るけれども、これまでとは打って変わってポケットペアもAハイカードも来ない。
肝心要のBB、SBでも24とか25とかだから、どうしたって行けない。この頃になると、「負ける時には潔く負けるのがいい」などと思いながらやっていたのだから、歳は取りたくないものである。
4ラウンドが終わって休憩の時点で2100点。そこから、200-400のブラインドを下りて1500点、まだ2の行進が続いている。一度K2が来てちょっと考えたが、ここまで来たらどうなるか結末をみてみようという好奇心が勝ってしまった。次の300-600も下りてとうとう残りは600点。なんと、ここでテーブルブレイクとなる。
レイズもできなくなった状態で新たなメンバーというのは不利なんてもんじゃない。新しいテーブルには全裸の会会長がいらっしゃるが、残り少ないチップを見て驚かれてしまう。確かに、これまでは3BB割ったあたりで飛び込まないと仕方がないと思っていたので、こういう自然死状態というのは自分としても経験がない。
しかも、テーブルブレイク後初のハンドが再び24であった。もうこれはどうしようもない。自分でも「係数が大きい」とは思っていたものの、ここまで2が続くとどうしようもないのであった。あとはどこで飛び込むか。BBまで待っても待たなくてもレイズできなければ同じ。ならば、参加メンバーが少ないところで飛び込むしかない。
と思っていたら、スチールの1500点が入った。ここでBB、SBが下りてくれればヘッズアップで確率は比較的高くなる。もし4人参加などということになれば、確率は10%そこそこしかないだろう。ハンドを見るとJ7スーテッド、ローカードが7などというハンドは1時間振りである。これは飛び込むしかないと、残りチップを前に進める。
予想通りSB、BBは下りてレイザーのハンドはATオフスーツ。不利とはいっても45:55くらい。しかもBB、SBがチップを置いて下りてくれたから、倍率は3.5倍である。これを勝てば一気に躍進!とボードに祈る。ここまでつらいハンドを続けたのだから、ここから大逆転をお願いしますよ。
と思ったけれども、そんなに世の中は甘くなかった。フロップで7も落ちたのだけれどTも落ち、最後はストレートドローになったので9アウツあったのだが、もちろん落ちなくて、自身はじめての3時間プレイノーポット自然死という結果となったのでありました。
最初にも書いたけれど、意外とストレスを感じることはなくて、自分としては機嫌よくプレイして負けることができた。でも、52枚のうち4枚しかない2があれだけ続けて来るというのはすごい。私の性格ではAが続けて入るとかえってストレスになるから、2でよかったと思っているのは、負け惜しみではないと思ったりする。
[Oct 5, 2016]
AJPC第10回記念大会の会場風景。シニアと並行して、メインとレディース、ジュニアの大会も行われた。